2015ニュース記録

ツバメの巣からセシウム 福島第1事故後、13都県で

2015/5/31 19:03

 全国のツバメの巣を調べた結果、東京や宮城、静岡など13都県の巣から東京電力福島第1原子力発電所事故で放出された放射性セシウムが検出されたことが山階鳥類研究所(千葉県)の調査で31日までに分かった。

 ツバメの巣は土やわらでできており、周囲の土壌に降下したセシウムが含まれているとみられる。人への影響は考えにくいが、同研究所は今後、放射性物質がツバメの生態に影響していないか、繁殖状況などを継続的に調べる。

 研究所は全国の鳥愛好家に協力依頼し、2011年11月~12年3月、北海道から鹿児島まで21都道府県のツバメの巣197個を採集。うち11年に繁殖が確認できた182個について調べた結果、福島第1原発から約370キロ圏内にある13都県の150個から事故由来のセシウムが検出された。

 地域別の濃度平均は福島県が一番高く、1キログラム当たり約7500ベクレル、最高は9万ベクレルだった。2番目は千葉県で平均約3200ベクレル、最高1万2900ベクレル。周辺土壌と巣のセシウム濃度には関連がみられたという。〔共同〕



2015年1月21日(水)
カラス大量死、原因は腸炎による衰弱死 県が究明

 年末年始にかけて入間地域や熊谷市でカラスが大量死した事件で県は21日、病理検査を行った結果、死因は細菌性腸炎による衰弱死と推察されると発表した。鳥インフルエンザについては既に遺伝子検査で陰性を確認している。

 みどり自然課の調べで20日現在、カラスの大量死が確認されたのは▽入間市宮寺で67羽(12月30日~1月13日)▽同市向陽台で12羽(1~8日)▽狭山市南入曽で13羽(5~8日)▽所沢市東狭山ケ丘で12羽(5~10日)▽熊谷市大麻生で34羽(5~8日)―の計138羽。

 そのうちの14羽について県は国立環境研究所と県中央家畜保健衛生所に病理検査を依頼。その結果、全てのカラスの胃に内容物がなく腸管が暗赤色、うち6羽から食中毒の原因菌となるクリストリジウム属細菌(ウェルシュ菌)を確認した。以上から同菌の感染により腸管が壊死(えし)し、餌が食べられなくなったことによる衰弱死の可能性が高いと診断した。

 同菌は人や動物の腸管内や自然界に広く存在し、調理した肉や魚介類を常温で一晩置くなどすると増殖する。大量に経口摂取した場合、食中毒の原因菌となり人も感染する。

 同課は「他の野鳥の大量死が発生していない状況を考えると、雑食性のカラスが食べる餌が原因と推測できる。人が捨てた生ごみの中で増殖した食中毒菌をカラスが餌として食べてしまったのではないか」と推察。複数の野鳥の死骸を見つけた場合は連絡してくれるよう周辺住民に呼び掛けている。

 カラスの大量死は2011年2月に秋田県内でも発生。計54羽の死骸が見つかり、その時も細菌性腸炎が死亡原因とされた。 





















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