go go wasabin

決断



すぐに三沢に戻った私。旦那と会って話がしたかった。

彼は、“wasabinはどうしたいの?”と言った。私は“わからない”と答えた。

本当にわからなかった。付き合いもあさく、お互いの事もまだよく理解していない状態での妊娠。

相手のことが好き!という理由で簡単に 決断できる問題ではなかった。

かりに2人で 結婚して子供を育てよう!ということになっても、本当にできるんだろうか?と不安だった。

旦那は、電話で妊娠の事実を知らせた時よりも、かなり落ち着いていて、

『自分は子供を生んでくれとも、生まないでくれとも言えない。結婚して2人で育てよう!と言いたいけど、

今の自分にそこまでの自信がないから、僕は決断をくだせない。

でも、もしwasabinが生むというなら、自分も努力する。

結婚して幸せになるように努力する』と。私はうれしかった。当時旦那は23歳になったばかり。

その彼に、手放しで子供が出来たことを喜ばれ、胸を張って、

“僕が君を一生幸せにするよ!”と、

嘘臭い台詞を言われるより、ずっと誠実な言葉だったと私は思う。

きっとあれが私に対する、彼の精一杯の言葉だったんだろうと思う。



“母の言葉”へつづく・・・・・ 母の言葉


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