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~ 今日の風 ~
小品 4
沖縄方言で戦争体験の話を記録しているドキュメント番組「島クトゥバーで語る戦世」を見た。本当に悲惨な体験だ。何の罪もない人たちがあんなに残酷な悲惨な目に合うことをどう理解したらいいのだろうか。
悲惨な戦争体験を持っている人たちの多くは、その体験を語りたがらないということが多い。このままでは体験者の高齢化で、貴重な証言がいつか消えてしまうことになる。その生きた証言を方言で語ってもらおうというのがオーラルヒストリーだ。
沖縄方言での話は、まるで外国語のように本土の人たちには理解できない。それで、下に字幕スーパーが出ていた。けれど、当事者が日常の言葉で生き生きと表現することで臨場感があり、表情からも深い思いや感情が読み取れた。
あんなに辛い体験をしながらも、沖縄の人たちはいつも笑顔で明るくそして優しい。「贈る言葉」で「悲しみが多いほど人にはやさしくできるのだから~」というフレーズがあるけれど、ほんとにそうなのだなぁと思う。
戦後60年のこの夏は、TVでもドキュメントやドラマ、いろいろな企画があった。できるだけ見たが、その中でも特に「TBSテレビ放送50周年~戦後60年特別企画~『“ヒロシマ”…あの時、原爆投下は止められた…いま、明らかになる悲劇の真実』」は哀しみと怒りで胸が締め付けられた。http://www.tbs.co.jp/sengo60sp/
ドイツが思ったより早く無条件降伏してしまったので、使う目的を失った原爆をその莫大な開発費用獲得のために(一部アメリカ人の中にも懸命に反対してくれた人もいたようですが)いとも簡単に日本へ投下することになってしまったという事を知り、言葉もない。
何の罪もない人たちがあんなに簡単に殺され、傷つけられ、苦しんでいるのに、原爆を投下した人たちはガムを噛みながら任務遂行にむしろ喜びを感じていたなんて・・・・・・許せない。
今回の衆院選で初めて選挙権を得た三男は、平和を一番に考えて憲法九条を守るという政党を選んだという。
振り返れば、息子達には、小さい時から平和を訴えるアニメなどをできるだけ見せた。
小中学校の時には、みんなで平和運動に参加したことがあった。長男は、中二の時、平和のメッセージを持って自転車で8月6日に合わせて17日間かかって広島まで行ったことがあった。
長男より七学年下の三男は、当時まだ小二だったから何もわからなかったとは思うけれど、それでも何かは伝わっていたのかもしれない。
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「戻ってきた」
先日息子が帰省した。この春から社会人1年生。2年半余り前から長男と同じ都内のマンションで暮らしている。
家にいた頃は、私の自然食品などへのこだわりを半ば馬鹿にしているようなところがあったし、御茶ノ水までの通学に「こんな遠いところから来ている人はいないよ。」などと不満そうだった。
しかし、今回帰省した息子は、
「薄味で育ててもらってよかったと思っている。」「小さい時は、家では天然果汁のりんごジュースとかしか飲んでいなかったから、他所の家で○ァンタなどを出してもらうとうれしかったけれど。」
「野菜、食べているよ。」「ちゃんと作って食べているよ。」
「ここは静かだねぇ。うちの方は工事なんて夜中にやったりうるさいよ。」「静かだし、涼しいし、東京もそんなに遠くないし、いいところだよね。」
などと言い出し、お友だちと車で丹沢の山の途中まで行って来たとか、「ここのいいところを案外知っていなかった。」などとも言う。
小学生低学年頃までは親の価値観で生きているところが多かった子が、その後年齢が進むにつれて自己主張が強くなって、一時期はまるで違った価値観を持っているように感じた時期もあったけれど、22歳になった現在、また親が育てた価値観に戻ってきた。
いつのまにか育ったその子の成長と親子で共感できる喜びを感じながら、自分の子育てもちょっぴり認められたような気分がしてうれしかった。
けれど、それは、子どもが家を離れたからこそ学べたことで、世間様に育てていただいたということなのだろうとも思った。
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「自分を大事にする」
日曜日の午後NHKの教育TVで「こころの時代」という番組がある。好きな番組でその時間家にいるときはいつも見ている。
昨日は月心寺の村瀬明道尼だった。波瀾万丈の尼僧人生を生き抜いて、とても正直にすべてをお話になっていた。
80歳になって気付いたことが、「自分を大事にする」ことだとおっしゃっていたのが印象的だった。「しなくてはいけないとか、した方がいいとかでなく、したいことをするように」というようなこともおっしゃっていた。9歳の時から尼僧となり70年以上も仏に仕えてこられた方がおっしゃることは、本当にシンプルなことばかりだった。
私はこう読んだ(永 六輔)
http://www.bunshun.co.jp/yonda/hotoke/hotoke.htm
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