偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2015.07.25
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カテゴリ: 銀輪万葉

承前

 もう一つのニシン御殿なるものがあるとのことで、旧青山邸に向かいましたが、これはご覧のような豪邸。貴賓館というレストランになっているようで、ここで食事をするのでなければ中には入れないようです。

にしん御殿貴賓館 (1) (旧青山家ニシン御殿・貴賓館)

にしん御殿貴賓館 (2) (同上)

 小樽と言えば運河ですが、その市街地に行くにはトンネルを三つ越えなければならない。一つ目のトンネルを出た処で二つ目のトンネルはこれを迂回する道があるのでそれを行く。するとこんな小さな海水浴場がありました。
 少しだけ浜に出て遊んで行く。目の前の岬を潜るトンネルが新高島トンネルで、それを過ぎると小樽の中心へと入って行くことになる。

祝津豊井浜海水浴場 (祝津豊井浜海水浴場)

 新高島トンネルを越えて暫く行くと小樽博物館がありましたがパス。向かいには手宮洞窟遺跡なるものがあったので、入館してみた。館内は暗い。洞窟の壁をガラス越しに覗く窓があり、そこには縄文時代の人が彫った浮彫壁画で、狩りをする人や動物を描いたものがあると言うが判然とはしない。

小樽博物館 (1) (小樽博物館庭のラッセル車)

 やがて、小樽運河にやって来ました。ここは前日の早朝にも神威岬へと出掛ける前に少し走っているので、写真はそれらを一部併用です。

運河公園・旧日本郵船小樽支店 (1) (運河公園・旧日本郵船小樽支店)

運河公園・旧日本郵船小樽支店 (4) (同上)

運河公園・旧日本郵船小樽支店 (3) 運河公園・旧日本郵船小樽支店 (2)
(同上・説明碑)

ハマナス・八重 (バラかと思ったが八重咲きのハマナスのよう。)

 運河沿いに咲いていたのは八重咲きのハマナス。八重のハマナスの花なんぞ見たことがない。バラかと思ったが葉がハマナスのそれ。実が生っていればバラではなくハマナスだと断定できるのだが、実は見えない。山吹や柘榴と同じで八重咲きは実を付けないのか。これで、これがバラだったらお笑い草だが、同じ仲間なのだから似ていて当然である。

住吉神社の祭 (1) (住吉神社の祭礼の行列)

 お囃子の音が聞こえて来たと思ったら祭りの行列。住吉神社の祭礼でした。

住吉神社の祭 (2) (同上)

小樽運河沿い (2) (運河沿いの建物)

小樽運河沿い (1) (同上)

運河沿い (1) (同上・旧大家倉庫)

運河沿い (2)

小樽・色内1丁目交差点(小樽運河プラザ) (色内1丁目交差点・右正面建物は小樽運河プラザ)

 この運河プラザでお土産を買いましたが、上の写真は前日の早朝のものにて、未だ人影もなく閉まっています。
 この交差点を奥に坂を上って行くと小樽駅。小樽駅前の石川啄木歌碑を訪ねることとする。小樽には石川啄木の歌碑が3基ある。それを巡ってみることにします。
 啄木は1907年、函館、札幌を経て9月末に小樽にやって来て、小樽日報の記者となる。同僚に野口雨情が居て、彼が当時の主筆と対立関係にあり、ごたごたの末、雨情が退社に追い込まれるが、此の時、雨情の側に立った啄木も12月に退社に追い込まれ、翌1908年1月に家族を小樽に残したまま釧路新聞に移っている。

石川啄木歌碑(小樽駅前) (1) (小樽駅前の石川啄木歌碑)

 この歌碑の歌は釧路へと単身旅立つ時のものである。

石川啄木歌碑(小樽駅前) (2)

 もう一つの歌碑は水天宮境内にあるという。
 水天宮は運河がお終いになる辺りで右に坂を上って行き、路地を左に入って更に坂道を上った処にある。

小樽運河 (1) (運河沿い)

小樽運河 (2) (小樽運河説明碑)

 水天宮にさしかかる道で、一人旅の若い女性から道を尋ねられる。小樽駅へはどう行けばよいかと。こちらは自転車で軽装。地元の人間に見えたのであろう。銀輪散歩の旅ではよくこういうことがある。こちらも旅行者だから「存じません」でもいいのだが、ついつい教えてしまうのは「世話焼き大阪人」の血である(笑)。

水天宮 (1) (水天宮)

水天宮 (2) 水天宮 (5)

水天宮 (6) 水天宮 (3)
                (水天宮境内からの眺め)

石川啄木歌碑・水天宮境内 (水天宮境内の石川啄木歌碑)

かなしきは 小樽の町よ 歌ふこと なき人人の 聲の荒さよ (啄木)

 小樽の人は、この歌によって啄木に余りいい感じを持たないのだと言うが、本当だろうか。

かなしきは 啄木の歌よ 聲荒き 小樽の人の 心に触れずや (偐小樽人)

つづく






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最終更新日  2015.07.26 12:22:00
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Re:小樽銀輪散歩(その2)(07/25)  
ウーテイス  さん
アイヌ哀れ。。。。。
多くは徒歩、妻妾は籠 江戸を立って 函館までの赴任
旅日記読みましたが、食べ物のこと多くて。。。。
チエゲバラ日記も、食べ物が主体 ボリビアで射殺されるまで。。。。。食べ物のハナシ
縄文人はアイヌでしょうね。。。。
先住民 北海道の地名は 漢字を当てて難読
が、総て意味がある地名ですね
アメリカの州名も多くは先住民の呼び方で。。。。
それを残し英語表記・・・・意味がわかれば面白いのは北海道も同じですね。。。。

日本人はとっくの昔に混血が終わっていた。。。。
アメリカは未だ途中。。。。

アイヌ最後の抵抗歴史 壮絶 記録。。。。

色々頭に浮かぶのでありました。。。。
ソ連に取られなくて好かったヨカッタ。。。。
マッカーサーの鶴の一声 効果絶大。。。。


よしなしごとを 書き連ね 申し訳なくオモイ候。。。。。

頭オカシイカラ。。。。

。 (2015.07.25 09:15:59)

ウーテイスさんへ  
けん家持  さん
 大伴家持の頃は未だ征夷大将軍という役職がなく持節征東将軍でしたが、大和朝廷のアイヌ民族迫害の最前線に居たのが家持でもありました。アテルイやモレの墓と伝えられる塚が河内(枚方市)にはありますが、アイヌ哀史の何処かのページに家持も関わっていたことになります。
 余市もアイヌ語の「イ・オチ」(「それが居る」の意で、それとは蛇のこととのこと。アイヌは蛇を忌み嫌ったので名を避けて「それ」と言ったとか。)、また小樽も「オタ・オル・ナイ」(「砂浜の中の川」の意)に由来するそうですが、元の意味を知ると「余市」も「小樽」も違ったイメージが浮かんで来ますね。
(2015.07.25 10:14:09)

こんにちは  
吉田兼好も「昔は鰹は上流階級の食うものでなく、頭は下級武士も捨てていた」と書いて、鎌倉の人たちに
「初ガツオ、やれ兼好が、知るものか」
などという狂歌を送られていますね・・・

人間は感情の生き物ですのでね、
面白くもあり難しくもあり。。。
(2015.07.25 12:27:51)

Re:こんにちは(07/25)  
けん家持  さん
ふぁみり〜キャンパーさんへ
 徒然草第119段ですね。何でもケチをつけたがる兼好さん、鰹なんぞという魚を都の上流階級の人達が食いもてはやすのが面白くなかったのでしょう。と言うより武士の風下、鎌倉の風下に立つことの苛立ちを鰹にぶつけたまでで、八つ当たりされた鰹の方こそいい迷惑にて御座候、ですかね(笑)。
 感情を 理屈で糊塗す 男らの
 さかしき論も 面白きかな (言行放恣)
(2015.07.25 13:05:26)

Re:小樽銀輪散歩(その2)(07/25)  
こんばんは(^^♪

すぐ前のブログも 共に美しい景色の中を銀輪散歩されましたね。
迎賓館という名の場所は、入りにくいですね。

ラッセル車、雪を跳ね飛ばして 凄い威力なんでしょうね。 (2015.07.25 19:06:36)

ひろみちゃん8021さんへ  
けん家持  さん
  >迎賓館という名の場所は、入りにくいですね。
 一瞬、名前を間違っていたかと写真と本文を確認しましたが「迎賓館」ではなく「貴賓館」です(笑)。まあ、どちらにせよ賓客と言うにはトレンクルでの来場・訪問は「貧弱」にて、小生の柄にも合わぬ名前、此処は立ち入るべからずと心得まして候。
 ラッセル車が雪を蹴散らして疾駆する姿、大阪人の小生は実物を見たこともなく、威力のほどは何とも分かりかねますが、勇壮な眺めでしょうね。まあ、そんなことで珍しさもあって写真に収めました。博物館はJR北海道のものなんでしょうか。蒸気機関車などいろんな車両が裏庭に屋外展示されているようでした。
(2015.07.25 19:44:00)

Re:小樽銀輪散歩(その2)(07/25)  
ウーテイス  さん
何でもケチをつけたがる兼好さん⇒あはははマッタクそうですね、後世でこれほど読まれるとも思ってもいなかったんではないでしょうか。。。。。

ロングセラー だが、
あっちこっち矛盾する記述が見られますね。。。。

一貫性がないのは人の常かも、、、、?


貴兄の記憶力は、まさに驚愕に値しますね。。。。

徒然草第119段ですね⇒即座に。。。。。ぶった髷?
魂帰依タマゲ。。。。。
(2015.07.26 05:48:15)

ウーテイスさんへ  
けん家持  さん
 徒然草全文とは言わぬまでもその一部なら読んでいない日本人はいないのではないかと思われますが、確かにロングセラー。しかし、彼の生涯は殆ど分かっていないのは、下級貴族の神官の家の出にて、さしたる出世も活躍もせず同時代の人々からはさほどには注目されていなかった地味な存在であったということなんでしょう。それゆえ、徒然草がこのようにも読み継がれるとは、兼好さんも「想像の外」であったでしょうね。
  >あっちこっち矛盾する記述が見られますね。。。。
 切り口の違い、時間の経過による視野の広がりなどからの論の軸足の置き所の変異、そういった諸々のことで、記述に矛盾と見える現象が生じるのは、言葉というものが持つ必然の現象ですね。名言名句というものも、一定の暗黙の前提条件が書き手と読み手との間に了解されていて成立するもの。物事は全て多面的であれば、色々な面からの評言がある訳で、一見、相矛盾する名言があるのもそのゆえ。徒然草も例外ではないでしょう。いや、そうであるからこそ、「いでやこの世に生まれては願はしかるべきことこそ多かンめれ」の第1段で描かれた理想の人間像(身分の高い家に生まれ、教養もあり、容姿もよく美声で、酒も飲めて下戸ではない)とは正反対のヤカモチでも楽しめる作品ということとなります(笑)。
 ブッタマゲル(仏陀曲げる)必要は更にもありませぬ。徒然草を開いて確認してからの「第119段ですね。」であるに過ぎないからです。
 当日記に引用の万葉歌などに付した歌番号「万葉集巻〇-〇〇〇」というのも万葉集を開いて確認してのもので、記憶のみに依るものではないのと同様です。読者の方が原典に当たられる時の便宜にというヤカモチ流サービス精神で記しているものであります(笑)。ブログのコメントというものも、二人だけの会話ではなく、不特定多数の方が目にされるのであれば、それを意識して記述するのが親切、という訳で、「第119段」というのを記した次第、自身の記憶力を見せつける挙では毛頭も是無く候(笑)。
(2015.07.26 11:46:55)

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