※あたいンちのえんがわ*~*毎日が天てこ舞さぁ※

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***会いたいよ***



あっと言う間だった。

その日、皆でお見舞いに行こうと朝からメールや電話でやり取りしていた。

***メール受信***

「彼、逝っちゃった」

この文章だけがメールに入った。

(え?)一瞬時が止まり頭が真っ白になった。
次の瞬間、体が震えた。

旦那に「逝っちゃたって・・・」

旦那の動きが慌しくなる。
あたいもメールを送ったりするが皆混乱している。
旦那が確認するために病院へ向かう。

その人はがんセンターに入院していた。

舌癌。

10月に診断が下り。

続けて2度の手術。

診断から四ヵ月後。
「余命三ヶ月」と家族に告げられ

それから、1ヶ月後の早すぎる旅立ちだった。

その人は初めて病院に行く少し前に婚約した。

それも、前の彼女が自分で命を立つという選択をしてから3回忌を過ぎ
やっと彼を支えられる新しい彼女と出会い幸せを掴んだ矢先。
婚約直後の事だった。

もちろん、その人は完治すると思っていた。

いや・・・信じていた。

結婚式はやらなくちゃね。。。
早く子供が欲しい。。。
新居を実家に増築した。。。
色んな将来の夢話を婚約者としていた。

でも本当に、日に日に悪くなるのが手に取るように判る程だった。
それでも、その人は治ると信じていた。

自分の事よりも人の心配をする人だった。

偶然にも前のあたいの旦那の飲み友達で
その話をその人から聞き。
「だからさ~!天ちゃんとは昔からの知り合いって感じがするんだよね♪」
と言われ。

今の旦那に言えない二人?(彼女も含めれば3人ね)の秘密になった。
元は、今の旦那の友達だが妙な繋がり?で仲良くしてもらってた。
入院中もメールのやり取りが続いたが具合の悪い日や放射線治療をした期間はさすがにメールは来なかった。
放射線治療の効果が見られないので治療が中断された。
今日は高熱で辛い。とメールが入る。

続いて

「もう、駄目なのかな・・・」
とメールが来た。

さすがに、すぐに返す言葉が出てこなかったが。
たまたま、下の子も熱を出していたので。
「小悪魔2号も2日も熱が続いているわ。1歳の子供も頑張っているから頑張れ!!」こんな変てこな返信しか出来なかった。(凹)

そして、正月に一時退院。
我家にその人も含め新年会をした。
後で知ったが帰り際にその人が

「来年、俺ここに居るのかな・・・」
って呟いていたのを聞いた友人が居た。

聞こえないフリをした。するしかなかった。。。

今でもその言葉が耳に残っていると言う。


皮肉にも、亡くなる前日にパンパンに晴れ上がった顔面が嘘の様に元に戻っていたのを見て治って来ているんだと喜んでいたと言う。

なのに・・・

この頃、白い巨塔が放映していて財前ががん宣告され
「無念だ・・」と言う台詞があったがその人と重なった。

**無念**この言葉が胸を刺した。

悔しかっただろうな。。。とかその人の気持ちを思うと財前と重なり
それから白い巨塔は見れなくなった。

闘病生活を終えて自宅に戻って来たその人の体は別人の体になっていた。

プロレスが大好きで。
趣味が筋トレ。

1度目の手術後の2日後には腕立てをしていた程なので
かなりの筋肉マンで冬でもタンクトップと言うのが彼のスタイルだった。

お正月に会ったとき「寒くてさ・・・ジャンパー着ないと居られない・・」
と言う彼に全員で「それが、フツーなんだよ!」と突っ込まれて居たが
それほど体が変わっていた。

口内炎が2年前から治らない。そう言っていたと言う。
何故、もっと早く。。。
皆が後悔している。
2年前なら死なずにすんだ。。
皆が悔やんでいる。。

だから、これを読んだ人。

自分に気になる所があったり、
近くにいる人で気になる人がいたら
どうぞ、病院に行って下さい。

口内炎は1週間治らなければ要注意。
早ければ完治率が高い癌。
怖いかもしれないけど勇気を出して。
取り返しが付かなくなる前に。。。
その人が身を持って教えてくれたから。。。


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