肥料について(1)



日時   :4月30日

場所:趣味のyasu農園




 私の農園では、無農薬・有機栽培と言っていますが、各種の有機肥料を生では使用せず、全て、有機堆肥の中で醗酵させて使っています。また、化学肥料では化成肥料は使っていませんが、硫安や過リン酸石灰は結構使っていますので、農水省が定めたJAS規格の有機農産物には入りません。
 有機肥料にも化学肥料にも長所があります。有機栽培という基本の中で、化学肥料のなかでも優秀なものは使っていきたいものです。

農水省が定めた有機栽培のガイドラインの概略は次の通りです。

表示区分
栽培期間
天然系農薬
化学農薬
化学肥料
JAS規格
有機農産物
3年以上
×
×
特別栽培農産物

ガイドライン
減農薬栽培農産物
栽培期間中
無農薬栽培農産物
×
×
無化学肥料栽培農産物
×
減化学肥料栽培農産物



肥料小屋で醗酵中の有機堆肥



 肥料で気をつけていることは、窒素優先ではなくて、燐酸優先にすること、栽培後に窒素が出来るだけ残らないようにする事です。このことは土壌を出来るだけ弱酸性に保つ事を意味しています。
 農園で使っています肥料は、全て自家製に堆肥と一緒に醗酵させて作った自家製合成肥料ですが、この作成段階でも窒素分の油粕などの配合は出来るだけ抑えています。
 窒素を残らないように燐酸優先で育てますと、畝の再生でも消石灰などで中和する必要がありません。畑中真っ白に石灰を撒いている方もおられますが、私はほとんど消石灰を使いません。
 以前は株の間に、油粕と化成肥料をドッサリやっていたものですが、今では、油粕や鶏糞なども生では施用せず、有機物と一緒に醗酵させて有機堆肥として使用しています。
これですと株間にやっても病気の原因にはならないようです。


 過燐酸石灰です。燐酸肥料としては、以前は高価な骨粉を多用していました。しかし狂牛病問題で店でも取り扱われなくなりました。過燐酸石灰は化学肥料ではありますが、水溶性速効性の肥料で、肥切れが良くタマネギなどの栽培には最適です。トマトなどの栽培では、燐酸肥料としてだけでなく、主成分の硫酸石灰がカルシュームを補給して、尻腐り病にも効果を発揮します。一応酸性の肥料ですが、土壌のなかで中和されますので、酸性化に拍車をかけることはありません。是非おすすめしたい肥料です。


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