Yoko's Diary

Yoko's Diary

恋?

それからというもの、毎日のようにメール交換をした。

お互い忙しくてしばらく実際に会う機会がかなったけれど、また会うことになった。

「また友達とシティに飲みに出るから、来ない?」

その夜、私と会ったときには、彼はもうとっても酔っ払っていた。

それでもみんなで楽しく飲んだけど、彼は帰りはもう千鳥足だった。

そんな彼が言う。

「うちに来ても大丈夫だよ。他の友達は部屋でまだ少し飲むかもしれないけど、
ヨーコが寝れる場所はあると思う」

彼の友達と笑いながら、私はその中の一人に聞いた。

「どうすればいい?彼は大丈夫かな?」

その人は言った。

「彼のことは僕たちがちゃんと世話するよ。ヨーコは帰って大丈夫」

私は言われた通り、そのまま帰った。

次の日、彼から大謝りのメール。

「昨日は本当にごめん!家出る前に部屋で飲みすぎちゃって。恥ずかしいよ。
次の土曜日、近くで花火大会があるんだけど、来れたらおいでよ!今度はもう飲まないよ」

快諾して、わくわくしながらその日を待った。

花火大会は私の誕生日の次の日だった。

会場に行くと、彼の友達が男女5人くらいいた。

アメリカ人の男の子たちと挨拶を交わし、日本人の女の子たちと混ざっておしゃべり。

花火はきれいでカキ氷はおいしい。

素敵な夜だった。

みんなで花火を見ているとき、彼は私の後ろに座ってた。

横目にすると、後ろからのびた彼の足が少し見える。

ただの友達なのに、なんだかちょっとドキッとしてしまう。

どうして?

会場から駅までの帰り道、一緒に歩いていろいろ話した。

駅に着いた。今度ははっきり、強く感じた。

”帰りたくない!!”

彼のほうの電車が先に来た。

私と女の子たちは同じ電車で同じ方面。

一人の子が言った。

「みんな、先に乗っていいよ!」

彼と男の子たちが電車に飛び乗ると、ドアが閉まった。

彼は寂しそうにこっちを見てる。

私は大きく手を振った。

電車が発車して、手を振る彼が小さくなっていった。


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