Yoko's Diary

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イギリス旅行

イギリスへ行く日がやってきた。

ただでさえ一緒にいられる時間が限られているのに、
キャルと3週間も離れ離れになってしまうのは、つらい。

それでも、ロンドンは、私が世界で一番好きな場所。

それに、親友と行くこともあり、楽しみな気持ちもあった。

キャルとは、出発日前日まで一緒にいた。

結局、彼氏のことは言わなかった。

成田空港から約12時間。

ヒースロー空港に到着した。

懐かしい空気、雰囲気。

すべてがとても愛おしい。

でも、私は心に決めていることがあった。

それは、イギリスで彼氏ときちんと別れること。

到着ロビーで、彼が出迎えてくれた。

ハグとキスを交わす。

本当ならば嬉しいはずなのに、嬉しくない。

今までに感じたことがないほど、複雑な気分。

一緒に行った友達を見ると、彼氏から花束をもらって嬉しそうだ。

イギリスでは思ったとおり、とても楽しい日々を過ごしていた。

キャルとも毎日メールを交換していた。

イギリスの彼との遠距離期間中は、連絡頻度も一週間か二週間に一度、
電話かチャットをするかしないかというくらいで、
二人とも、もう以前のように強い気持ちはないことはお互いわかっていた。

それでも、私は、彼氏になかなか別れを切り出せないでいた。

でもやっぱり言わなくてはいけない。

ある日のランチで、思い切って、言った。

「あのね、別れたいの」

無言の彼。

しばらくして彼は言った。

「うん。なんとなく、そう言われるんじゃないかってわかってた。
ヨーコがそう言うなら、わかった。そうしよう」

彼には本当に悪い気持ちでいっぱいだったけれど、彼に会ってはっきり言ったことで、
肩の荷が下りた気がしたのも事実。

彼はそれ以上何も聞かなかった。

もともとクラスメイト同士だった私と彼。

私たちは、恋人だった前の状態に戻った。

別れたあとも、いつものように彼と彼の友達を交えて遊んだ。

もともと、彼は元カノとも仲良く友達でいるタイプで、
付き合っていた頃は、そのことでずいぶん泣かされた記憶がある。

それでも、いざ自分が元彼女の立場になってみると、
別れとともに絶縁状態にならなくてよかったと思う。

恋愛感情はなくなっても、私にとって彼はイギリスで知り合った大切な人の一人なのだ。

こうして、楽しく、少し苦いイギリス旅行も終わりの日が近づいてきた。

キャルとは3週間毎日欠かさずメールか電話をしていた。

お互い、一日も、一刻も早く会いたい気持ちでいっぱいだった。

キャルからイギリスにいる私に最後のメールがきた。

「やった!!明日ヨーコに会える!やっとだ!
ヨーコが帰ってきたら、一緒にディズニーシーに行きたいなって考えてたんだ」

長くて短かった3週間が終わった。

愛おしいイギリスとの別れを惜しみながら、ヒースロー空港へ。

さあ、帰国!!


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