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乳管開通法
~乳管開通法~
まず母乳を出すために最初にやって欲しいことはおっぱいの出口である乳管をしっかり開いてやることです。
いくらおっぱいが少しつづ作られ始めてもそのおっぱいの出口である乳管が充分に開いていないと、おっぱいを出すことが出来ずに効率よく赤ちゃんに吸わせることが出来ません。
乳管は20本くらいあるといわれていますが出来ればおっぱいを搾ってみたときに5~10本くらいの乳管から母乳が出るようにしてみましょう。
特に初産の人などは乳管が開きにくい傾向にありますから乳管が充分に開いていない乳首を赤ちゃんに吸われると吸わせるたびにひどく乳首が痛んだり、開いていない乳管から一生懸命おっぱいを吸おうと赤ちゃんが強く乳首を吸いすぎる為、乳首に負担がかかって乳首が切れやすくなったりするトラブルが起こりがちです。
出来れば妊娠中に近くの助産院、母乳マッサージをして下さる助産婦さんなどをリサーチしておき、退院後はすぐに乳管開通マッサージが受けられると理想的かも知れません。
ただし助産婦さんにもいろいろな方がおられますから、自分との相性というものもとても大切だと思います。厳しい方が合う人もいれば、やさしい方でないとストレスを感じる人もいるでしょう。
お友達や知り合いに母乳マッサージを受けたことのある方がいれば紹介していただくのが一番いいと思いますが、そういうつながりがない場合は
桶谷式乳房管理法研鑽会のサイト
でお近くの所が探せると思いますので、一度電話をされた上で、電話の対応が親切なところを選ばれるといいと思います。
母乳マッサージと聞いて痛いのでは!?と思う人も多いかと思いますが、桶谷式のマッサージは痛くないので安心して下さい。むしろマッサージが終わるとおっぱいが軽くなったように感じられますよ。
出来れば最初の乳管開通は母乳マッサージなどをして下さる助産婦さんや助産院などに行かれることをお薦めしますが、近くにそのような助産院などがない、経済的にマッサージ代がイタイ、という方のために自分で出来る乳管開通法も紹介しておきます
これらのやり方が正しい方法ということではありませんが、私の経験からやりやすい方法を紹介したいと思います。
【自分でする乳管開通マッサージ】
お風呂に入ったときやシャワーの時なら気にないで搾れると思いますし、部屋でやるなら蒸しタオルでおっぱいを温めながら行います。
※おっぱいを温めながらマッサージをするのはあくまでもおっぱいにしこりや詰まり、乳腺炎などのトラブルがない場合です。しこりがあるときや乳腺炎等でおっぱいの一部分が痛む時はおっぱいは温めずに痛む部分を冷やす必要があります。
○おっぱい全体を手のひらでつかんで上下左右に大きく動かしおっぱいを基底部から剥がすようにします
○乳首を引っ張ったり、ねじったり、ひねりをくわえたりして乳輪のあたりから乳頭方向へ母乳を搾り出すような感じでおっぱいを搾ってみます
次に乳管の詰まりを取る意味での搾乳です
○右のおっぱいなら右手でおっぱいを少し脇から寄せておきます。
○左手の親指、人差し指、中指で乳輪の少し外側の部分をつかむようにして、そのまま乳頭の方へ指を滑らせるようにして母乳をしごき出します
この時指の先で乳輪の部分をつかんでもいいし、親指と人差し指の付け根の部分を使って搾ってもOKです
○一定方向からだけでなく縦横斜めといろいろな方向から搾ります。
また親指、人差し指、中指の3本の指で乳頭を正面から掴むようにして搾ってもいいと思います。
○ある程度搾ったら、今度は乳頭の先を開いてみて下さい。
○乳頭の先を開くと白い脂肪のかたまりが詰まっている所があると思います。
もし乳カスがあるようならニキビをつぶすような感じで両側から爪で押し出してやると乳カスが浮き出てくる事があると思いますので、取れるようなら栓になっている乳カスを取り除いてみて下さい。(上手く取れない場合は無理にはやらないように)
○乳輪~乳頭をいろいろな方向から搾ること&乳カスを取るということを2~3回繰り返す
そうすると最初の頃よりたくさんの乳管が開いて、たくさんの穴から母乳がにじみ出て来るようになっていると思います。
あくまでもおっぱいのケアに慣れないママがやるマッサージなので1回でスッキリ乳管が開く訳ではありません。
しばらくは毎日根気よく行い、ある程度授乳リズムがついてきてからも、乳管の詰まりチェックやおっぱいトラブルの予防のためにお風呂に入った時などにこれらのマッサージをするようにしてみて下さい。(おっぱいのメンテナンス)
一旦乳管がある程度開いてもまた徐々に詰まって来ます。
それに気づかずに放置しているとスッキリとおっぱいを出すことが出来なくなり、母乳の出が悪くなったり、しこり、乳腺炎などのトラブルの原因になることもあります。
搾り方は正しい方法があるというわけではないので自分でいろいろやってみてやりやすい方法を見つけて下さい。
最初は搾ったとき母乳がにじむほどしか出なくても構いません。
母乳を指で押し出すことによって細くなっている乳管を押し広げることになります。
また赤ちゃんに上手く吸ってもらえない部分の溜まった古い母乳を出してやり、古い母乳が細菌感染を起こし乳腺炎になるのを防いだり、その部分の乳腺がまた新しい母乳を作ってくれるように母乳を回転させておく意味もあります。
母乳の出に不安のある人は搾るなんてもったいない!と思うかも知れませんが、母乳は吸われたり搾ったりして空っぽになったほうがまた必要だと思ってたくさん作られるようになりますから、怖がらずにしっかり搾ることが大切です。
搾ってあまり出ないから吸わせても出ないのでは?と不安に思う人もいらっしゃるかと思いますが、
「母乳育児の基礎知識」
のページで紹介しましたように差し乳タイプのおっぱいの人は赤ちゃんが吸う刺激がなければおっぱいは製造されないので搾っただけでは量が出なくて当たり前です。(溜まっている分が少ないため、搾ったときは溜まっている分しか出ないので)
赤ちゃんが実際におっぱいを吸うと途端におっぱいは製造を開始しますから、実際は搾ったときの2倍3倍の母乳量が出るようになっています。
母乳は溜めて飲ませるものでなく、吸わせるとそのつど作られ湧いてくるものだということを良く頭に入れておいて下さいね。
しっかり乳管を開いたらあとは頻回授乳(1日10~20回程度の授乳)を心がけてみましょう。
おっぱいで水分が取られるので授乳の度にお茶などをこまめに飲むようにしてみて下さい。(たくさん飲む必要はないですよ、こまめな水分補給がポイントです)
ママの体が水分不足になるとトイレの回数が減ったり、便秘になったりする場合もありますので意識して水分は取るようにしましょう。 特に汗をかくことの少ない冬場は水分を取る機会が少なくなりますので、暖かいお茶などをこまめに飲むように心がけてみて下さいね。
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