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地球シミュレータで見通し計算



 東京大学気候システム研究センター、国立環境研究所、海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターの合同研究チームは、世界最大規模のスーパーコンピューターである地球シミュレータを使って、2100年までの地球温暖化の見通し計算を行いました。

 1900~2000年については、観測された温室効果気体濃度等の変化から計算を行い、2001~2100年については「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が作成した将来のシナリオのうち2つを使って計算しました。
 使ったシナリオの1つは、
  ・将来の世界が経済重視で国際化が進むと仮定したシナリオ「A1B」(2100年の二酸化炭素濃度が720ppm)
 もう1つは
  ・環境重視で国際化が進むと仮定したシナリオ「B1」(2100年の二酸化炭素濃度が550ppm)
です。

 その結果、2071~2100年の地球の平均気温は、1971~2000年の平均に比べて、
  ・B1シナリオで3.0℃
  ・A1Bシナリオで4.0℃上昇し、
 降水量は
  ・B1シナリオで5.2%
  ・A1Bシナリオで6.4%増加する
結果となりました。
 気温上昇の地理分布は、北半球高緯度で大きく、海上に比べ陸上で大きいとなっています。

 2100年までの日本の夏の気候予測についても詳細な解析を行ったところ、2071~2100年、日本の夏(6~8月)の日平均気温は1971~2000年の平均に比べて
  ・シナリオB1で3.0℃
  ・シナリオA1Bで4.2℃上昇
 同様に日本の日最高気温は
  ・シナリオB1で3.1℃
  ・シナリオA1Bで4.4℃上昇
となりました。
 また、夏期の降雨量は2071~2100年平均で1971~2000年平均に比べて
  ・シナリオB1で17%
  ・シナリオA1Bで19%増加
となりました。
 真夏日の日数、豪雨の頻度とも増加するという結果が出ました。

 合同研究チームは今後、さらに解析を進め、地域的な気候変化についても知見を得ていく考えということです。(日経エコロジー編集)

 ■関連情報

  ・ 東京大学気候システム研究センターのWebサイト

  ・ 国立環境研究所のWebサイト

  ・ 海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターのWebサイト

 ニュース・ソースは、 こちら


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