よりみちのつもりが、はまっちゃいました・・・

入院生活 


これって尊敬する職業。
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実は僕、10年くらい前に入院したことがある。
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お正月の出来事、
急にお腹が痛くなった。

食べすぎかな? くらいに思ってたんだけど、ちょっと違う。
消化剤か何か飲んだけど、
じっとしてるのも辛くて、体を「く」の字に曲げて唸ってた。
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夜の出来事で、救急車を呼ぶのもたいそうだし、
翌朝まで我慢。
痛みがほとんどやわらがないまま、近くの総合病院へ。
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体の異変に気づいた。
腕や、脚に赤い色の斑点が・・・。
それ自体は、痛くもかゆくもないのだが、気になる。
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エコーを撮ったり、血液検査をしたり。
白血球の数値が異様に多いらしい。
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そこで出た結論が、腸炎。

点滴で痛みを散らしてもらい、
薬をもらって帰宅した。
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でも痛みは、すぐに強くなり、斑点も回復しない。

腑に落ちない僕は、
思い切って車で10分くらいの有名な病院に行ってみた。
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血液検査、尿検査、

はたまた盲腸(虫垂炎)の疑いを解くための
お尻への指診。
つまりお尻の穴に先生が直接指をいれて
感触を確かめるってやつね。

これ、たまらん。

あ、
たまらん、っていうのは痛くてたまらん、ってことね、
念のため・・・。
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結局、
最初の病院の誤診だった。


最初の病院の療法も逆効果だったらしい。

こわいよね。

病名はアレルギー性紫斑病。
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先生との会話。

先生「・・・ですので、今日から入院してください。」

僕「え、あさってから旅行なんですけど、それからじゃダメですか?」

先生「あのね、旅行と命と、どっちが大事なんですか?」
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ムダな会話だった。
ていうか、そんな大きな病気だとは思ってなかった。
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そして入院生活がはじまった。
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その赤い色の斑点、
ちょっと落ち着くと紫色。
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そして、原因がはっきりしないから、
病名が
アレルギー性紫斑病というらしい。
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この斑点そのものは、
体内の反応によって、皮膚に現れているだけであって、
痛みもかゆみも無いし、
ましてや感染性のものではないから
伝染するとかということもない。
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でも、当時家族と住んでた僕は、
家族に直接触れるのも怖かったし、
食器や備品を触るのにも気を使った。
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ちょっと悲しかったかな。
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でも、
担当の看護婦さんには癒された。

(当時、『癒す』って言葉、流行ってなかったけど・・・。)
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彼女は、入院初日の僕に挨拶してくれた。

「こんにちは。担当看護婦の○○です。
よろしくお願いします。」


そしてすぐに
「様子を診させてくださいね。」
と言って、僕の脚に触った。


「痛みとかは、無いですね?」
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家族でさえ触れなかった僕の体を、
ちゃんと素手で触れながら診てくれてる。
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僕は彼女をいっぺんに信頼した。
その確かな知識と、
そして何よりも心のあたたかさに・・・。
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それ以来、
看護婦という職業は、
僕の尊敬する仕事のひとつになったんだ。



“痴漢経験、あるんです・・・ ”






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