養老川の中間には、瘤(こぶ)が出来たような湖がある。20年前、高滝ダムが造った高滝湖である。養老川の屈曲した形状を反映し 「つ」の 字形 だ。上空から眺めると、ラクダのようにも見えるかもしれない。水を運ぶ 駱駝 のように。漢字の駱は、連なり続くという意味があるらしい。
高滝ダムは、堤高24.5mしかないのに、有効貯水量12,000千トンを貯めることが出来る。堤体積78,000m3の160倍。市街に近いダムでは、 貯水効率が高い ダムの代表だ。主たる目的は、洪水対策と水道用水の確保。特に、毎秒1.6トンの取水を可能とし、50万人分の生活水を供給している。
高滝湖は、ワカサギ釣り大会がある。その近くの湖畔に、一風変わった水車がある。段差の大きい当該地域で使われていた 藤原式揚水機 を複元したもの。ベルト状に連続した桶を、動力水車で引き揚げるメカニズム。その揚程はなんと27m、揚水量が毎分300リットルという。
先月、 70億人目の赤ちゃ んの話題があった。世界人口は、1日に約21万人のペースで増加しているという。特に中国とインドの2カ国で26億人。食料・燃料は世界問題に・・。食料生産を左右する水の奪い合いになりそうだ。次世代のためにも日本の水資源、水を必要とする農産物作りを見守りたい。
写真-1 高滝ダムを貯水池側から望む。有効貯水量12,500千トンを堤高24.5mで貯める。
写真-2 高滝ダムを下流側から望む。高さ8.9mの洪水吐きゲート4門を有し、最大830m3/s放出することができる。
写真-3 下流の養老川。五井大橋から上流を眺める。標高298mの上総富士を探したが・・・。
写真-4 高滝湖畔に復元された藤原式揚水機。原動機の水車直径は3mで、揚程27mの仕事をする。
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