清多夢くらぶ

清多夢くらぶ

2012年01月19日
XML
カテゴリ: ダム、堰、水門

 「 四国の仙人 」さんから写真等が届いたので紹介します。 四国三郎の異名を持つ吉野川の最上流に、老兵のような佇まいの堰堤がある。早明浦(さめうら)ダムから更に30km上流に造られた高藪(たかやぶ)取水堰である。昭和5年(1930年)に完成している。

 この頃、香川県の豊稔池(ほうねんいけ)や台湾の烏山頭ダムなども同じ年に完成し、御年82歳。ともに現役で働いている。 高藪取水堰 は周辺の岩盤に融け込んでいるが、玉石や割石を使用した練積コンクリート構造物。越流天端は緩やかな曲線のデザイン。高知県吾川郡の山奥でも設計者の思いを感じる。

 この高藪堰で取水された水と落差158mを使い 高藪水力発電所 では、最大出力14300KWの電気をつくっている。現在は住友共同電力(株)が管理運営。この会社は四国で11箇所の水力発電所を有し、住友グループ企業に主に配電している。

 水力発電所の寿命は、メンテナンス如何で原子力発電所の「原則40年」よりはるかに長い。雨が降る限り80年、100年以上電気をつくるだろう。国内における 水力発電の比率は約8% だと言う。この数字は決して小さなものではない。将来、産業の空洞化や人口の減少で分母が小さくなるかも知れないのだ・・。

高藪取水堰を下流から観る

写真-1 82歳、まだ役立っている。魚道もある高藪取水堰を下流から望む。

高藪堰の曲線越流天端

写真-2 緩やかな曲線で越流頂を仕上げている。当時、アーチ形がブームだったのだろうか。

練積コンクリートの浸食状態

写真-3 堰下流面には玉石や割石が露出している。丁寧に施工した当時の様子が偲ばれる。

下流から見た豊稔池

写真-4 四国の土木遺産とも言える豊稔池。高藪堰と同時期に完成していた石積み五連のアーチダム。

にほんブログ村 アウトドアブログへ
にほんブログ村






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012年01月19日 13時44分21秒
コメント(0) | コメントを書く
[ダム、堰、水門] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Profile

江戸川らんべえ

江戸川らんべえ

Free Space

PVアクセスランキング にほんブログ村

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: