ゆきあけのボヤキ

祭り

平成17年9月 作成

~祭り~


付き合ってすぐに私とゆうちゃんの間では結婚話が出ていた。

“結婚を前提に”的な始まりでもあったけれど

私は普通に、自然に“ゆうちゃんと結婚するなぁ”と思っていた。

確かに出逢ってまだ数日しか経っていないのに、お互いまだ何も知らないのに

結婚話なんて周りは早すぎるって思ったかもしれないけれど。

GWの私の旅行中に【毎月二人で貯金する?】とゆうちゃんからメールがきた。

私は貯金が苦手なタイプなので、二人で決めて貯金していこうと賛成した。

ゆうちゃんが使っていない郵便局の通帳を預かった。

これからここに二人で貯金していこうって。

いわゆる“LOVE貯金”となるものが5月から始まった。


彼氏が出来たことを私は自分と関わり合いのある人皆に報告した。

大阪の父にはGWに電話をして伝えた。

父はとても喜んでいた。

父はたまたま電話をかけてきた伯母に私の事を言った。

あっという間に私の親戚中に広まった。

友達・親戚・知り合い、お祝い電話&メールがたくさんきた。

親戚は早々に「結婚はいつや?」とか言ってきた。

それほど周りは私の事をずっと心配してくれていたんだろう。

サナ両親には泣いて喜ばれた。

もう私の周りは“お祭り騒ぎ”になっていた。

本人の私が騒ぐどころか、周りがワッショイワッショイ祭りになっていた。

彼氏が出来ただけでこの祭り。

結婚が本当に決まったり結婚したら一体どんな祭りになるんだろうとドキドキした。

「もう一緒に住んだらいいのに、誰ももう反対なんかせんのやけん。」

と言ってミー姉も喜んでくれた。

自分の妹が結婚するより私が結婚する方が嬉しいとまで言われた。

周りは亡き母のこともあり、とても私を不憫に思っていたようだ。

父も本当に喜んでいたらしい。

口数少ない父が伯母達に嬉しそうに報告していたと聞いた。

昔ミー姉に言われた事がある。

私の周りの友達には子供がいる子がたくさんいる。

友達の子供も可愛い。でも見たくない。悲しくなる。

“し~ちゃん☆の子供が見たいねん”と父がミー姉に告げていたと・・・


私ももう三十路。

周りのお祭り騒ぎはしばらく続いた。




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