卒業

開店プロのトラブルをきっかけに、引きこもり生活を続けていた私に一筋の明るい光が差し込む。

そう親友のキヨシ君からの電話『学校に来いと』命令口調で言われて少し嫌だったが、次の日から学校に通い出す事にした。

学校に行っても特に勉強する訳でもなく、ひたすらパチンコ必勝ガイド等の記事や新台の勉強を日々重ねていく日々。

この頃になると学校内でパチンコの知識で、私の右に出る奴は悪友のN君以外居なかった。

そんな学校生活を送りながらも勝ちには拘って、学校を遅刻してモーニングを取りに行ったり、

早退しては新装開店にも相変わらず参加する様になっていた。

しかしこの頃に勝ちに拘る考え方の基本を覆す名機との出会いをしてしまう。

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その機種はスロット『バニーガール』777が揃った瞬間に流れる衝撃的なファンファーレに魅了され、

開店プロ時代に貯めたお金の殆どをつぎ込んでしまう。恐らく100万円はぶち込んだのでは無いだろうか(笑)

この機種と出会ってからは日々バニーガールにお金を献上していた。

しかし高校生の私が何時までも金が続く訳も無く、直ぐに金は破綻してしまい次第に金に困りだす。

最初の内は友人に金を借りたり、親の財布から金をくすねたりしては日々バニーガールと戯れていたが、

それでも金が追い付かず遂に、●●●●●●を繰り返し警察に捕まってしまう。

当然もう私の人生は終わりだなと思って諦めて居たが、両親の深い愛情に支えられ自分の過ちに気づき深く反省する。

人生で初めて警察にお世話になる事件を起こし、やって良い事と悪い事を激しく学習、猛反省…

その日から真面目に頑張る事にした。丁度、卒業・就職を控え真面目に頑張るには大切な時期でも有ったので

学校に通い就職活動に勤しむ日々を送り始めた時期。

当時はまだバブルの余韻が残っていた為か?私一人に20社もの求人が有った良き時代。

工業高校だったことも有り職場は肉体労働をメインとする会社が多く悩んだが、

1社気に成る会社を発見そこの会社に入社希望を出す事にした。

真面目な人生を歩もうと心変わりする私にまたまたアクシデント?が降りかかる。

就職試験の前日に虫の知らせとでも言うのか、悪友T君が私の家に遊びに来た。

久し振りの再会に嬉しくなってしまい、就職試験を前日に控えて居るにも関わらず悪友のS君も誘い夜の街へ繰り出してしまう。

当時プールバー(ビリヤード)が流行っていたので、明け方近くまで明日の就職試験が受かる?受からない?

を賭けてビリヤードを楽しんでいた。しかしプルーバーに罵声が飛びかった。真面目に改心した筈?

だと信じていた私の親が心配になり、T君の家に『明日息子が就職試験なのに帰って来ない』と相談したらしい。

コレを聞いたT君の親が激情!夜通し、私達の居場所を探して色々な店を探し回っていたようで、

発見された私達は大勢の人が居る前で大声で怒鳴られ、

T君に至っては、鼻血が出て顔の形が変わるくらい殴り倒されていました。

そんなアクシデントに見舞われながらも無事就職試験に合格し採用通知が家に届いた時、

両親は勿論の事、何故かT君の両親も大喜び無事就職を内定させる事が決定し高校を卒業する事できたのでした。

しかし!ほっとしたのも束の間、入社式の数日前にマタマタ警察にお世話になる事件を起こしてしまう。


【続く】

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