戦略

新台入れ替えから数日が過ぎ、客足も少し落ち着き始めた頃から次の一手に取り掛かる。

今までは単純に朝一モーニングを入れ集客を増やしてきた。しかしそれは年配層相手だから出来る事。

スロットの半数を入れ替えデータの設備を変えた事により、若年層のプレイヤーが増えてきた。

以前と同じようにモーニングを入れるだけでは、美味しい所だけを持っていかれてしまう。

それでも朝一から集客力の有るモーニングを使わなければ、課せられたノルマはクリアー出来そうに無かった。

もともと当時の機種は朝一特典が多かったのだが、その機能を知っているのはスロットの知識の有る若年層のみ、

今まで沢山お金を使ってくれた年配層は知る由も無かった。

今後スロットを高稼働維持する為には、勝ちに貪欲な若年層より楽しみたいと言う気持ちの強い

年配層を中心に集客したほうが良いと考えたが、AT機は打ち方に特殊性が有る上に、

新たに加わったゲーム性が年配者の参加の障害になっていたので、スロットコーナーに

アドバイザー的な人材を導入する事にした。

簡単な基準を作成しクリアーした人物だけ、スロットーコーナー専属のスタッフとして接客させる。

これが評判を呼び年配層中心にお客が集まり始める、それに併せるようにモーニングも、

毎回たっぷりと仕込んであげた。キングパルサーなどは設定変更のみだと、どうしても

若年層に美味しい部分を持って行かれてしまうので、朝一電源ONで告知ランプが付くように毎晩モーニングを仕込んだ。

そうする事で年齢層を問わず開店前からの並びが発生する。

すると客が客を呼び芋づる式に店は朝から大繁盛。客が入っていると面白いように利益が取れるのが

パチンコ屋の換金システム8枚交換の為売上げが上がれば幾らでも設定6が入れる事が可能だった。

たまに狂った様に2万枚クラスの差玉が連日出る事も有ったが…

8枚交換を武器に金太郎の6を3日据え置くなど、高換金店では出来ない様な事をやりまくった。

1ヶ月間設定3で放置したキンパルに6を入れた時は17000枚も出た事に驚いた。

連日休みも取らずに朝から晩までホールで働いて居たが、この時は毎日が楽しくて仕方なかった。

結果がでれば社内での発言力が増すうえに、自分が書いた絵の通り事が進んでいく。

これ以上無い至福の時を体感する

そして数ヶ月が過ぎ売上げ記録と稼動率記録を連日更新する中とんでもない怪物と対面する。

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回胴式遊技機史上最悪最狂のマシン。この世の終わりのスロットの登場!

その出会いはアルゼの営業マンが持って来た1枚の紙切れから始まる事になる


【続く】

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