風光る 脳腫瘍闘病記

絶望



「今日は平行棒を4往復、オシッ、明日は5往復だ!」その時の私は松葉杖で歩く事を目標にただ、ひたすら頑張っていた。

その頑張りのおかげで手術してから半年後には装具をつけて松葉杖での歩行が可能になった。

けど、それと同時にリハビリセンターへの転院の話がでて、それをキッカケに私の心は不安定な状態に陥ってしまった。

「私はどうなるの?」リハビリセンターには3ヶ月しかいられない。3ヶ月したら?私は急に自分の将来が不安になった。

手術して半年、半年の間にマヒが回復するかもしれない。そうゆう思いで今まで頑張ってきた。でも私の足は動かない・・・。

「やっぱり一生車椅子なの?」先生に聞かなくても答えは出てる。でも私は先生にある意味、ケジメをつけてもらいたかった。主治医を呼んでもらい私は聞いた。

「半年経ちました。私は歩けるようになるんでしょうか?」先生は重たい表情で

「半年経って、この状態ですからこれ以上の回復は難しいでしょう。やはり普段の生活は車椅子になります」

「一生車椅子・・私は以前の生活には戻れない・・・」
「もう歩けない」
「何で私なの?何で脊髄に腫瘍なの?」

この日を境に私は変わった。

翌日、朝食でパンを乗せてた陶器のお皿をタオルケットにくるんでベットの柵で割り一番大きな破片で自分の左腕のひじから手首にかけて何回も陶器の破片で切った。

私の左腕は次第に血で染まっていった。

「もうどうなってもいい・・・」



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