石川県 旅館 ホテル 心に残る旅の宿

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2011.09.15
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カテゴリ: 石川県の民話 伝説
石川県の昔話11 恋路伝説

[恋路伝説]

恋路海岸 弁天島


[参考:恋路伝説より ] 

むかしむかし、木郎の里に助三郎という釣り好きの男がおりました。仕事をいそいでかたずけて、毎日のように海岸へ釣りにやって来ました。潮が引いたときには沖合の弁天島まで道ができるので、そこへもよく渡っていました。

ある日のこと、叫び声がしたので顔を上げると、岩場でのりをとっていた若い娘が深みにはまって、もがいています。助三郎は急いで走り、水の中に飛び込んでその娘の手をつかんで引き上げました。娘は泣きながら助三郎にお礼を言います。
「今日は本当に有難うございました。わたしは多田の里の鍋乃(なべの)と申します。あなた様がいなかったらわたしはどうなっていたことか分かりません。」
「なんの、なんの。」
助三郎はそう言いながらその娘を見ると、じつに美しいので胸が高まりました。
「いつもこの浜へおいでになるのか。」と助三郎が尋ねると、
「はい、よく海藻や貝など採りにまいります。」
「ああ、私もここはよく釣りにくるんだ。きっと明日も来てほしいな。」
鍋乃は、はにかんで下を向いてうなづきました。

こうして時々二人が会っているうち、やがて毎日会うようになり、人目をはばかる仲になってしまったのです。二人は夕方になると、こっそり人目につかない弁天島へ渡って会いました。しかし、弁天島はけわしい岩が多く、水際をたどって歩かねばなりません。夜が暗いときは鍋乃が先に渡り、居場所を知らせるため松明を燃やします。毎日弁天島の岩陰に小さく浮かぶ明かり、この明かりが二人の愛のあかしでした。

ところが助三郎と同じ里に源次というものがいて、ある日鍋乃に思いを打ち明けてきたのです。鍋乃は助三郎さん以外の人とは付き合えないと、すぐに断りましたが、源次はどうしてもあきらめきれません。毎日鍋乃を思わない日がなく、日ごとに思いがつのってきます。考えぬいたあげく、助三郎がいるからだ、あいつがいなければ鍋乃の考えも変わるはずだ、と、一つの決断をしました。源次は鍋乃が島に渡ったのを確認すると、そのあとをつけ、鍋乃を襲い、縄で縛り上げ、手ぬぐいで口をしっかりふさぎました。そして松明の火を島で最も危険な場所に置いたのです。

そうとは知らない助三郎は、いつもの通り明かりめがけて歩いてきました。ところがそこは岩が水に濡れ、すべりやすい上、ほとんど道らしきものがありません。ついに足をすべらせて水の中に落ち込んでしまいました。助三郎はすぐにはい上がろうとしましたが、そこへ突然恐ろしい顔つきをした源次が現れ、
「このやろう!冥土でどうどうと待っていやがれ!」と叫び助三郎を刀で突き刺し、殺してしまいました。

そうして源次は、鍋乃の縄を解き、口の手ぬぐいをはずし、
「どうだ、もう助三郎はいねえぞ。こうなったらおれの思いを聞いてくれてもいいじゃねえか。」と鍋乃に迫りました。
鍋乃はわなわなと口を震わせ、助三郎が暗い波間をゆらゆらと浮かんで、岸を離れてゆくのを見つめていました。
「おい、鍋乃、聞いているのか!」
源次がしびれを切らして怒鳴る。
と、その時です。鍋乃はざっと立ち上がり、源次の腕を振りほどき、岩場へ走り、助三郎の流れてゆくそのあとへ、身をおどらせて飛び込んだのです。
その数日後、二人の体は浜へ仲良く打ち上げられたそうです。


このお話には後日談があります。助三郎と鍋乃を殺してしまった源次は、死んでさえ一緒にいる二人の体を見て、こんなに固く結び合った二人の邪魔をして、おれは一体何だったんだとひどく後悔したそうです。あの時のおれは憑き物でもいたのか、そう考えて長い間苦しんでいましたが、ついに仏門に入り、托鉢のわずかな食料で各地を放浪して歩きました。やがて歳をとった老僧源次が再び弁天島に現れて、現在の観音堂を建て、そこに長い間住んで二人を弔ったそうです。

その後、恋路海岸では二人の霊を慰めるため、火祭りがおこなわれるようになりました。恋人同士の霊を慰めるため、村人がこぞって浜辺にかがり火を焚いたのが始まりと言われています。今でも7月第三日曜日の夜、大々的な火祭りがおこなわれます。その時、二人の霊が一緒になって見ていてくれたらいいですね。もちろん僧源次も仲直りしていてくれたら言うことはありません。


(文責:津幡町 吉田恵一)

[石川県昔話 目次]

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(写真)→  恋路海岸 きまっし金沢

(写真)→  恋路海岸 弁天島と内浦 不動寺 in NOTO

(写真)→  恋路火祭り お知らせ 能登町役場 

(グーグルマップ)→  能登町 恋路海岸

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Last updated  2015.03.24 21:42:35
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