第06話

CHAPTER-06
   「発進!青い閃光・・」



裕司「・・・あ、自己紹介ネタ疲れたから終わりだってさ」

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「・・って・・僕はユメの中で何を語ってるんだ・・(汗)」

「今日は面白くないわね・・」


景がホント面白くなさそうに真顔で、ため息をついた

・・寝言に突っ込まれるのもいい加減慣れたので、僕はノーリアクション。


「・・ところでさ、景ィ・・」

「なに、ユウちゃん?」


僕は再びベッドに潜り、布団を頭まで被る


「・・もう少し寝てもいいよね?」

「いくら疲れててもそれは 「NG」 ね」


・・景はすぐに僕の布団をひっぺがしてしまった


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いつぞやの慰労会も全くその意味をなさず、僕の疲れは一方的にたまっていった。

・・しんどいんだよ、毎日がもう・・・


「ユウちゃん、そのほっぺの、何?」

「うえぇ・・?」


僕は寝ぼけ眼で制服を羽織った所だが・・景に妙なコトを言われて鏡を見てみる


「・・な、な・・・な・・ なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!?

・・byジーパン(分からないよい子はお父さん辺りに聞いてみよう!)

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「おはよー、裕司♪」


忍はまた、二階の窓・・上から逆さに現れた

でもって窓際の僕の席のトコに来たんだけど・・


「・・おい、お前その「頬のテープ」はどうしたんだ?」

「ああ・・これね、ちょっと切っちゃって・・」


あまり詮索しないように、と目配せしながら忍に言う

・・雫さん辺りに怪しまれたら、もうそれまでだ・・・


「へぇ、切っちゃったんですか♪」


背筋がぞくっ・・とした

雫さんは僕に気付かれる事なく、僕の背後に忍び寄っていた・・!!


「あ、ああ・・そうなんだけど(汗)」

「ふ~ん・・・・☆」


・・よかった、詮索はされないようだ。

雫さんはささっと行ってしまった


・・まぁよくはないけど・・

あの人、どうもA.R.Kの存在感づいてるみたいだし・・

いずれこの「テープの下」も、組織の秘密もバレるだろうね・・・

・・少なくとも今であって欲しくはないけど。

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「先生に聞かれた時は心臓止まるかと思ったよ、ホント・・・」

「ああ、確かにそんなモン隠してあるなんて分かったらなぁ・・」

「・・どうしてこんなの、出てきちゃったのかしら・・?」


僕と忍と景は、また昼休み恒例ということで屋上に来ていた

今日はみんながいないので、A.R.Kの会議を開く事もできる


・・ところで、気になるだろうから言っておくけど・・

僕の頬に出てきたのは、妙な「模様」だったんだ。


「まるで幾何学パターンにも見えるけど、この黒い模様・・」

「ていうかさ、お前寝てる間に入れ墨でも彫られたんじゃねーの?」

「・・人の寝込み襲って、入れ墨掘ってく入れ墨師ってのはどーいう奴だよ・・」


僕の突っ込みで忍は笑った。

・・なんかヤな感じ・・・(怒)


「ま、しばらくテープ貼ってごまかすしかないでしょ・・」

「しかし赤いテープねぇ・・お前、それでケンカ強いってんだからどっかの熱血青春漫画の主人公だな」


・・おあいにく、僕は赤いシャツ着てないよ。

そんな事を言っても、多分笑われるだけだろうね・・


「多分正解としては 短期間に連続して変身した事による後遺症or副作用 ってトコでしょうね」

「・・そんなもんだろうな」


午後も、僕は頬に貼った赤いテープが気になってしょうがなかった。

後遺症だのなんだのって・・それじゃ最終的に僕の全身になんか異常が起きるんじゃ・・(汗)

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翌日・・

マルをバスケットボールのようにドリブルしながら、俺は歩いていた

景と裕司は前の方を歩いていて・・俺はぼーっとしながらマルのピィピィ言う鳴き声を聞いていた


こいつが面白い奴だと思うのは、やはりバスケに使えるくらいの弾力・衝撃耐久性があることだな。

・・見た目より軽いし、ぱちくりと瞬きする丸い目の液晶部分も頑丈、さらに本人(?)は転がるのが趣味の完璧ボール野郎だ。

・・だからこそこーしてドリブルして遊んでても、こいつは余裕で「ピィ~」とか楽しそうにしている


景が言うにはこいつは「アールロイド」とかいう家庭用ロボットの試作形だとか。

色々な形の試作機がいるらしいンで・・なんかそのうち、マルが増殖してるとかイヤーな光景が見れそうだ(笑)


「・・僕、このまま変身して元に戻れなくなっちゃうんじゃないかな・・」

「そんな事ないでしょ?・・・過去に事例がなかったワケじゃないけどね・・」


裕司と景の会話を聞いていると、どうも裕司の奴はまだぐだぐだと悩んでいるらしい

・・しょうがねぇじゃんか、お前が変身して戦うしか手はねぇんだからさ・・


・・とまぁ、このときは思っていたんだが・・


景が組織を立ち上げた段階で言っていた台詞を、俺は後で思い出す事になる。

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なんか久しぶりに景の家に来た気がするなぁ・・

僕はそんな事を思いながら、天導寺邸の前に立っていた

景の家は大企業、だけど・・今確かに「邸」ってつけたけど・・

ホントはそんなイメージ微塵もない、普通より少々大きいくらいの平凡な家だった(内装はさすがにそれなりのなんだけどね)


「おじゃましまーす」

「ッス」


忍、挨拶くらい真面目にしなきゃ・・

そう思っていると・・奥のドアから景のお母さんが出てきた


「いらっしゃ~い・・ゆっくりしてってね、ユウちゃん、忍くん。」


・・幼なじみと言うことで、僕はやっぱり「ユウちゃん」

忍は・・なんていうか、「そーいう呼び方されると気にくわないように見える」から「忍くん」・・らしい


呼び方はどうあれ、景のお母さん・・「サリー」さんはいつもみたいににこにこ笑いながら、出迎えてくれた

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景の部屋は二階、階段を上がって、廊下を少し歩いて・・

・・「ひかり」と平仮名で殴り書きのように書かれているプレートの扉・・

昔書いたものをそのまま使っているのだが、それはそれで女の子らしい飾り付けがしてあった


・・ドアノブを握り、部屋へ踏み込む・・

そうそう、女の子の部屋ってねぇ・・なんかこう可愛い家具とか置いてあって、縫いぐるみがいっぱいで、

好きなアイドルとか有名人のポスターが飾ってあったり・・


しかし、実際には景の趣味を余すところなく反映した、そういう一般的なイメージを覆す状況・・


・・ゴテゴテした機材が置いてあって、マルっぽいロボットの試作品が置いてあって、

エジソンやらワットらしき人物の写真と、アニメとか同人誌がわんさと・・(汗)


「・・ヒートアップしてない、この部屋。」


僕は呆れてつぶやくけど、景は全然聞いてない


「裕司、気にしたら負けだぞ」


悟ったように耳打ちする忍は、どこか神の領域に踏み込んだような顔をしていた

・・神というよりかは地獄に一歩踏み込んでる感覚が・・


「待っててね、今紅茶持ってきてもらうから」

「いいよ、お母さんお仕事中でしょ?」


・・サリーさんのお仕事というのは天導寺重工グループの会長職。

まぁ要するに・・色々と事務な仕事が多いらしい


「母様?・・・・ああ、違うわよ、持ってきてくれるのは・・・」


・・あ、そういえばメイちゃんがいたっけ・・

でもまさか、居候とはいえパシリみたいな事やらせるわけないよね?


咲妃ちゃん よ。」

「・・・うィ?」


僕と忍は思わぬ回答に、ヘンな声を出していた


・・咲妃・・??


聞き覚えない名前・・・・僕らの頭に?マークがひたすら浮かぶ


「あ、二人には紹介してなかったっけ?・・咲妃ちゃーん・・♪」

「はーい、少々お待ちください~」


聞き慣れない女の子の声・・・

・・あれ、景の家って・・舞人さんは旅に出てるし、いるのは景とメイちゃんとサリーさん(とマル)だけじゃ・・


がちゃ、とドアが開いた

思わず目をぱちくり、と何度も瞬きしてしまった


「何用ですか、お姉様?」


そう言った彼女は・・入ってきた女の子は・・

メイド服・・、俗に言うエプロンドレスにレースのカチューシャ、オーバーニーのストッキングに大きめのリボン・・・

ヤバい、フル装備・・(汗)

ピンクの髪、左前髪に髪止めをして・・見た目はどうやら、同い年のようだ。


「紹介するわね、この娘が咲妃ちゃん。」

「あ、初めまして・・」


いつぞやのように、おじぎにつられて僕もぺこり、と。


「・・「使用人なんて雇うのは成金のすること」とか言ってなかった・・?」

「?・・あたし、この娘雇ってないわよ。」

「・・じゃあ居候をこき使ってるのか?」

「メイちゃんは時々手伝ってくれるだけよ。別に強制してるワケじゃないし・・」


その間にも、景の鞄から出てきたマルがころころ転がって・・

咲妃ちゃんに拾い上げられた


「あらあら、「お兄様」もお帰りなさいませ♪」

・・あんですとっ!?


・・今、僕と忍は完全にシンクロしていただろう。

もうシンクロ率400%も真っ青なくらいシンクロしてただろう。


同時のタイミングの突っ込みに、咲妃ちゃんの顔がきょとん、と呆ける


「はぅ・・え・・?」

「マルの型式番号はRR-1(アール・ロイド1号機)でしょ?咲妃ちゃんはRR-2なのよ。」


・・今度は僕達の方が呆けた

え、なに・・?・・・この娘ロボット・・??

いくら景がスーパー科学力を持っていてとんでもないメカばかり作っていても・・


「作ったって言っても身体の99.9%は普通の人間、機械なのはほんの少し・・まぁ、家庭用を目指したロボットだもの♪」

「・・人造人間の間違いだろうが。」


忍は「あちゃー」と額に手を当てた


「ともかく・・咲妃ちゃんは私の義妹・・学校へも来週から行くから、一年だけど、よろしくね♪」

「・・違和感ないからいいけどさ・・」

「・・?・・私、何かヘンなトコありますか・・・?」


僕も忍と同じように「あちゃー」と手を・・


・・どうしてこうも趣味丸出しなんだ、景ィ・・(汗)


「・・まぁともかく、目的を達成しましょうか。」


僕達はようやく本題の、「作戦会議」に移った


・・僕の頬の妙な幾何学模様

・・ブルーナイトが倒した異形の数

・・忍が集めてきた怪物の目撃報告


・・A.R.Kとして極秘に行動することが、いかに面倒な事か・・・

僕はこうして思い知る事になる(ていうか僕は別に公にやってもいいと思うんだけど)

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そのまた翌日・・まぁ要するに日曜日・・


僕は・・今度は忍と一緒に、秋葉原へ遊びに来ていた

目的は忍が最近探しているという、かなりカタの古い「ビーダマン」※byタカラ


(・・まぁ・・ね、なんでそんなの探してるのかは知らないけど)

「何か言ったか?」

「い、いや。」


僕はぷい、と向こうの方へ視線をそらす

・・僕もガンダムエックスなんて古いプラモ探しに来たんだから人の事とやかく言えないけど(汗)

・・再販されないんだもんな、特にGファルコンとか・・


愚痴はほっといて、じゃあさっさと行こう・・


混沌としている秋葉原の通り・・その裏通り、景の行きつけの店がある通りは決して危ないだけの通りではない

そこには表に出ることはなかったであろうスーパーなお宝が眠っていたり、意外な物がかなり安く出回っていたりするんだから・・


・・まぁ、一人で来るには随分勇気が要りそうだけどね・・


「・・ないなぁ・・バンガード。」

「・・バンガード?」

「バンガードフェニックス、・・・知らないのか、お前?」

「・・・・」


・・まず君がビーダマンコレクターだって事自体知らなかったよ。


「ちぇ、スマッシュフェニックスか・・」

「・・あの、機体名言われても僕にはなんだかさっぱりで・・・」

「いいか、俺が探してるバンガードってのは、コアが三本ヅメのドライブショット対応型なんだ。こいつはスマッシュってので、専用トリガーを使うからただのホールドパーツなんだよ」

「・・・・・・・・」


・・ああ、要するにパワー不足だって言いたいのか

ようやく理解した僕は、うんうん、と頷いて探し物を手伝う

(しかしこの量はなんなんだろう・・売れ残りっぽい・・しかも量産型の何のパーツもついてないような奴ばっかじゃないか・・?)

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三時間もかかった。

五軒回って、しかもそれぞれにかなりの時間を費やして・・

無かったから仕方なく「スマッシュ」とかいう機体を買って・・しかし忍は少し嬉しそうだった。


「まぁフェニックスだもんな」

「・・・僕の探し物は?」


・・忍は聞いてない


「面倒だから路地から行こうぜ」

「って!そこは・・・!!」


忍が駆け込んでいってしまったので、僕も急いで後を追う


よりによって、忍の選んだのは初めて異形に遭遇した場所・・

正しくは、「景」が遭遇した通りだ。


・・そして、案の定霧が立ちこめてくる・・

「異形・・!」

「下がって、忍!!!」


僕は忍を後ろに押しやると、地面・・アスファルトに右手を突き立てる!


「チェンジアップ・ブルーナイト!!」


自分の全てが、バラバラになる感覚・・もう慣れた感覚。

次に、自分の身体がやや軽くなったように感じる

・・そして・・目がよく見えるような、はっきりした感覚


・・僕の身体はブルーナイトの、騎士をかたどったそれへと、「変身」する


「・・一撃で決める!」


僕は異形に走って突っ込んでいく

ブルーナイトは重い甲冑を着込んだようにも見えるが、実際僕の身体は正反対・・かなり軽くなっている

・・機動性はかなりのものだと、自負している

・・だから、こんな鈍重な異形の攻撃なんかが当たるワケがない


「せぇやっ!!」


右手の手刀を振り下ろす・・

相変わらず伸びて襲いかかってくる異形の腕が、すっ・・と綺麗に切断されて砂のように風化・・・いや、崩れ去る


・・腕はあと三本・・か!・・


腕さえ無くせば、このタイプの異形は突っ込んでくるだけの情けない攻撃に変更する


「うおぉぉ!!・・・」


ばしゅん・・


手刀は再び、異形にヒットし・・

その腕を切り裂くハズだった。


「え・・?」

手刀はヒットしている、だが、異形の腕はそのままそこにある・・


・・斬れない


「なっ・・!?」


僕の右腕、手刀を放った腕が・・元に戻った

腕だけじゃない、僕の身体が・・元の、ただの中学生の僕に戻っていく


・・そして、どっと堰を切ったように疲労感が全身を支配する

まぶたが重く、体中の力が抜けて・・・まるでしばらく寝ていなかったかのような感覚・・


・・え、エネルギー切れとでも・・・


・・「疲労」がピークに達したらしい・・僕の意識は、かなり薄れてしまった

身体は前のめりになって・・そのまま倒れてしまう


・・かろうじて、わずかながら周囲の様子が見える・・


「裕司ーっ!?」


忍の声が・・あ、異形・・・


異形の腕が伸びる・・・・あ、僕の身体が掴まれた・・

がっしりと、ツメのついた大きな腕が・・三本がかりで僕の身体を締め上げてくる


・・ホントに掴まれてるのか?


もう、どれが自分の感覚かもわからない・・

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「裕司ーっ!?」


・・ヤバイ、あいつ・・動けないのか!?

俺はひたすら、裕司に呼びかける

・・しかし、あいつの反応はない

突然ブルーから元に戻って、あっという間にピンチだ・・


・・どうする、俺が助けるか?・・なんて、選択肢は一つか


・・怪物が怖くて忍者やってられるかってんだよな!


そう思って、俺が棒きれを持って・・奴に向かって駆け出す寸前の事だ。


・・ぃぃぃぃ・・ん・・・・


電磁石・・モーター音・・いや、リニアモーターか、これは・・?

高速回転するモーターと、滑走する何かの音・・


「鋼鉄の・・右ストレートォ!!!」


がっしゃぁぁぁぁん!!!!

・・いい音がして、異形が吹っ飛ぶ

一緒に裕司も吹き飛ばされて・・異形の腕からは解放された


・・なんだ、今のは景の声・・?

・・霧の中から姿を現わす、5メートルほどの異形と同じくらいの影・・

寸胴・・いや、頭と胴体が一体化している

そして両腕が平坦な肩から生えて、安定性のよさそうな大きな両足を携えたロボットだ・・


・・・え、 「ロボット!?」


「忍くん、ユウちゃん、大丈夫ー!?」

「あ、ああ・・・・って景!?お前どーしてここに!?+そのロボットはなんだ!?」


ロボットの背中から出てきた景に、俺は二つ同時に質問を入れる


「この子は「アリス」・・・パーソナリティ・アーマード・モジュール一号・・略して「PAM-01・ALICE」よ♪・・そしてあたしはユウちゃんと忍くんを尾行してましたー♪」

「・・俺に気付かれずに・・・」


・・まぁた妙な発明品でも使ったんだろうか・・

にしても最近、俺の上を行く連中が増えている気がしてならない・・


とりあえず裕司を助け起こしながら、俺は「アリス」の活躍を見守る

霧のせいではっきりとは見えないが、その動きは見た目にそぐわず素早く・・さっき聞こえたリニアモーターのような音も、多分速い理由なんだな・・と何となく理解した


「武器はなんなんだ?」

「決まってるでしょ・・ 基本武装=拳 よ!!」

・・かわいそうに

今回の異形は、アリスにボコボコにされて崩れていった・・(汗)

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「この子を作ったもんだから、テストしたくてしょうがなくて・・」

「・・それで俺たちをエサに使ったワケか」

「・・でも、この子ならブルーナイトにお休みあげる事ができるでしょう?」


・・そう、それはあたしの本心。

別にテストなんて天導寺重工本社に行けば、極秘に試せるだけのスペースはあるんだから。


・・いい加減ユウちゃんがかわいそうになってきて・・


だから、あたしはこの子を完成させて・・ユウちゃんの代わりに戦うつもり


「スーパーロボット計画のためだろ?」

「・・・・」


忍くんに突っ込まれて・・違うって否定できなかった(汗)

ま、まぁ・・そのためのデータ取りってのもあるかな?・・あはははは(汗)


「・・・昨日今日となんか、とんでもねーのばっか発表してねぇか、お前・・?」

「そう?」


とんでもないとは何よ・・・咲妃ちゃんは家庭用だし、アリスはスーパーロボット計画第一号ロボットだし・・

別に普通じゃないのよ。(ロボット作ってる時点で普通じゃないです)


「・・景・・・」


ユウちゃんの口が、少しだけ動いた

・・あ、目が覚めたのかな?


「・・助かった。」


ユウちゃんはそれきり、寝息を立て始めて・・

・・お疲れ様、ね。


・・あたしは何となく・・ほっ・・と嬉しくなって笑った。


これからはがんばるわよ!・・しばらくユウちゃんを休ませてあげなくちゃ!

・・復活したらまた、きびきび働いてもらわないといけないんだから♪(鬼)

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