リカの健康おたく日記♪(多発性硬化症です)

リカの健康おたく日記♪(多発性硬化症です)

3.白い巨塔1




3.~白い巨塔1~



どうしてこんな難病なんかになったんだろう?
どうしてそれが私なのか?
そもそもこんな自分の症状に病名があった事がまず驚きだった。

Dr:「多発性硬化症は、免疫系に異常が起きて自分で自分の神経系を
  攻撃してしまう自己免疫疾患です。リウマチと似てるというか・・。
  例えると、電気コードの周りが剥がれていく事が炎症が起きてる
  神経症状という感じかな?」

と、医者になりたての主治医が説明してくれた。

Dr:「白血球の中に悪さをするものが働くと言われてます。あと、イギリス
  とか寒い地方に患者が多いとも言われてますね・・。」

寒い地方か・・。やっぱり冷えが原因かなあ?

発病前にしてしまった異常な生活を思い出した。
暑がりの私はその夏だけ何故かクーラーを19度の設定でガンガン冷や
し、タンクトップと短パンで薄着で過ごしてしまったのだ。
そして夏はシャワーだけでいいやと湯船に温まる事も省いてしまっていた。

その7、8月を過ごした後に突然体にしびれが出たんだっけ・・。

発病してしまってから後悔しても遅いか・・と眠れないほど痛くてしびれ
てる右腕を支えながら思った。ステロイドパルスをしてから、体全体の
しびれは無くなった。右腕の激痛はマシにはなったもののまだ水で手が
洗えないほどしびれている。左眼の視野欠損はとうとう戻らなかった。

Dr:「今日はルンバール(脳脊髄液検査)しますから。
背骨に注射して脊髄液をとるんです。」

私「え!また注射するんですか・・?!」

Dr:「大丈夫ですよ。僕はルンバールは得意なんです。
他の患者さんからも痛くないって評判で・・」

ほんとかなあ~?(疑いの目)(--;)
普通の注射や点滴は下手なのに~?>不安

ルンバールは膝を丸めて横になり、エビの様に体を丸めて背中に針を
刺すので針が見えない恐怖の方が大きかった。
一応、麻酔無しで針を刺す。
怖かったので看護婦さんにその間手を握ってもらっていた。

Dr:「終わりました。2~3時間は安静にしてください。
  液をとったので頭痛が起きる事もあるんで・・」

なるほど、担当医の言ってた通りあまり痛くは無い気がする・・という事
は上手だったのかな?でも怖かった~(TT)
もう二度としたくないと思いながら横になった。

「今日は部長回診の日だから御部屋にいてください!」
と看護婦さんが各病室ごとに連絡している。

しばらくして遠くからざわざわと大勢の人達の気配がしてきた。
だんだん近づいてくる・・。

ガラッと扉が開いた。

ぞろぞろと大勢の医者が部屋に入ってきた。
1人、2人、・・いったい何人いるんだ?(汗)
個室で一人の私を10人以上の医者がぐるりと囲んだ。

結構、かなりの圧迫感がある・・。

その中心に外来で診断してくれた部長先生がいた。
「この患者は、これこれこうで・・」と私の担当医が部長に説明している。

部長先生も聞きながら私の体にゴムハンマーで反射を確かめている。

私も「まだ右腕が痛いんですが・・」と訴えてみる。

部長:「そうだね・・痛み止めのテグレトールを増やしてみるかね?
    でもこの薬もあまり飲みすぎるのも良くないんだよねえ・・?
    (苦笑い)」

と言い残してまたぞろぞろと部長ご一行さまが部屋を去っていった。

一人ポツンと残された私は緊張の糸が解けた中にいた。
「いったい・・今のは何だったんだろう・・?」

その大名行列は毎週あるらしい・・。



リカの難病入院日記4へ続く


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