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知事会見(脱・記者クラブ)その2
信濃毎日新聞 高森和郎記者
会見の主催についてなんですけれども、現在報道側が主催しているものを、県
あるいは知事の側が主催するということになるということで、たとえば知事がシス
テムとしてそういう形とするということで、知事が今後、代わられた時に、例えば
週1回という知事の会見が維持されるのか。あるいは、県にとって、知事にとって
都合の悪いことがあった場合に、県側の判断で会見が延ばされたりとか、そういう
恐れが完全に排除できないのではないかと思うのですが、その点についてはどうい
った担保というか、考え方があるのか伺いたいと思います。
長野県知事 田中康夫
少なくとも私が長野県知事の職にある限りにおいては、今、この宣言、また、そ
の後の私の口頭での説明のとおりでありまして、いささかならず、1番表現者の方々
からのご質問に対しては、手前味噌ですが、公人と呼ばれる中においては、少なく
ともまず時間においては、またその姿勢においては、最も開かれた形をとってくる
ように心がけてきたといういささかの自負がございます。それはその精神も含めて、
いささかも変更する用意はございません。
ただ、例えば想定されることで、私もこういう職に就いておりますから、私の両
親や妹等もそれなりの覚悟はしていると思いますが、通常たとえば会見の5分前に、
何か身内における予期せぬ事態が生じたということによって、その会見の時間が遅
れる、あるいは順延させていただくという可能性をもすべて排除することは、こ
れは生きていてこその表現者でありますから、そこまでをご要望になる方がいても、
今この場でその点に関してすべてをお約束することはできないと思います。こうし
た形、非常に極めてまれな形を除いては、少なくとも私の知事である限りは(会見
を)行い続けるということであります。
他方で今御指摘がありましたような県知事が他の人間に代わった場合において、
長野県という記号としての組織としてはにどうするかということでありますが、こ
れは検討せねばならないことであります。これは何らかの都合の悪いこと、都合の
悪い場合に会見が開けないという形を防ぐ手だてということは、開かれた形ですべ
ての表現者の方と話し合っていく中で生まれてくるのであろうというふうに思って
おります。
ただ、ひとつ最後に申し上げれば、県の側が主催する会見であるから、県にとっ
て都合のよい時にしか開かないという可能性が高まるのではないかというご質問で
すが、これは今までプロフェッショナルとして、表現者として禄をはんでこられた
方々が記者クラブを構成されておりますから、そうした形は現実には起きていない
わけですが、これは理論的に言えば、記者クラブにとって都合の良いときには会見
を求めるが、都合が悪いときには会見をあえては求めず、ということも論理的には
成立しうるわけですから、まさにこの点は、私たち長野県もまさに報じる義務、伝
える義務があるわけでございまして、また、伝える権利もあるわけでございまして、表現者の方も報じる権利と同時に、報じる義務もあるわけでございまして、それは双方が、それを先ほど言ったようにどちらか一方が報じる側で、どちらか一方が伝える側あるいは聞き取る側、受け取る側という形ではないと
いうことが、今のインターネット始めとするメディアの状況であることは十分にご
存じでしょうから、これはある意味では、少なくとも私が知事である間は、この点
に関しての明文化がなくとも、それはある意味での信義則というものが成立うると
いうふうに考えております。ただこれも、開かれた話し合いをしていく中で、何
らかの文書化したう上での手だてが必要だという見解に達すれば、それを躊躇する
ものではないということです。
信濃毎日新聞 高森和郎記者
それからもう1点なんですが、現在の任意団体としての記者クラブというものは存
在するわけですけれども、その記者クラブから会見の申し入れがですね、例えば今
後、知事が考えるような新しい制度に移行したとして、クラブ側から会見の申し入
れがあった場合には、どのように対応されるおつもりなのですか。
長野県知事 田中康夫
クラブとして申し入れがあるということですか。
信濃毎日新聞 高森和郎記者
そういう仮定をした場合のことです。
長野県知事 田中康夫
すべては起こりえますし、すべては排除し切れませんけれども、先ほど来申し上
げておりますように、週1回の会見、県庁のみならず現場を視察したときでも、その場にお越しいただき、質問を発していただければ、ぶら下がりにお答えし
てきておりますし、また、私どものプレスセンターに足を運ぶ政策秘書室、関係部
課所の面々はお伝えすることを今後も行うわけでありますから、私が現時点で、あ
るいは私どものスタッフが想定しているのは、それらの今、私ども長野県の側から
(会見を)ご用意させていただくと明言している中で、おそらくは、大半、いやお
そらくは、限りなくすべては対処しきれるものというふうに現時点では考えております。
先ほど申し上げましたような突如の天変地異というような予期せぬことの場合を
除けばです。ただ、それも先ほど申し上げているように相互、ミューチュアルな形
でありますから。
信濃毎日新聞 高森和郎記者
先ほど言われたような緊急な場合とかに、表現者という言われ方をされましたが、
そういった者の方からの要請があった場合には排除しない、まぁ排除しないという
か、個別に検討されるということだと思うのですが、そういうものと同列というか、
そういうものの一つという理解でしょうか。
長野県知事 田中康夫
おそらく記者、あなたがご質問になっているような形の可能性がゼロである、そ
ういった可能性が決してありえないというふうに申しているわけではありません。
ただ、私どもが長野県という側としてご提示申し上げているあらゆる形でのお伝
えする機会、あるいはお聞きいただく機会、ご質問いただく機会という形の中で、
突然の天変地異以外の場合は対応しきれる、とりわけ県知事に対しての質疑応答に
関しては、従来も45分、あるいは1時間と申し上げても延長する形が多かったわけで
すから、十分に対応しきれるというふうに考えております。
信濃毎日新聞 高森和郎記者
この中でですね、1500万円/年間というものがありますけれども、これの積算の
データは公開というか資料提供いただけるのですか。
長野県知事 田中康夫
それはそれぞれのスペースできわめて正確を期すように按分いたしておりますが、
冷暖房費や電気代が下何桁に至るまで正確かどうかということはわかりませんが、
3.14を3にするだのしないだのご時世ですから、その推計に関しては概略当た
っていると感じておりまして、厳正価格ということですね。
これに関しては、ご要望があればご提供申し上げる用意がございます。
あとあわせまして、県庁舎内には10階に長野県警察本部への取材を主たる活動と
なさる記者クラブがございますけれども、これは今回の「『脱・記者クラブ』宣
言」の適用外であります。
共同通信社 伊藤豪記者
県政の記者クラブでは県民の記者会見も開いておりますが、県が県と例えば対立
している団体あるいは個人の方が、このプレスセンターでの記者会見の申し込みを
した場合、それを排除しないという担保を何かお考えになってらっしゃいますか。
長野県知事 田中康夫
担保は長野県の良心、長野県の今までの姿勢でございますとか、私の今までの表
現者の方々への姿勢からご判断いただくしかないともいえますけれども、いずれに
しても、少なくとも私が県知事である限りにおいては、今ご指摘があったような形
は、可能性としては杞憂であるとはっきりと申し上げられると思います。
ただし、例えば、会見を1日23時間59分やりたいというようなお申し出があって
も、これは決してすり併せというような形ではなくて、そこはまたすべての表現者
の空間でもございますから、それは事務局として、その場合は政策秘書室が会見で
ご利用いただく時間に関してご相談申し上げるという形はあると思います。そして、
一義的に申せば、この建物の管理者というのも私どもの長野県、とりわけ管財課に
なるわけでありますから、そこにおいて強権的であるような、まあ世間を騒がせて
いる土地収用法改正、改革かよくわかりませんが、そのような形の強制執行という
ような形は現時点ではまったく考えておりません。
ただそれは、真の表現者であられるのであるならば、記者会見をなされたいとい
うことに関しておのずと記者会見に要する時間というものをよい意味での経験によ
って、それぞれがお分かりいただけていくようになると思っております。当初は混
乱があると思っております。ただ、それはよりよい場所へと私たちがさらに到達す
る上では混乱を恐れてはいけないということです。
それは記者会見を行いますプレスセンターが物理的に一杯となってしまうほどの、
例えば1500人の方がおいでになったならばこれは入れませんから、その場合におい
て、私たちが物理的に、その日、議会棟の講堂が空いていれば、そこにスピーカ
ーを設け、あるいはすぐにご用意させていただけるかわかりませんが、画面で会見
の内容をご覧いただけるようにするのか、こうした点はさらに今後詰めねばなりま
せんし、現にそれは私どもの情報公開条例のもとで、例えば「脱ダム」宣言後に関
して県に対して届いた1000通に近いeメールをすべて公開請求なさった報道テレビ
機関というのもあるわけでありますから、それに関して私どもは労力としてそれぞ
れのメールをお送りいただいた方の個人情報を保護するための徹夜に近い作業を多
くの県の職員が行ったわけでありまして、その1000通に近いメールの情報開示をお
求めになったものが、結果として報道にどのようにどの程度生かされたかというこ
とを私はつまびらかには存じ上げませんが、けれども、そうした作業もまた、そ
れ以上の混乱もまた恐れてはいけないということです。そうした労苦や混乱を恐れ
るがために、より開かれたすべての表現者に知る権利のみならず、報ずる権利や報
ずる義務や、あるいは尋ねる権利や尋ねる義務ということが、より広い形でより開
かれた形で一人一人の表現者に与えれていくのであれば、そうした労苦や混乱を、
県民からの税金によって個人としての生計も立てており、そうした県民のために従
事するために、その職にある私たちは回避してはいけないということです。
共同通信社 伊藤豪記者
先日の記者クラブ主催の記者会見で、知事は「記者クラブはメルトダウンである」
とおっしゃたと思うのですが、その前に大手新聞社の報道姿勢に対してかなり批判
的なことを述べた後で、「メルトダウンである」とおっしゃっておったと思うんで
す。それで、その関係と今回の「『脱・記者クラブ』宣言」というものは関係があ
るんでしょうか。
長野県知事 田中康夫
よく記者と呼ばれる方々に聞かれんですが、「いつそれは決めたんですか」と
いうふうにおっしゃいますが、人間はそのように突如、まあリトマス試験紙が変わ
る瞬間というのはございますけど、例えばの話、皆様が「いつその人と付き合うつ
もりになったんですか」、「いつ旅行に行くことを決断したんですか」、「いつ
結婚するいうことを決めたんですか」、「いつ離婚すると決めたんですか」といっ
て、「いついつでございます」という風には伝えられないのと同じでございまして、
つまり私たち県の職員、表現者の方も含めて、すべての自分が見たり聞いたり感じ
たり触ったりした中でおいて、それぞれの行動というのは決まっていくわけですか
ら、今、記者からご質問があった点は、それもまた一つの、つまり私が見聞き経験
してきている事は、すべての今日のこの会見をも、あるいはその他のこともすべて、
それは規定しているとかですね、という言葉はちょっと似合いませんけれど、そ
の上に立っているわけですね。すべての上に立って(今の)瞬間があるわけで、
その瞬間の上に立ってまた次の瞬間があるわけですから。
ただ、「メルトダウンしている」と申し上げたのは、とりわけ今回のような
「『脱・記者クラブ』宣言」という形がでますと、まあ冒頭で護送船団方式という
言葉を申し上げましたが、私は人の耳が閉ざすことができないように、耳が肉体的
な条件によって不自由にあられる方を除けば、あるいは口もそうした形で不自由で
あられる、あるいは目もそうした形で不自由であられる方を除けば、人の目を閉ざ
すことも、人の口をつぐませることも、人の耳を閉じさせることも、これはなんび
ともできないということです。とするならば、あらかじめ横一線である報道あるい
は情報あるいは数値かもしれませんが、それを解禁するという日時を指定するとい
うようなことは、表現に携わる人間としては、それは一時の調和を重んずるがあま
りに表現者としての自殺行為とまでは申しませんが、まさにメルトダウン行為であ
ると私は思います。
ですから、私は今後、この点も、少なくとも県の多くの職員や表現者の方との話
し合いの中でさらに詳細は形作られてくると思いますが、私は改めて、祝い電報の
ように日時指定である情報を表現者の方々にお伝えするという形は、今後長野県に
おいてはないと考えておりますし、従来、長野県を通じてそうした日時指定の情報
というものの提供を依頼されてきてた機関があるとするならば、今後そのような日
時指定というような形では行い得ないということをお伝えする展開になると思って
おります。
同時に、これは大変僭越ですが、一人一人の表現者の方の資質が問われてくると
いう時代ということでであります。これこそがまさに真の意味での自己責任であり
まして、私が繰り返し申し上げておりますが、勘性-感覚の“感”ではなくて勘所
の“勘”-というものが、表現者の中でもとりわけ表現者であることにプロフェッ
ショナルの誇りを持ちたいと思ってらっしゃる方々は厳しく問われてくる時代であると。
そしてそれは、記者会見の内容はホームページ上でも文言でアップするわけです
し、近く動画でもアップすると思いますし、あるいは本日お越しの表現者の方々の
中にもこれを一部始終を動画でお流しになる方もいらっしゃるでしょうし、それは
質問の部分も流されるわけでございますから、それらをいくつかの同じ一つの会見
に関して、いくつかの表現された媒体をご覧になった一人一人の市民という表現者
の方は、そのいずれが的確に伝え、そのいずれが歪んでおり、また、そのいずれが
編集権という作業を超えた編集を行っているか否かということを、まさに一人一人
の受け手としての表現者の方が判断できる時代が、今までもそうした兆しはありま
したが、とりわけこの長野県から確たる形で進んでいくということであります。
ですから、それは今日お集いの表現者の方も、あるいはこの瞬間においても、他
の表現活動に携わっている方々にも、今回の「『脱・記者クラブ』宣言」がもたら
すものというものは、私は極めてよい意味でのラディカルなものであると思って
おります。ただ、そのラディカルさは必ずや多くの一人一人の市民のための市民益
につながる改革であるというように思っております。ゆえに今日、これもまたひと
つの「長野モデル」として発信すべきものとしてこの場を設けたわけです。
テレビ信州 松岡隆記者
この宣言の中で「排他的な権益集団と化す可能性」とわりと総論ではありますが、
記者クラブのことを言っておられますが、実際に就任後、長野県政の記者クラブに
ついてこういう感想を持っていられるのですか。
長野県知事 田中康夫
もう少し具体的な、コンクリートなご質問を頂戴できると大変うれしく思います。
テレビ信州 松岡隆記者
「排他的な権益集団」という感じ方を長野県県政の記者クラブについて感じておられましたか。
長野県知事 田中康夫
従来から私の記者会見でご質問なさったり、あるいは、県庁内の記者会見のみな
らず、私のダム現場をはじめとする、あるいは養護施設等をはじめとするさまざま
な現場にもお出かけになり、私の発言や行動というものをご覧になってこられた方
々からすると、今のような「どちらか」というような、まぁ大変僭越ですが、択
一的な答えを求めるような質問に対しては、私は択一では答えられないと繰り返し
申し上げてきていると思いますが、それは手前味噌ですが、必ずしも優柔不断とい
うか、lack of determination だから、そのように答えているということではない
と思っております。
「排他的な権益集団と化す可能性を拭い切れぬ」というのは、まさにその意味に
おいてはこの文言どおりでありまして、排他的な権益集団と化す可能性を新聞社と
通信社、放送局を構成員とする『記者クラブ』というものにはそうした可能性を拭
い切れないと言うことでありまして、それ以上でもそれ以下でもありません。
そしてですね、会見を30分ほど遅らせてから開催するようになりましたが、
本日、同じく、まあある意味では表現者であられますサンパウロ ニッケイ新聞の
高木社長という方が15:00から15:20でお目にかかって、表敬訪問ではなく、取
材を受ける形になっております。これは大変に私および私どもの方の時間の設定に
ある意味では問題があるといえるわけではありますが、高木社長が本日その直後の
新幹線で東京のほうにお戻りになられるということで、今しばらくの時間で今日の
記者会見は、15:10ないしはその前後で終了することができれば大変うれしく思います。
日本ビデオニュース 神部旬記者
今回、記者会見を県の主導でやるということで…
長野県知事 田中康夫
今、「主導」という言葉はあまり私が意図しているものとは、私が意図している
ものとは、私の中での言葉の語感のニュアンスとしては違うかもしれません。
日本ビデオニュース 神部旬記者
例えば外のインターネット放送局のようなところにもオープンなものにするとい
うことに関して、県政をめぐる報道をめぐってどのような変化が起こるとお考えでしょうか。
長野県知事 田中康夫
それは実際に経て行かねばわかりません。というふうにお答えするのが一番正直
だと思います。
ただ、先ほど申し上げたように少なくとも同じ表現者である人間の受け手の側は、
より多面的に一つの会見、一つの現場の視察、それは私に限らず部課長や私どもの
様々な職員の活動、あるいは一般の市民の方の記者会見、まさに表現者でありなが
ら受け手である瞬間に、多面的に多角的にご判断いただける機会が増えるというこ
とだと思います。またそれは同時に、受け手の方に受け手としての勘性が、勘があ
るかどうかの勘性が鋭い方はよりその勘性を磨くことに結果としてなり、より社会
のあり方ということに関して意識的になられるということだと思います。そういう
方が一人でも多く増えていかれるということが、そのスピードの差こそあれ、そ
れがまさに開かれた社会であり、また、暴走を防ぐ社会であり、よい意味でのまさ
に質的向上のある成熟した社会になっていくことだと思っております。
ですから、逆にいえば送り手の側が、書き手の側が表現者として勘性が鋭くなけ
れば、それもまた厳しい自由競争の中の評価という淘汰にさらされて行く可能性を
排除しきれないということです。けれどもそれは、まさに私たちの社会が様々な
人によって成り立ち、私たちが考える葦である以上、それを恐れることは、それは
仮にそこにあまたの言葉やあまたの映像があっても、そうした恐れを乗り越える気
概のない方々によって、送り手としての、書き手としての表現が行われることがあ
れば、それは先ほど言ったように、表現のメルトダウンへとつながっていくということです。
テレビ信州 谷口考司記者
今年、今月から「どこでも知事室」というのがあって、県内各地を回るんですけ
れども、県庁ばかりが県ではないという中で、そういった発表の場を、長野の県庁
だけに(ある)仮称のプレスセンターをここ(県庁内)だけにするのか。それとも
県内各地に置くのかという部分ではいかがですか。
長野県知事 田中康夫
県知事としての私の会見はおそらくその週のスケジュールによって、まぁ例えば、
私が休暇であっても、視察であっても、ニューヨークに行った、サンパウロに行っ
たときにそこでやるからといわれても、そこではそこで表現者の方がいらっしゃる
でしょうけれども、現実的には長野県内にいるときにおいては、全国4番目の広さと
はいえ同じだと思います。
そして、今のご指摘の点は大変大事な点でありまして、私は今後「現地機関」と
いう言い方にしておりますし、また繰り返し最近記者会見等の場でも申し上げてき
てますように、県庁の3階に位置しておりますような政策秘書室や財政課や人事課、
市町村課といった総務部の部署が県の中枢ではないわけでございまして、ある意味
では県の最も大事な機関は様々な県民とより多く接している場所でございますから、
今、ご指摘があったようなプレスセンターを今後、可能性としてですね、他の場所
にも設けていくということはあるのかとは思います。それはやはり、県の今後、県
政改革ビジョンであったり、機構の改編であったり、そうしたこととある意味では
パラレルなことでありますから。よい意味のですね。現時点においては、長野県内
での表現者の方、そしてまた、県の職員も表現者でありますが、それらを勘案する
と、同時に県民の税金でまかなって行くわけでございますから、様々な費用対効果
等を勘案すれば、現時点においては3階の現在の記者クラブの場所にプレスセンター
を置くということが理にかなった現実的な第一歩であると考えております。
市民タイムス 山本章三記者
二つ質問があります。
まず一点目。各合同庁舎にある記者クラブの部屋の扱いを今後どうするのか。
それともう一つ、先ほど、適用外と言われた県警の記者クラブですが、同じ税金
で賄っている県政のクラブとかなり似たような性質のものですが、これを適用外と
した理由といいますか、根拠といいますか、その辺をお聞かせください。
長野県知事 田中康夫
まず、各合同庁舎にある記者クラブの部屋でございますが、これは実態、例えば、
今、市民タイムスの記者の方からのご質問でありましたが、松本の合同庁舎にあり
ますのは、いわゆる親睦的性格も含めた記者クラブとしてのご利用いただく方の名
称は確か松本の市政クラブというような…。
市民タイムス 山本章三記者
二つあります。市政記者クラブと地方記者会と、二部屋、合庁の中にあります。
長野県知事 田中康夫
地方記者会というのは?質問者にご質問し返すのは失礼かと思いますが。
市民タイムス 山本章三記者
うちのような小さい、いわゆる地域紙ですね、が5,6社入っているクラブが市政の
中にもありまして、二つ分かれているのが、そのまま合庁においても分かれたまま
隣り合っている。
長野県知事 田中康夫
明日から松本に行きますので、実際に拝見する形になると思いますが、現時点で、
例えば市政記者クラブという形は、常駐を常になさってらっしゃる形ではないとい
うふうに、私は認識いたしております。ですから、今後、箱としての部屋というこ
との問題になるかと思いますので、ここもそれぞれ表現者の方とお話ししていく形
でしかないというふうに申し上げられると思います。
10階にあります県警記者クラブでございますが、これは一義的には松田県警本部
長のもとにあるわけですから、同時に県警の広報担当の方々も今日の記者会見、そ
の他のまたそれを報ずるものをご覧なるわけでしょうから、その中でお考えになっ
ていくのではないでしょうか。現時点で、私のほうから県警に対して、このような
形にしましょうというような形を申し上げる用意は現時点ではとりたててはございません。
では、本日の会見は以上で終わりにいたします。
今後、長野県主催の会見になってまいります。ホームページ上でのアップ等が、
動画はサーバーの大きさの問題がありますし、今日申し上げましたことがすぐに立
ち上がるわけでもございません。繰り返しになりますが、記者クラブの現在の三つ
の部屋に関しては6月の末を目途に、現在、お貸ししている県の財産はお返しいただ
き、皆様の私有物はそれを目途にお持ち帰りいただくということを長野県としては
目指しますので、その点を最後に今一度申し上げておきます。
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