鮭太朗のつぶやき

鮭太朗のつぶやき

ジャンルいろいろ



Ah この夜を静かに彩っている 
数え切れぬ星達の 
すべてに運命(さだめ)があるなら

Ah 僕達が出会ったあの日も 
偶然じゃなく 繋がっていた 
赤い糸の導き

何気ない日々 流れてゆくだけの 
時間を止める術も失くした
僕の奇跡は It's you

繋いだ指先から伝わる 
想いなら きっとそれは真実
あなたとWith you

軌跡を辿る 二人で往くために 
迷う心 受け止め合える
強い絆を With you

繋いだ心で起こす奇跡 
振り返る時はきっと笑顔の
あなたと With you

繋いだ指先から伝える
永遠をきっと遂げるくちづけ
あなたに kiss you 

PCゲーム 蛍2の主題歌の歌詞を、自分のイメージに書き換えたものです



天使の空

「僕ね、満天のお星様を、いつだってこの眼で見れるんだよ」
少年は頬を上気させ
嬉しそうに話して聞かせるのです

視力をおよそ失くしたあの子に
すでに星など見えるずもなく
それが本当は粉々に砕けた
硝子の煌めきであったことを
知る者は多うございます

目を覚ましたときは痛がって
ひとしきり泣きはしましたが
それでもあの子は傷が癒えると
嬉しそうに会う人ごとに
話して聞かせるのでありました
「僕の瞳(め)の中ではいつだって沢山の星が煌めいているの」

ああ、それはきっと私には
全く想像もできないくらい
美しいのでありましょうよ

目蓋の裏にひろがる空には
きっとあの子の大好きな
鳥や小獣(けもの)や甘い砂糖菓子が
星になって煌めくのでしょう

薄藍色の紗幕のかかった
少年の瞳を覗いたところで
私にそれは見えはしませぬが
柔らかな午後の陽射しを受けて
小さな笑みを浮かべて軽い
寝息をたてるあの子の姿は
まるで背に羽持つ天使のよう

きっとあの子の純粋な魂が
穢れたものに耐えられぬことを
神様はお見通しだったので
無垢でいられる少年の日に
天使の空を与えたもうたのでしょう


大昔、「水晶の夜(クリスタルナハト)」を知った日に書いた詩




宵待草

黄蝶のような花びらに
甘やかな息そっと吹きかけて
今宵はきっとあの方と
契れますようにと願いごと

ひとつ、ふたつ星が見え始めたら
宵待草の花びら散らした
さら湯に真白(ましろ)の手拭絞って
熱い想いが透く肌の下
ほのかに匂いたつように
念入りに拭い清めましょう

あの方のやってくる日には
日の暮れに心躍らせながら
紺地に緋花の浴衣羽織って
そよと揺れてる宵待草と
秘めごとくらべ咲きくらべ




墓標

轢死した君が散り飛ばした
生暖かな肉片に似て
夏を彩るアメリカ芙蓉よ
ひと際大輪の真紅の花で
私の枕辺を飾っておくれ

私はここで横たわり
静かに朽ちてゆきたいのだよ
まずは山犬の餌になり
続いて大鳥の餌になり
やがては米粒ほどの虫達の
餌になって土に還りたいのだよ

押し付けられた不条理は
2人には余りに重すぎて
君は我が身の崩壊を以って
自らの位置を示すことを選んだ

残された私はあまりに無力で
その影だけを追い老いてゆく
道を選ぶことができそうにない

「弱虫なんだな」と苦笑して
君は許してくれるだろうか
君の散らした肉片に似た
芙蓉の花を自らの
墓標にすることを選んだ私を




「野辺に咲く花」

それぞれの人生に
咲く花の色はとりどり
誰の人生路にも
必ずや花は咲く

人が羨むような
大輪の花ならば
きっと色も薫りも
鮮やかなものなのでしょう

だけど私の人生に
咲かせる花は
決して大輪でなくてもいい 小さくていい

空に在る太陽のように
穏やかに寄せ返す波のように
誰かの心 優しく照らして
揺らして生きてゆけるなら

野辺に咲く一輪の
小さな花でいい



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