◇新燃岳(1,421m)
中岳の北西に位置し,霧島連山のほぼ中央にそびえる山です。頂上には,ほぼ円形の火口(直径約750m,深さ約180m)を有し,紺青のとても美しい水面は,直径約150m,深さ約30mの火口湖となります。山頂南側に溶岩の突出があり,遠くからラクダの背のこぶのように見えます。中岳と同じくミヤマキリシマの群落地で登山者も多い山です。
鹿児島県と宮崎県をまたぐ霧島連山の新燃岳の活動について火山噴火予知連絡会は,「火口直下の火山性地震がやや増加していることから小規模な噴火の可能性は否定できない」との見解をまとめました。
火山の専門家などでつくる火山噴火予知連絡会は3月12日の定例会で全国の火山の活動について検討し,霧島連山の新燃岳については2011年9月以降、噴火の発生はなく、火口にたまった高温の溶岩の状態に特段の変化はないということです。また、GPSによる地殻変動の観測では、マグマがたまっているとみられる場所の膨張が収まっていることから、地下深くからのマグマの供給は止まっているとしています。
だが,今でも火口には高温の溶岩が溜まっていて、火口直下の火山性地震が今月5日ごろからやや増加していることから、「小規模な噴火が発生する可能性は否定できない」との検討結果をまとめました。 噴火警戒レベルは入山規制の「レベル3」が続き、警戒範囲は火口から概ね2キロとなっています。