c - Rakuten Inc
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
025593
HOME
|
DIARY
|
PROFILE
【フォローする】
【ログイン】
へっぽこのととほでくだらなな生活録
第四話
朝食は七時。
用意の真っ直なかにある日野家の台所はその間、にわかに戦場化するのである。
献立は女中頭の早川が決めている。
早川はこと料理に関して素晴らしい腕をもっており、和洋中はもちろん茶も菓子をも手掛け、かつ、知識も誰も適わない。
本日は和風。炊きたてごはんに豆腐と葱の味噌汁。焼き鮭、ホウレン草浸し、卵焼きに納豆。甘味はようぐるとむうす。日本茶紅茶珈琲。
だいたい料理が出来てくると、早川は味見と盛り付けに入った。が、お櫃を開けた途端に血相を変え
「ちょっと、飯炊きは?」
と、小僧のさとうを呼び付ける。
「はいはい、ここでぇす」
飄々と姿を現したさとうに「はいは一回!」と一喝する。
「へ~い」
「へ~いじゃない!一体なんなの、この飯は! どろどろじゃないか! こんなのを旦那様達の口に入れられますか! 全くいつまでたっても飯もろくに炊けないとはね」
「柔らかくって歯にはいんじゃないすか」
と返すさとう。
それを聞いて早川は溜め息をついた。
「言い訳しない! っ全く! もういいよ、私がなんとかするから。お粥にすれば美味しくいただけるだろう。お前は畑に行って三つ葉を取ってきな。それならできるだろ」
「はいはーい」
「はいは一回! 駆け足!」
「ほーい」
怒られてしぶしぶ出ていく後ろ姿を見ながら早川は再び溜め息をつく。
「全く使えないねぇあいつは。ところで工藤はなにやってるんだい? この忙しいのに姿が無いようだけど」
どろりとしたごはんを鍋に移し、火に掛けながら台所を見回す。それに対して、いつもはにこにこ笑っている若女中の廣川こつみが困った顔をした。
「ん? どうかしたのかい」
「あ、あの~、こうゆさん、卵を取りに行ったっきりなんですけど」
と、廣川は言いにくそうに言った。
「なんだって? 卵なんて十分もあれば充分じゃないか!」
「はあ。あの、こうゆさん鶏が苦手だから」
「苦手なら他に行かせりゃいいことじゃないか! かばうことないよ。あの子のことだ、またどっかでさぼってるんだよ! っ全くどいつもこいつも使えないねぇ。だいたい・・」
女中頭早川が小言を言い出した。
「すみません」
廣川が頭を下げる。
「あんたに誤られてもねえ。あんたはよくやってますよ。ちょっとこれみててくれる」
「はあ」
苦笑いの廣川が代わって粥をかき混ぜていると
「早川さん!」
と誰かが台所に飛び込んできた。
ほっかむりに割烹着姿がやけに似合う女中、ねえやこと渡辺こなべであった。
「なんだい、騒々しい」
早川は鮭の焼き加減を見ている。
「すんません! でも、あの!こうゆさんがまた木に登って寝ていました! この忙しいのにいいんですかっ」
「なんだって? やっぱり居眠りか! たたっ起こしといで!」
「それが、棒でつついても駄目で」
「いつものことじゃないか! 石でも当ててやれ。なんなら土鍋を持って行きな」
「はいっ! わかりました!」
意気揚々とねえやが走り去ったかと思うと
「おはよ~ござ~ま~すぅ」
低い声でよろよろと入って来たのは日野家専用運転手のてづかだった。
だらしないぼさぼさの髪に無精髭。よれよれの紺のスーツは所々白い羽だらけで、手には卵の入った籠を重そうに抱えている。
「くど~さんから届けるよう頼まれまして~」
「あんた運転手なのにまた工藤にいいように使われて」
早川は飽きれ気味にてづかを見た。
「あの子はどうしたのです」
「はあ~、なんか他に用があって忙しいからってました~」
「用なんてあるもんですか! それそこに置いて! ああもういいよ、私がやるからかして!」
と、卵を掴むと片手で割り始める。
「へ~器用なもんすね~。じゃあ僕ぁはこれで~」
ふらふらと去って行くてづかに早川は三度目の溜め息をついた。
朝食の用意がほぼ一通り終わった頃に「まーあ! おいしい! おいしいなあ~。さっすが早川さんっ」と、甲高い声が響き渡った。
いつの間にいたのか、小柄だがやけに太めでお調子者工藤のつまみ食いしている姿がある。
「こうゆさんどこにいたんですか」
廣川はにこやかに笑って言った。
工藤は早川に聞こえないよう小声で
「梅見しててさ。綺麗だったよー」
「もう咲いてるんですか」
「うん、うめつ様の木ね」
けらけら笑う声に早川の堪忍袋ももはやこれまでだった。
「うめつ嬢様の寒梅に登っていたのかい! 折れたらどう責任とるんだ、この馬鹿者!」
「嫌ですよぅ。桜おる馬鹿梅おらぬ馬鹿ってね」
「馬鹿はお前だよ! そこに座りなさい!!」
早川はあまりの怒りのため震えている。
そこへ
「摘んできました~。寒かったっすよ~」
と、ホウレン草を手にさとうが戻ってきた。
「三つ葉っつったろうが! この馬鹿者!」
「あれー? これって三つ葉じゃないんすか?」
それを聞いて早川は卒倒しそうになった。
「お前もここにお座り! あんた達ときたら一体・・・!」
小一時間続きそうな小言が始まろうとしたその瞬間、ちりりんちりりりんとガラスのベルが響いた。
「早川さん、ぼっちゃんがお呼びですよ~う」
正座しながら工藤が気楽な声で言う。
「言われなくても聞こえています! いいね、工藤はここの洋館、さとうは 隣のお屋敷の拭き掃除! 塵一つ許さないよ! わかったね!」
「は~いは~い」
「はいは一回! ったく『藤』が付く奴はろくなもんじゃないねえ」
早川は嫌味を込めて工藤、さとうを睨むと
「お湯を沸かしておいてくれるかい」
廣川には優しく言い残してひむらの部屋へと向かった。
「ひーきひーき」
耳障りに高い声がキンキン聞こえてくる。
「全く、いらいらする! どっこから出してんだろうねぇ」
早川の本日数回目の溜息が自然とこぼれた。
「今日か明日に新しい女中が入ると聞いてるけれど、あの二人よりはましな子なんだろうねえ」
一抹の不安を覚える早川だったが
「おはようございます、ぼっちゃま。お目覚めですか」
ひむらには、不安をみじんも感じさせない。
その姿はまさに、ぷろふぇっしょなると呼ぶにふさわしいだろう。
~つづく~
またまた当てにできない次回予告
ついについについに日野家へ足を踏み入れたこいれ。一癖も二癖もある先輩に囲まれて、大丈夫なのだろうか。そして、次回ついにあの方も登場か?
お楽しまないように~ よろしく~
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
★つ・ぶ・や・き★
親自身の人生を楽しみ生きる・子ども…
(2026-05-24 00:10:06)
政治について
帰化人が推進する「民族浄化」
(2026-05-24 00:00:05)
楽天市場
【半額クーポンで990円!】機能性抜…
(2026-05-24 00:11:26)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Create
a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
評判のトレンドアイテム情報
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: