今朝の朝食は、クロワッサンとミルクティ。ジャムはフランスの「Elodie」という銘柄の「Poires aux Noix」。洋ナシとくるみのバージョン。見た目からおいしそうと思っていたがこれはもう最高においしい。フルーティで新鮮な香りが口の中いっぱいに広がる。これをクロワッサンにぬり、ミルクティにつけて食べる。 日本でこれをやると、知り合いのフランス人のおじいちゃんの真似だといってパートナーがすぐ笑う。おいしいからいいじゃん。アバディーンに一人でいると思う存分これがができるのがいい。ささやかな喜び。
でも私が最高においしいと思っているこのジャムはアバディーンではふだん手に入らない。イギリスではあまり見たことがない。日本には入ってるのかな? ご存知の方がいたらぜひ教えてください。フランスだと普通のスーパーにふつーうにおいてある。それも1ユーロから2ユーロほど。おそるべし食大国フランス。今、食べているのはアバディーンのメインストリートでたまに開かれる、「フランス・フェアー」(と勝手に呼んでいる)の屋台で買ったもの。あんまりおいしいからちょびヒゲを生やした屋台のフランス人のおじちゃんに‘Do you know where can I get this one in Aberdeen?’と聞いたらたどたどしい英語で、「わしゃ英語がわからん」との答え。メインストリートいっぱいに並ぶ屋台の人たちはみんな英仏海峡を渡ってきた人たち。英語が話せない。いい感じ。 クロワッサンはアバディーンの旧市街のパン屋さんで買う。フランスのクロワッサンにはもちろんかなわないけど、このベーカリーのクロワッサンは人気がある。イギリスにしてはめずらしくおいしいから。昼すぎに行くと他のパイは残っているのに、クロワッサンだけ一番に売り切れている。おいしいクロワッサンの味を知っているフランスから来ている留学生たちが、朝イチで買いこむんだと私は推測している。
さて、今日の本題。 中世のたたずまいを残す旧市街の石だたみの通りに面したこのベーカリーの名前は「Auld Tune」。スコットランド語を少しかじっていれば意味はすぐわかる。英語でいえば‘Old Song’ないし‘Old Accent’ということ。‘Tune’はスコットランドでは特別の感慨がある言葉。バグパイプの曲も‘tune’、ローカル・コミュニティーの中で集団的に歌い継がれてきた歌も‘tune’。『蛍の光』として知られる‘Auld Lang Syne’も忘れがたい‘tune’だ。スコットランドの地方詩人ロバート・バーンズ(1759-1796)は、別れゆく友に再会したら変わりなく一杯やろうと詠った。われらが酔っぱらい詩人にふさわしい歌。明治期に生きた稲垣千頴(ちかい)は小学唱歌になったこの歌にまったく違う歌詞をつけた。卒業式では一番かせいぜい二番までしか歌わない。三番以降の稲垣の歌詞が、あまりにきわどいからだ。
今日は木曜お茶会の日。お茶会はStudent Unionの建物の一階にあるスタッフ用の喫茶コーナーであります。新学期が始まったばかりということもあって最近は新しく来られる方が多くてにぎやか。ちょっと広い座席だって大きな顔をして座ってられる。今日はここに行く途中、すっかり紅葉した街角の写真を何枚か撮った。そのうちトップページ用に編集しよっと。 12日の日記でAuld Lang Syneのことを書いたら、ロバート・バーンズのオリジナルの歌詞を教えてほしいというリクエストがあった。(といってもMy Partnerからなんですが…)。うちわの依頼とはいえ、これは応えないわけにはいきません。以下、『蛍の光』として知られるバーンズの詩のオリジナルです。とりあえず前半、3フレーズだけです。後半はまたのお楽しみ。でも私のオリジナルの解説と、本邦初のMini Pochi訳つきです(笑)。
Auld Lang Syne
Should auld acquaintance be forgot, And never brought to mind? Should auld acquaintance be forgot And auld lang syne?
(Chorus) For auld lang syne, my dear, For auld lang syne, We’ll tak a cup o’ kindness yet For auld lang syne.
And surely, ye’ll be your pint stoup! And surely I’ll be mine! And we’ll tak a cup o’ kindness yet, For auld lang syne. (出典:A Wee Guide to Robert Burns by Dily Jones, GoblinsHead, Edinburgh,2001)