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earth~画期的映像の世界



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海洋ドキュメンタリー映画「ディープ・ブルー」を大ヒットさせた英国BBCが、再び徹底的に映像重視のコンセプトで大自然の驚異を捉えたネイチャー・ドキュメンタリーが昨年上映された。日本でも2006年にNHKで大型企画として放映されたドキュメンタリー番組「プラネットアース」の膨大な映像素材を元に、地球環境問題の視点も盛り込みつつ選りすぐりの映像を集めて劇場用として再構成。5年もの歳月と莫大な予算を投じ、最新の撮影機材・映像技術を駆使して撮り上げられた神秘に満ちた大自然の景観と、野生生物が繰り広げる生と死のドラマの決定的瞬間を捉えた。音楽構成もベルリン・フィルが荘厳に映しだした。
しかしスゴイ!悠久の念とスケールの大きさ、映像の美しさは類例を見ない。双璧はディープ・ブルーとワタリドリくらいかと記憶する。こういう映像センスのレベルの高さは他では不可能といえる素晴らしさだ。さすがにBBCの映像芸術の成せる世界だとただただ頭が下がる。強いて云うなら、コンセプトの中心に弱肉強食の自然の理が多く描かれたことだろう。地球に於ける生命体、こと動物を主に生きてゆくという観点が映像の中心をなしたことが、素晴らしいとともに正直勿体無いとも思える。出来れば、大自然地球生命体そのものを中心に描かれればもっとよかった。46億年の海洋山河大地の生命を、BBCのセンスと観点で是非とも描いて頂けるたいへん嬉しいのだが、酷な注文だろうか。とはいえ、この作品の素晴らしさは計り知れなく、一流二流と世に満悦する映画やドラマや様々な映像分野を遥かに越えたところに起点が置かれ、存在価値があるということだけは確実である。


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