愛の日記

愛の日記

北京で出産(1)


~パーフェクトでノープロブレム??~ 

予定日を二日過ぎた真夜中3時に破水。
痛みは全くないがタクシーで病院へ駆けつけた。

担当医は、田嶋陽子に激似の中国系アメリカ人のドクター。
先生とのやりとりは全部英語。スタッフは中国人なので中国語。

田嶋陽子は1年間大阪に住んでいたことがあり
「もうかりまっか~」などべたべたな大阪弁を少しだけ解します。
でも、それが出産にどのくらい訳立つのか…。
なぜ通訳なしで意思疎通できたのか、いまだにナゾ。

朝8時から陣痛促進剤を投与。12時間陣痛に耐える。
豪華病院だけあって、ナース2人が私にべったり張り付いてお世話をしてくれる。
夫も会社を抜け出してきてくれて、腰をさすってくれる。
子宮口が全然開かないので、陣痛剤の量はどんどん増えていった。

田嶋陽子曰く「パーフェクトな陣痛よ。ノープロブレム。ベイビーはまだスリーピングね!はっはっはっ!」

ちなみに田嶋陽子の口癖は、パーフェクトとノープロブレム。
妊娠中体重が13キロも増えていた私に向かって、「パーフェクト!!」とのたまうおおらかさ。
でも、妙に信頼できるのは、その容貌のせいか?

夜8時、子宮口は2.5cmしか開かない。子どもは全然降りてくる気配なし。

ゴールの見えない痛さに耐えられず、ここで無痛分娩に切り替えた(根性なし)。

でも、私は自分で自分を褒めたい。
なぜなら、12時間の激痛の中、形を変えて現れる無痛分娩の誘惑に耐えたから!
最初から「無痛分娩はしません」と伝えていたにも関わらず
田嶋陽子を初めとするスタッフが、入れ替わり立ち代り一時間ごとに来て

「無痛にする?」

「無痛はいい?」

「無痛にしとく?」

と聞いてくるのです。

そのたびに「いいです!!」と頑張った私。

でもゴールが全く見えない出産マラソンに耐え切れず、
とうとう最後は
「無痛にして~!」
と叫んでしまうのでした。

つづく


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