アラ還の独り言

アラ還の独り言

2014年07月08日
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カテゴリ: プレスリリース

中等症~重症の慢性閉塞性肺疾患の増悪予防におけるシンバスタチン

出典: プレスリリース

後ろ向き研究では,スタチンにより慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪の発生率と重症度,入院率,死亡率が低下することが示されている.われわれは,大規模多施設共同無作為化試験において,増悪の予防におけるシンバスタチンの有効性を前向きに調査した.

 シンバスタチン(40 mg/日)とプラセボを比較する無作為化比較対照試験として,「COPD の増悪予防におけるシンバスタチンの前向き無作為化プラセボ対照試験(STATCOPE)」をデザインした.主要評価項目は年間の増悪発生率とした.対象は,40~80 歳で,COPD(1 秒量 [FEV1] 80%未満,1 秒率 [FEV1/努力肺活量] 70%未満と定義)を有し,10 箱・年以上の喫煙歴があり,過去 1 年以内に酸素補給あるいはグルココルチコイドまたは抗菌薬の投与を受けているか,COPD による救急受診または入院のいずれかの既往を有する患者を適格とした.糖尿病または心血管疾患を有する患者と,スタチンを服用中,または成人治療第 3 委員会(ATP III)の基準に基づき服用する必要がある患者は除外した.参加者は 45 施設で 12~36 ヵ月間治療を受けた.

平均増悪回数/人・年はシンバスタチン群とプラセボ群で同程度であり,それぞれ 1.36±1.61,1.39±1.73 であった(P=0.54).初回増悪までの日数の中央値も同程度であり,それぞれ 223 日(95%信頼区間 [CI] 195~275),231 日(95% CI 193~303)であった(P=0.34).非致死性の重篤な有害事象の発生回数/人・年も同程度であり,シンバスタチン群 0.63 件,プラセボ群 0.62 件であった.プラセボ群の 30 例とシンバスタチン群の 28 例が死亡した(P=0.89).

慢性閉塞性肺疾患の増悪予防におけるスタチンもこれで「無用」という結論が出たと思います。後ろ向き研究で効果があり、前向き研究では効果がないというのはどういうことで生じるのでしょうか。

コントロールパネルの問題かな?後ろ向き研究の場合は選択バイアスが入るのかな?






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最終更新日  2014年07月08日 06時12分32秒
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