「日本は退屈な国」
欧米人アンケートの衝撃結果に挑む観光庁の勝算
ダイヤモンド・オンライン
窪田順生
2018/02/15 06:00
この記事の内容を
私が先回りして、はしょって、まとめてしまうと
今日本は、外国人観光客であふれかえっているが
それはアジア系の観光客限定の話で
欧米系の観光客は、日本よりタイ・中国が好きで人気がある
略略、そういう事をこの記事では出発点としているのだが
それでは日本の観光をどうやって欧米人に売り込めばいいか?
という事を説いているのだが
ーーーー
以下はこの記事を読んでの、私の独自の意見である
私は、基本的に、正反対の意見を持っている
私も、商社マンとしての社業としてだが、合計、30カ国以上の国々を歴訪した
そのうち、観光地は、それほど多くは無いが、それでも多くの国を訪れ、滞在した
いちおう、外国はよく知っている
その上での私の意見だが
タイに関して言えば、私は、タイには行ったことが無いが
タイ以外の東南アジアの国々は知っている
まあ、似たようなものだろう
中国に関しては、上海と蘇州を訪問
中国の文化(昔の文化)に感銘を受けた
ベトナムの古都・フエは、所詮中国文化の汎チュでは無いかと思ってしまうほど感銘を受けた
この中国・タイの両国が日本より魅力的だと言う結論?は
欧米人観光客の訪問人数から推量するものだろうが
私から言わせれば、中国はともかく
タイなんて(笑)一回、主要な観光地を訪問したら、それで十分である
汲めば汲むほどに、深い文化の魅力がある・・・とまでは思わない
その点、日本は、タイほどエキゾチックな観光地は少ないが、その奥行きの深さ
間口の広さ
歴史の豊かさ
人間の高度さ
これらでは、タイにタイ差で(笑)勝っている
まあ、日本の良さを理解するには、外国観光客自身の教養の度合いも問われるのだと思う
やたらに、不自然な日本を売り込むこともあるまい
キックボクシングに魅力を感じてタイに住み込んだ、なんて、文化的に高い、なんて話しでも無い
それに比して、日本の古い文化や新しい文化に驚嘆して、日本に住み着くという外国人はどんどん増えている
欧州以外では、日本が文化的に突出しているのだ
まあ、私の海外滞在経験からの
正直で偏見スレスレの本音を披露すれば
やはり、日本人って、欧米人並の高度な人達だと思う
東南アジアの人々と暮らしてみると、言葉が単純なせいもあるだろうが、複雑で奥深い思考や感情は、あまり感じない
なにしろ日本人ときたら
例えば、たかが、カード遊びでも、ゆかしい千年の文学、日本文学の最高峰のひとつである百人一首を持っているのだ
こんな国民は、欧米にもいない
これはすごいことですよ
一事が万事、そういう事だと思う
だから、エキゾチックで面白おかしくキンキラの民度の低い(ここ偏見)観光地だけの東南アジアとは、本当は、比較にならないのだ
これが私の本音だ
という事だけは書いておく
ただ、憎むべき韓国(笑)
その韓国も、反日は別として(笑)
やはり、日本人同様、人間のレベルが高い
東南アジアとは次元が違う
深く付き合ったことは無いが、中国人も恐らく同じだろう
やはり、東アジア漢字文化圏は、文化度が高い
―――― 記事 ――――
観光庁が欧米人向け特設サイトで日本紹介動画を流し始めた。
美しい映像なのは間違いないが、果たして「日本は退屈」というイメージを覆すだけの力を持っているだろうか?
「日本は退屈」――
欧米人アンケートの衝撃結果に、観光庁が動き出した。特設サイトをつくり、PR動画を用意したのだが、これで本当に「日本は面白い」と思ってもらえるだろうか?(ノンフィクションライター 窪田順生)
欧米人には日本は退屈!?観光庁アンケート結果の衝撃
2月6日、観光庁と日本政府観光局(JNTO)がインバウンド促進キャンペーンとして、日本の観光資源を世界にアピールするプロモーション動画を公開した。
というニュースを耳にすると、「最近じゃ、どこへ行っても外国人観光客だらけなんだから、もうそんなに来てもらわなくてもいいよ」なんてことを思う方も少なくないかもしれない。
たしかに、2017年の訪日外国人観光客は過去最高の2869万人と華々しく報じられているが、
実はこの「日本人気」はベトナム、中国、台湾、韓国というアジア限定。
欧米などのその他のエリアからの訪日外国人観光客となると300万人程度で、これは「中国やタイにも負けている」(田村明比古・観光庁長官)というのが現実なのだ。
「日本のホニャララを世界が称賛!」「世界で最も愛される日本人!」なんてネタが大好物の方たちからは、「日本に憧れている人が多いけど、物価が高すぎるからだ!」「タイの人気が高いのは、夜・遊び目的だ!」というような苦しい言い訳がたくさんで出てきそうなので、あらかじめ説明しておくと、
日本がタイや中国よりも観光先として選ばれないのは、ごくごくシンプルに「退屈」というイメージが強いことが大きい。
観光庁が、ドイツ、英国、フランス、米国、カナダ、オーストラリアの6ヵ国を対象に、海外旅行に関するアンケート調査を実施したところ 、「日本には『富士山』『桜』『寺』があるくらいで、長期間滞在する旅行先としては退屈だと思われていること」(田村長官)が判明したというのだ。
欧米人向け特設サイトは退屈イメージ払拭に役立つか?
腹の立つ方も多いかもしれないが、世界には日本のテレビに出て「日本にやってくるのが夢でした」「生まれ変わったら日本人になりたい」とかリップサービスをしてくれる外国人ばかりではない。日本がどこにあるのかもちょっと怪しいくらいの人がウジャウジャいるのだ。
そこで、観光庁はこういう現実を謙虚に受け止め、改めてアジア以外の国をターゲットにして「退屈ではない」と訴求しようとなったわけだ。
このような試みは大変素晴らしいと思うし、ぜひ成功していただきたいと心から願う。
アジア圏以外の観光客は長期滞在の傾向があり、より多くのお金を落とすとされる。この層が増えれば、観光収入も増え、観光が「基幹産業」となっていく道筋も見える。労働人口がいくら減ったところで移民を受け入れられぬこの国で、観光産業は、地方が生き残るための重要な切り札でもあるからだ。
では、どうやって日本の「退屈」イメージを払拭していくのか。
「Enjoy my japan」という特設サイトを訪れると、「どのような伝統体験をしたいですか」なんて感じの質問が3回出てきて、個々の興味関心に合わせて、日本の観光スポットや体験できることを紹介した「パーソナライズムービー」が流れる。また、サイト内にも「伝統文化・歴史」「食」「自然」「エンターテインメント」「アート」という7つのコンセプトにあった動画も用意されている。
これらはいずれも、日本の美しい風景や観光スポットを欧米人の方たちが旅しているイメージビデオで、たとえば、神社をお参りしたり、お寺でお坊さんの話を聞いたりしているほか、機織り体験や座禅体験、欧米人の家族連れが畑で大根を抜いて調理するなど、「日本の田舎体験」なんかをしている映像もある。
悪くないじゃないか。そんな反応の方も多いと思うが、一通り映像を見た筆者はぶっちゃけ、かなり不安になった。今回のキャンペーンのキモである「退屈イメージの払拭」という点では不十分に思えたからだ。
美しさや映像の質は合格でも「面白さ」が伝わってこない
映像制作をした方たちの努力や苦労も知らず、偉そうなことをと怒られるかもしれないが、動画にケチをつけているわけではない。映像のクオリティも素晴らしく、欧米の方たちが見れば間違いなく美しい国だと感じてもらえるだろうし、中には「行ってみようかな」と思う人も出てくるかもしれない。
ただ、残念ながら「日本ってのは面白い国なんですよ」というアピール面では、やや弱い感は否めない。
サイトの映像をご覧になっていただけば話が早いが、動画の欧米人旅行者たちは、神社仏閣をめぐって、温泉につかって、雄大な自然をハイキングする。さらに、鉄板焼き料理を楽しんだり、沖縄で三線を奏でたり、座禅に挑戦するなど「体験型観光」も行う。つまり、「Enjoy my japan」の映像は、日本の観光情報サイトが、イチオシとされるスポットや体験ツアーを紹介しているのだ。
面白そうじゃないかと思うかもしれないが、自分が「外国人旅行者」として、文化の異なる国のプロモーション映像を見たと想像してほしい。
次から次へと流れる美しい風景、見たことのない街並み、見たことのない食べ物が続々と映し出される旅のイメージビデオは見ていて楽しいが、それだけで、大して知らない遠い異国へ旅立ってみようという決断になるだろうか。
難しい、と筆者は考える。
観光スポットやツアー情報を伝えることもたしかに大事だが、数十万円という航空券を購入して、仕事を休んでわざわざ遠い異国の地を訪れるわけだから、そもそもその国に対して「面白い」と興味をかきたてられなくてはいけない。この国に行けば、お金では買えない経験ができるか、日常とかけ離れたような異文化体験ができるか、というポイントを訴求しないことには、「この国に行ってみたい」という「動機」にならないのではないだろうか。
タイ観光庁の映像にはストーリーがある
そのあたりをよく押さえているのが、日本よりも多くの欧米人が訪れているタイのプロモーション映像だ。
「Open to the New Shades」(新しい色合いへのいざない)と銘打たれたタイ国政府観光庁のビデオは、日本の「Enjoy my japan」同様に、幅広い観光客のニーズに応えられるよう、多種多様なスポット、アクティビティをイメージビデオ的に流している。が、それだけではなく、「タイって面白い国なんですよ」というアピールを、ストーリー仕立てでしっかり行っているのだ。
たとえば、こちらの動画では、若い女性と年配の男性、2人の旅行客のドラマを描いている。バッグパックを背負った若い女性の旅行者の場合、ムエタイの練習場の前を通りかかり、やがて自分も厳しい練習に参加。最終的には試合にまで出場して、母国の家族に「もう少し羽を伸ばすことにするわ」と手紙を書く、というストーリーだ。
また、年配男性はタイの高級リゾートホテルに宿泊し、運転手付きの高級車で小さな町の横を通りかかる。彼はそこで車を止めて、その小さな町の食堂に入り、手づかみで食事をする。そこで口にした果実に興味を持ち、タイの普通の人たちとも触れ合う。そして、帰国してから会社の同僚と思しき人たちの前で「タイには多様性がある」とスピーチをするという流れだ。
このように、タイで「長期滞在」する欧米人旅行者のドラマを柱にして、ナレーションで「お金では買えない経験」「素晴らしい異文化体験ができるでしょう」というメッセージを訴求していくという構成なのだ。
タイも日本も、ほとんど予備知識がないという外国人が、この映像と「enjoy my japan」の映像を見たら、おそらくタイの方に興味を抱くのではないかと思う。
どのような観光スポットがあって、どういうツアーができるかのかという情報量や、切り取られた映像の美しさでは日本の方に軍配が上がるかもしれないが、タイの方が明らかに「この国へ行ったら何か面白い異文化体験ができるかも」という期待を抱かせるからだ。
宮城県の壇蜜動画に見る「面白さ」の重要性
特に観光プロモーション映像というものは、美しければいいというものではない。
宮城県がタレントの壇蜜さんを起用して、セクシーなPR動画をつくって物議を醸し出した際に、この連載(「壇蜜起用の宮城県動画が炎上!『エ・ロ・でPR』が絶えない理由」)で述べたが、なぜ宮城県があのような炎上商法に走ったのかというと、これまで多額の税金を投入して、宮城の美しいスポットをドローンで空撮したPR動画がまったく視聴されなかったことが大きい。
この映像は、宮城県の観光業者や宮城県ファンから「宮城の美しさがよく表現されている」と大絶賛だったが、観光プロモーションとしては結果が出なかった。厳しい言い方だが、自己満足で終わってしまったのである。
だから、とにかく炎上しようとも「見られる」「話題になる」ということを追求した結果、壇蜜さんのエ・ロ・動画になったのだ。これが良い悪いは別にして、ターゲットに「面白い」と感じてもらわないことには、見向きもしてもらえないというのが、観光プロモーション動画の現実だ。
さらに厳しいことを言わせていただくと、「Enjoy my japan」というキャンペーン名にも不安を覚える。俺たちの国を楽しみなよ、という「上から目線」な感じがして、日本の観光業全体にも共通する「押し付けがましさ」がにじみ出てしまっているからだ。
先ほども触れたように、動画に登場する欧米人旅行者は、日本の観光業者が考える定番スポット、定番体験ばかりを行っている。これは言い換えれば、我々日本人側が「こういう風に日本を楽しんでくれたらいいな」と思うような「模範的な欧米人観光客」の行動を映像化したものともいえる。
観光客はこのコースを歩いて見学してください。観光客はこういうコース料理を食べてください。観光客はこういうものを見て喜んでください。「おもてなし」という言葉が大好きなわりには、日本の観光サービス業は、供給者側の都合に「客」を合わせさせることが圧倒的に多い。
供給側の一方的な「ゴリ推し」では観光客は感動しない
今回の映像も残念ながら、日本の観光業者側の「欧米人はこういのが好きなんでしょう」という思想が随所にちりばめられている、ように見えてしまう。そのあたりこそが、「退屈」というイメージをつくってしまっているのではないか、と個人的には考えている。
いずれにせよ、欧米人観光客を増やすという政府の取り組みは素晴らしく、ぜひ応援したいが、いまの方針では一方的な「日本って綺麗なとこでしょ」という「ゴリ推し」で終わってしまう恐れがある。
あれもPRしたい、これも訴求したい、という気持ちはわかるが、映像というものは、要素を詰め込みすぎても結局、何が言いたいのかよく分からないことになってしまうのだ。
まずは、日本という国が、欧米ではできない多種多様な異文化体験ができる、お金では買えない滞在体験ができる、というシンプルなメッセージに絞って、とにかくまずは「退屈さ」と無縁の「刺激的でおもしろい映像」をつくったらどうだろう。
我々がお手本にすべきタイの政府観光庁は、以下のような秀逸なメッセージを発信している。
「心をオープンにして多彩でユニークなライフスタイルを満喫しましょう」
「これが日本らしい」「こういうところが欧米人は好きに決まっている」という考えにとらわれず、ぜひとも多彩でユニークな観光スタイルを提案して、「退屈」というイメージを吹き飛ばしていただきたい
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