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東金保育園児殺害:2010/12/17 に初公判 




事件から2年3ヶ月が過ぎてしまっている。

事件当時の記憶は、すでに、何が事実で、何が事情聴取の時に質問された言葉によって上書きされた記憶なのか、わからなくなっているだろう。
なぜに、狭い留置所に閉じ込められているのか、理解できていないだろう。


すでに、真実はわからなくなっていると思う。



東金保育園児殺害:17日に初公判 勝木被告の言動に注目




毎日新聞 2010年12月16日 11時54分(最終更新 12月16日 12時03分)


千葉県東金市で08年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市の無職、勝木諒被告(23)の初公判が17日、千葉地裁(栃木力裁判長)である。弁護側は事実関係を認める一方、「軽度の知的障害」を理由に責任能力や訴訟能力を争う方針で、法廷での勝木被告の言動が注目される。

 弁護側は責任能力に関し「事件時は少なくとも心神耗弱状態。公判の展開によっては、完全に責任能力がなかったと(無罪)主張することもあり得る」とし、訴訟能力についても「被告の様子を見れば(ないことが)分かる」と話す。検察側は起訴前の精神鑑定を基に、責任能力は認められると主張。公判では、起訴前鑑定した専門家と、弁護側の要請で鑑定した精神科医がそれぞれ証言する。

 捜査関係者によると、勝木被告が01年に軽い知的障害があると診断されたことから、絵を描かせて説明させるなど慎重に取り調べた結果、自供したという。今年3月には社団法人・日本発達障害福祉連盟が「(知的障害者は)相手の意図や誘導に沿った言動に陥りやすい」として、供述以外の客観的証拠中心の審理を求める要望書を地裁に出した。

 公判は全6回で、幸満ちゃんの祖父母と母が被害者参加人として意見陳述をする。裁判員制度開始前の09年4月に起訴されており、裁判官のみで審理される。判決は来年3月4日の予定。弁護側が当初、犯人性を争い無罪主張の方針だったため、09年9月からの公判前整理手続きが長期化し19回に及んでいた。

 起訴状によると、08年9月21日、路上で見かけた幸満ちゃんをマンション自室に連れ込み(未成年者略取罪)▽浴槽に沈めて水死させ(殺人罪)▽遺体を近くの資材置き場周辺に捨てた(死体遺棄罪)--とされる。【中川聡子、駒木智一】

 ◇ことば・訴訟能力
 被告が刑事裁判で、重要な利害を認識して相当な防御をし、自分の権利を守る能力。複雑で抽象的な言葉を理解できずとも、ある程度のコミュニケーションが取れれば認められるとされる。刑事訴訟法は訴訟能力を欠く場合、公判手続きの停止を定めており、認知症や自閉症などを理由に停止した例がある。オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(55)の裁判でも問題になり、最高裁が訴訟能力を認め死刑が確定した。




産経ニュース

2009.12.3 19:27

千葉県東金市で昨年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人などの罪で起訴された勝木諒被告(22)の弁護団は3日、物証とされる指紋などが同被告のものと一致しなかったと発表した。

 主任弁護人の副島洋明弁護士は、民間機関に指紋などの鑑定を依頼したとし「(警察が)一致したとしている指紋や掌紋が(勝木被告のものと)不合致だった」と明らかにした。

 県警によると、幸満ちゃんの靴が入っていたレジ袋の指紋と、勝木被告の指紋が一致し、掌紋についても同被告のものである可能性が高かったという。




毎日新聞 2010年12月22日 11時14分(最終更新 12月22日 12時40分)

東金園児殺害:被告 裁判官の意味「分かりません」
 千葉県東金市で08年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市の無職、勝木諒被告(23)は22日、千葉地裁(栃木力裁判長)での被告人質問で「裁判官」の意味を「分かりません」と答えた。

 勝木被告は、公判の争点の「訴訟能力」の意味を尋ねられ約1分沈黙し、落ち着かない様子で「分かりません」。弁護側はスクリーンに裁判官や検察官、弁護人、証人などの文字を映し意味を尋ねたが、勝木被告は「分かりません」を連発。被害者や遺族への気持ちを問われた際は「ただただ、ごめんなさいと言いたい」と答えた。

 弁護側は「軽度の知的障害」を理由に責任能力や訴訟能力を争い、公判停止を求める方針。停止を認めるか退けるかという地裁の判断に、被告人質問での受け答えの様子や供述内容が大きな影響を与えそうだ。勝木被告は17日の初公判で起訴内容を認めている。

 起訴状によると▽08年9月21日、路上で見かけた幸満ちゃんをマンション自室に連れ込み(未成年者略取罪)▽浴槽に沈めて水死させ(殺人罪)▽遺体を近くの資材置き場周辺に捨てた(死体遺棄罪)--とされる。【中川聡子、駒木智一】




毎日新聞 2011年1月13日 地方版


東金の5歳園児殺害:被告の母親が謝罪「ひたすら私の責任」--第3回公判 /千葉
 東金市で08年9月、保育園児、成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われている無職、勝木諒被告(23)の第3回公判(栃木力裁判長)が12日千葉地裁であり、証人尋問で勝木被告の母親は「ひたすら私の責任で償いようもない」と謝罪した。この日は証人尋問のほか被告人質問があり、被害者参加制度に基づき、遺族の代理人が尋問と質問を行った。【中川聡子、駒木智一】

 12日に出廷した証人は、県立東金養護学校高等部(当時)で被告の担任だった女性教諭▽茂原市の中核地域生活支援センターの男性所長▽被告の母親。

 女性教諭は当時の被告について「おしゃべり好きで優しい印象。暴力を振るったりけんかする場面は見たことがない」と証言。その一方で「人との距離感がつかめない様子があった」とも語った。

 一方、男性所長は、被告が事件前ほとんど福祉的支援を受けていないと指摘。「就学前に本人や家族が療育指導を受け、家族は障害への理解を深め、愛情と時間をかけ育てる必要があった。被告が母親との関係から抜け出せず、周囲との関係性を築く能力を獲得できなかった」と述べ、社会生活を広げる手助けを得ていれば、事件を防げた可能性があったとした。

 被告の母親は「(障害について相談する相手は)いなかった。障害への認識不足で愛情を素直に表現できなかった」と心情を吐露。「被害者と遺族にただただ申し訳ない」と涙ぐんだ。

 公判で、遺族代理人の安福謙二弁護士も母親に尋問した。この中で、母親から遺族への謝罪の手紙に「息子の潔白を信じ、能力、性格からもあり得ないと確信していた」とあったことを明らかにし、母親に「逮捕後、遺族と同様事件に向き合うべきだったのでは」と問いかけた。母親は「おっしゃる通り」「今は重く受け止めています」とうなだれた。

 一方、被告人質問は弁護側、検察側と遺族代理人が行った。代理人の問いに、勝木被告は殺害動機を「感情が制御できなかっただけ」と説明。「(事件でまだ話していないことは)ありません」と答えた。「逮捕前から女児に謝る気持ちは」との質問には、しばらく沈黙し「少しはありました」と答えた。

 遺族代理人は閉廷後「事件の詳細も謝罪が本気かも分からなかった。女児の母親も『分からない』と話していた」と語った。13日の証人尋問では精神鑑定の担当医らが出廷し、争点の訴訟能力や責任能力について証言する予定。




毎日新聞1月14日(金)11時49分配信


東金の5歳園児殺害:「暴走モード」とは? 精神科医2人の見解対立--公判 /千葉


 被告人質問で自ら述べた「暴走モード」とは、何だったのか--。東金市で08年9月、保育園児、成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた東金市の無職、勝木諒被告(23)の第4回公判が13日、千葉地裁(栃木力裁判長)であった。争点である訴訟能力や責任能力を巡り、検察側と弁護側の証人として出廷した2人の精神科医の見解が真っ向から対立した。【中川聡子、駒木智一】
 ◇訴訟・責任能力巡り議論
 勝木被告は公判や捜査段階で、殺害時の自身の精神状態を「暴走モード」などと表現。この言葉について、アニメでロボットが制御不能になった状態だと説明している。
 これについて、検察側証人として出廷した千葉大医学部の藤崎美久講師(精神医学)は「(女児への)怒り」と解釈。「他の2罪と区別できる精神状態とは言えない。長く続いていないし、引き起こす精神症状も見受けられない」とした。
 一方、弁護側証人の岐阜大医学部の高岡健准教授(精神病理学)は、「(暴走モードになったのは)ゲームに負けたときだけ」という被告の発言を挙げ、普段は温厚な人格であり、殺害行為は異常な精神状態で起こされたと主張した。
    ◇
 検察側証人の藤崎氏は、訴訟能力も責任能力も、ともにあるという立場。訴訟能力について、「(鑑定のための)面接時に『検察側は自分の敵、弁護側は味方』などと話した」と証言し、「訴訟能力がないとは言えない」と指摘した。
 事件について、知的障害の影響でストレスに耐える力が低くなり、女児に「帰りたい」「バカ」などと言われ短絡的、衝動的に殺害に及んだと分析。その上で、「気分の大きな波や幻覚などの精神症状は見られない」と指摘した。
 さらに、面接時、浴室で殺害したのはなぜかとの質問に「自分の部屋だと汚れる。母親に怒られる」などと答え、殺害後に女児の遺体や服を捨てたことなどからも「殺害動機は十分理解できるし、目的に沿って一貫した行動を取っている。善悪の判断能力や行動制御能力は著しく障害されてはいない」と結論づけた。
    ◇
 弁護側証人の岐阜大医学部の高岡氏は、被告に訴訟能力はなく、責任能力も限定的だと主張した。
 被告の能力や傾向について、「被告人質問などで刑事手続きを自分なりの言葉で説明できていない。コミュニケーション能力が低く、自尊感情を傷つけないよう他人に容易に迎合する」と指摘。自らの事件について弁護人の援助を受ける能力や刑事手続きの理解力はないと述べた。
 また、事件について▽「女児に『バカ』と言われた」などとする動機で、殺害という重大行為に至るのは理解しがたい▽普段は温厚でトラブルを起こしたことがないとされる被告の人格から、殺人を犯すのは異常な事態と判断される--などと指摘。これらの点から責任能力について、心神耗弱状態で突発的に殺害したと指摘した。
 殺害後に衣服を自宅から投げ捨て、白昼の住宅街で女児の遺体を運び遺棄した行動は、証拠隠滅とは言えないとし、行動制御能力も著しく低下していたと主張。限定責任能力にとどまるとした。

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千葉・東金の5歳女児殺害、懲役20年を求刑

ヨミウリオンライン1月20日(木)16時5分配信

千葉県東金市で2008年9月、保育園児成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人と死体遺棄、未成年者略取罪に問われた同市、無職勝木諒被告(23)の論告求刑公判が20日、千葉地裁(栃木力裁判長)であった。

 検察側は「5歳の女児の命が奪われた重大な犯行。遺族の処罰を求める意思は厳しく、軽度の精神遅滞を考慮しても相当な処罰が必要」とし、懲役20年を求刑した。判決は3月4日。

 起訴状などでは、勝木被告は08年9月21日午前11時40分頃、自宅近くの路上で見かけた幸満ちゃんを自宅マンションに連れ去り、水を張った浴槽に沈めて溺死させ、遺体を近くの路上に遺棄したとしている。

 軽度の知的障害のある勝木被告の訴訟能力の有無や責任能力の程度が争点となっており、検察側は、幸満ちゃんの衣服を窓から捨てるなど犯行を隠そうとした行動や専門医の鑑定から責任能力も訴訟能力もあると主張。弁護側は「裁判を理解する能力はなく、殺人については犯行時、心神耗弱の状態だった」と主張している。


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