Alice Boy's Pictures

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異能なる者

異能なる者ー映画「X-MEN」

長男が昨日ロードショーを見に行っていた。
ナニを見に行くのかと問うと、「まぁ、いいやんか」
ダレと行くのかと問うと、「まぁ、まぁ。」

お兄ちゃん、おしえて~~~!!
と言いたいところをグッとこらえた。
母は知りたい。本当はね。


今日になって、WOWOWでロードショー公開映画の特集をしていた。
「コレを見て来てん」

X-MEN

数々の驚異的なパワーを持つミュータント。
人々はそのパワーに脅威を感じている。
画期的な新薬“キュア”が発明された。
“キュア”を使えばミュータントは超能力を失うが普通の人間になれる。 

出演キャストがそれぞれの言葉で映画の紹介をしていく。
少数派に所属する不利益から逃れる方法があったとき、人はソレを選ぶのか。
人の尊厳とは。
別のものになりたいと思った時、人はソレまでの自分を否定するのか。
人と違うことにプライドをもっていたい。
自分と違う他者を容認することの難しさ等々。


他者との違いに苦しむ我が子を持つ私。
他者とは違う弟を持つ長男。
エンタティーメントだけではない胸が締め付けられる想いで宣伝番組を見ていた。

私は”障害は個性”だと言い切れない。
むしろ、きれいな言葉で現実をオブラートに包み込むのはやめてほしい。

次男のその全てを慈母のように(ちょっと、皮肉を込めて)受け入れることは出来ない。
この社会で次男が生き易くなるように、変化させるべきは変化させたい。
開発されるべき能力は、開発されるべきだと思う。

傲慢と言われてもいい。
次男は私が死んだ後も生きなければならない。
私には、”年金がもらえたからこれで安心”とは思えない。
毎日を、食べて、呑んで、眠るだけでは次男はつらい。

「私が死んだ後のことまで知らないわ」と言える人はオキラク。
大切なものをどこかへ落として来ませんでしたか。



次男が幼児期より訓練に訓練を重ねさせてきた。
本人が、訓練と感ずいていたかどうかはわからない。
感づかせないように工夫はしてきた。
次男自身に社会へ飛び出していく能力が欠けるのであれば、社会を我われの方へ招き入れる様に工夫してきたつもりだ。
たくさんの人達が私達を助けてくれた。
今もたくさんの人達に助けていただいている。
私達は私達だけでは生きられない。
物理的にも精神的にも。

誰にとっても、一人で生きるには人生は長すぎるし、辛すぎる。

私は厳しい母だった。
それは今も変わらない。

ただ、彼の輝くような魂も大事にしたいし、彼の能力も大切にしたい。
決して、労働力としてだけ生かせたいのではない。


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