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自閉症児に優しい目を 故槙坪監督の思いドキュメンタリーに
「共に生きる社会」をテーマに作品を撮り続け、
三年前に亡くなった映画監督の槙坪多鶴子(まきつぼたづこ)さん。
自閉症の子どもを描いた遺作「星の国から孫ふたり」
の製作過程を追ったドキュメンタリー「そばにいるよ!」が完成した。
親交のあった元テレビディレクターの床波(とこなみ)ヒロ子さん(66)が遺志を継いだ。
十月四~二十四日、東京・世田谷の下北沢トリウッドで上映される。
「どういう障害かを理解できる映画を作れば、
どれだけ自閉症の子が大変な思いをしているかが分かる。
私も何かできるかなと、
かいまなざしに変わってくれれば、地域の中で生きていける」
ドキュメンタリーの冒頭で、槙坪さんは思いを語る。
槙坪さんは高齢者の自立をテーマにした「老親 ろうしん」、
エイズ感染を考える「地球っ子」など、
常に弱者の視点に立った作品で知られる。
二〇一一年九月に七十一歳で亡くなった。
「星の国から孫ふたり」は、ノンフィクション作家の門野(かどの)晴子さんが、
二人の自閉症の孫との生活をつづった著作が原作。
感銘した槙坪さんが〇九年に映像化。
幼稚園教諭の経験もある床波さんがドキュメンタリー撮影を願い出た。
当時、槙坪さんは重度のリウマチと糖尿病などで、
毎日のインスリン注射と二週間に一度の輸血をしながらの撮影。
ドキュメンタリー映像はむくんだ足をさすりながらメガホンを取る槙坪さんが、
自閉症の子だけではなく、
「しつけが悪い」と世間から誤解され苦しむ親への理解を訴える。
映画の完成後、各地の上映会の様子を映した場面では、
感激した自閉症の子の親が槙坪さんに駆け寄るシーンも。
その一人、愛知県日進市の竹内由美子さん(48)は
中学三年の次男が知的障害を伴う自閉症だ。
「社会に負い目を感じて生きてきた」と竹内さんは振り返る。
言葉を発せず、睡眠障害で夜は眠れない。
じっとできず、外出時は少し目を離すといなくなる。
幼稚園では「こんな子は預かれない」と言われた。
転機は次男が五歳の時、
通った養護施設でさまざまな障害のある子や家族に出会ったこと。
苦しんだ末に
「障害は個性の一つ」と受け入れ、明るく笑顔で育てていた。
「自分だけではない」
と力をもらった。
次男は小学二年の時、雨を見て「木が喜んでいる」と初めて言葉を発した。
今はその一言一言に感動する毎日だ。
市内の小中学校で自閉症を啓発する教室も開く。
「自閉症の子は周りの子よりも少し、
感じ方が違うだけ。映画を見て少しでも社会の理解が進めば」
ドキュメンタリーでは、横浜市で暮らす自閉症の子を育てる家庭も紹介。
早期発見と周囲の支援の大切さを訴えている。
床波さんは
「街中で泣き叫ぶ子は、もしかしたら自閉症かも。
そう思うだけで接し方も変わる。
障害を理解し、
一片の優しさを掛けてほしいとの槙坪さんの思いを伝えたい」
と話す。
◇
下北沢トリウッドでは午後一時、二時五十分、四時四十分に上映。
一般千四百円、学生・高齢者は千百円。
世田谷区の在住者と勤務者は千円。
問い合わせは下北沢トリウッド=電03(3414)0433=へ。
<自閉症> 生まれつき、脳の一部がうまく機能せず、
ものの見方や感じ方、理解の仕方、
人との関わり方に偏りがある発達障害の一つ。
言葉の遅れや視線が合いにくい、
極端な興味やこだわりがあるなど、さまざまな形で表れる。 【東京新聞】
以前にもご紹介していた映画、いよいよ放映が決まったようです。
また一つ、新たな作品が生まれ、
更なる自閉症への理解へと広がると良いですね。 🌠
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