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2020.09.06
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カテゴリ: 自閉症関連
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「障害ある子に働く場を」 母親らレストラン創業 

中国に残る偏見を払しょく、夢はチェーン展開





中国山東省済南市のレストラン「華美百味」では、

自閉症やダウン症などの障害者やその父母らが働く。


障害者の就業機会が乏しい中国では珍しい存在だ。

「チェーン展開して多くの障害者が働ける場所をつくりたい」。

知的障害の娘(18)を持つ創業者、呂新景さん(48)の夢は大きい。

 北京から高速鉄道で2時間、

済南市中心部の駅からさらに車に1時間半以上揺られて同市郊外の店へ。


日曜の昼すぎに訪れると、

バイキング方式の店内は家族連れでにぎわっていた。


人20元(約300円)、子ども10元を先払いし、

食器を受け取る方式。


自閉症という男性が皿とわんをそろえて渡してくれた。

カウンターに並ぶ70種類の料理はすぐに足りなくなり、

2階の調理室から宋富麗さん(22)が大皿料理を次々に運ぶ。

知的障害があり、昨年から働く。

「ここで働くのは楽しい」とはにかむ。

月給は1500元だ。

 店は2017年12月に開いた。

同年の夏に呂さんの娘、英書さんは特殊学校を卒業した。

中国では多くの障害者が義務教育の9年を終えると家に閉じこもり、

社会との接点を失う。


呂さんは

「卒業したらどうなるのか、娘の小学校入学から悩んでいた」

と振り返る。


その悩みが現実となる中、呂さんら7人の母親は

「子どもたちが生きていく道をつくろう」

と決めた。



 障害者はテーブルの片付けや掃除などをできる範囲でこなす。


家族も一緒に働くことにより、

障害者を近くで見守りつつ、家族の収入も確保できる。

呂さんが目指すのは、そんな店のモデルをつくることだ。

 しかし障害者への偏見は根強い。

当初は

「なぜこんな人を働かせているのか」

と声を荒らげる客もいたという。


現在は店の存在が広く知られ、

客と障害のある従業員がやりとりする姿も自然になった。


呂さんは

「子どもたちの変化も大きい。

明るくなり、人との交流を怖がらなくなった」

と手応えを感じる。

 もちろん苦労も絶えない。

100万元に上る開店資金は7人の母親らが貯金をはたき、

親戚や友人からかき集め、さらに借金を重ねた。


180席の店内に対し、

「1日300人が来店しないと利益が出ない」(呂さん)。


昨年は目標を達成する日も多かったが、今年はコロナ禍に襲われた。

 2カ月も店を閉め、再開後も客足は完全に戻らない。

最近は来客数が平均200人前後といい、借金の完済にはほど遠い。

一方で中国全体の経済発展は追い風だ。

開店時はゼロだった政府の補助は増え、慈善団体からの寄付も少なくない。

​​​  呂さんは「なんとしても利益を出し、店を継続させたい」と話す。


既に出前専用の配達センターと支店も設立した。


夢は、

100店でチェーン展開し、1000人の障害者が働く場所をつくることだ。

障害者は家族の恥―。

夢が実現すれば、中国社会に残るこんな偏見も変えられるかもしれない。

呂さんは

「借金で大変です。でも心は満たされていますよ」

と笑った。

[東京新聞]





しあわせは決してお金ばかりではない。


でもお金の為に、家族で働く、

中国人さながらの、もの凄いエネルギーを感じますね。









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Last updated  2020.09.20 02:45:23
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