naruto-hinataのPhoto&Cinemaブログ

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2022.04.18
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カテゴリ: 映画批評
「ひらいて」


私が好きな綿矢りさ原作の作品。
主役は二十歳を過ぎても高校生役に全く違和感の無い山田杏奈。
おそらくこの役には最適なキャストだったと思う。
だって気が強そうで、笑顔がなぜかぎこちない女優さんだから。

内容は綿矢さん独特の"屈折した世界が全開"の作品だが、少なくとも終盤の納め方は原作通りになっていないと思ってしまった。
綿矢さんの作品はタイトルがキモだろう。
そして、それを観客はどう咀嚼するか、、、

友達(ボートレースのCMのおねいさん)が主人公の愛に宛てた手紙、折り鶴を"開いて"一枚の千代紙に戻すシーン、、なかなかの演出だと思うが、これも綿矢さんの原作が優れているからだとも言える。
映画化作品の多い作家だが、監督の理解で最後のまとめが大きく変わる作品も多いようだ。
今回の監督は二十代の若手らしい。
だからというわけではないが、正直なところ、終盤からラストが中途半端ではないかと、、
「また、一緒に寝ようね」、、愛が友達に囁くところで終わるということは、今まで友達や好きな人に対して行ってきた"悪行"を主人公は全く反省していないのか、いや本当は違うのだろう。
あくまでも友達や好きだった男の子に「自分に対する気持ちをひらいて」と強要するのか、、、
友達と好きだった人の将来を二人にひらいてもらうのか、、、

ちょっとした難問かも。
でも、こういう作品は嫌いではない。
随分前に観た「悪の華」よりよかった。

最後、卒業記念の折り鶴のオブジェが素晴らしい。

評点:73点





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最終更新日  2022.04.18 21:28:28
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