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団栗や 屋根をころげて 手水鉢 手水鉢=ちょうずばち
ぬれ足で 雀のあるく 廊下かな
汽車 過ぐるあとを 根岸の夜ぞ長き
名剣は 土に埋れて 蚯蚓鳴く 蚯蚓=みみず
野菊やらん 汽車の窓より 見ゆる也
ある月夜 ことごとく 籠の虫を放つ
毒茸や 赤きは真赤 黄は真黄 毒茸=どくたけ=毒きのこ
蟷螂や 二つ向きあふ 石の上 蟷螂=とうろう=かまきり
十一人 一人になりて 秋の暮
ひとりゆれ ひとり驚く 鳴子かな 鳴子=なるこ
引かで鳴る 夜の鳴子のさびしさよ 漱石
黒キマデニ 紫深キ 葡萄カナ
のちの月 葡萄に核の くもりかな 核=さね
芭蕉忌や 吾に派もなく 伝もなし 陰暦10月12日
旅の旅 又 その旅の 秋の風
柿くふも 今年ばかりと 思ひけり
どう見ても 案山子に耳は なかりけり
ひろびろと 日の落ちかかる 刈田哉
遠山に 日の当たりたる 枯野かな 虚子
稲つけて 馬が行くなり 稲の中
はちわれて 実もこぼさざる 石榴哉 石榴=ざくろ
はちわれて 実をこぼしたる 石榴哉
一つづつ 橋持つ家の 菊の花
秋晴れて 塔には さはるものもなし
柿熟す 愚庵に 猿も弟子もなし
掛稲に 螽飛びつく 夕日かな 螽=ばった=蝗=いなご
貧淋し 喰へぬ木の実の 落る音
砧打てば ほろほろと 星のこぼれける 砧=きぬた
秋高き 天文台の ともしかな
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺
もてなしに 栗焼くとて 妹がやけど哉 妹=いも
秋の空 物干竿の 高さかな
紅葉折て 夕日寒がる 女哉 折て=おれて
鵙鳴くや 十日の雨の 晴際を 鵙=もず 晴際=はれぎわ
その角を 蔦にからめて なく鹿か 蔦=つた
やや寒み 文彦先生 髯まだら 文彦先生=大槻文彦 髯=ひげ
牙は折れ 毛は兀げて 象の肌寒し 兀げて=はげて
草の戸や 天長節の 小豆飯 天長節=天皇誕生日 明治天皇 11月3日 小豆飯=あずきめし
粥にする 天長節の 小豆飯
犬が来て 水のむ音の 夜寒かな
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