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070420
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天使の羽根
忘れない傷痕。スガ真
いつからだろう---
気付くといつも白い天井
白い壁
白いブラインド
白すぎる程の布団の上に居た。
自分の血は赤いのだろうかと
何度となく考え、その度に
その疑問を自傷行為で示す。
試合の前にはした事ない。
皆に迷惑が掛かるから。
いつも試合の後だった。
負けた時や試合に出れなかった時は
必ずと言う程、無意識に気付くと傷があった。
今回も論外じゃなかった。
ぼんやりして周りをよく見ると、
病院のような感じはしない。
思考をゆっくり働かせる。
(トレセンの合宿中だっけ。)
「またやったのか」
と小さく言って、何となく痛みのある
右手を見ると、今回は差ほど酷くないのか
ガーゼが当ててあった。
(俺...どこに居たっけ?グラウンドの端に居たような...
つーか誰が運んだんだ?)
働き始めた頭をゆっくり思い起こしてみる。
確か、チームは関東に勝って、
で、その後気晴らしに外に居て、
グラウンドでイメトレしてた。
そしたら遠くから言い合ってる声がして、
見に行ったら、関東の須釜と東海の山口が
...キス...してて...
須釜がすぐ突き飛ばしてた。
胸が何故かチリチリして、痛かった。
で、その後俺の記憶がない...。
ガーゼを取り傷痕を見た。
(どっちが俺を見つけて
此処に運んだ?どっちにしろ...
何て言い訳しようか...)
どこかで片方に期待してる気がしたけれど、
気にしないで思い過ごした。
「気付いたんですか~?」
そんな事を考えていると、少し間の抜けた声が入ってきた。
「須釜...」
「樹にもたれて動かないから、
一瞬死んでるかと思ってビックリしました~」
裏のありそうな笑顔をして、べッド脇の椅子に腰掛けた。
「大丈夫ですか?」
と言いながら、今買ってきたのかペットボトルの水を俺に渡した。
一瞬、躊躇しつつそれを貰う。
「ありがと。」
ぎこちなく言うと
「いいえ~」
とまた笑顔をみせる。
水を一口飲んで須釜を見た。
「何ですか~?」
「イヤ、お前がここに運んで手当してくれたのか?」
「運んだのは僕、でも手当したのは看護士さんですよ~
僕には流石に手当までは出来ないですから~」
顔から笑顔を絶やさないで、そう話した須釜を見て
俺はまた水を一口飲んで持っているペットボトルを見ながら言った。
「...ありがとう」
「所で真田君、僕に聞きたい事あるんじゃないですか~?」
「!?べ、別に聞きたい事なんか...」
そう聞かれキスシーンを思い出した。
多分顔が赤いと思う。
そりゃ気になった。
さっき間近でみて胸が痛かったあの痛み位に...
でも聞ける訳ない。否定するしかない。
と須釜が俺の右手の傷痕をそっと辿りながら、
目を合わせて言ってくる。
「この訳を教えてくれるなら、話してあげますよ~?」
瞳を逸らす事が出来ない。
俺は須釜を見つめてしまった。
顔は笑っていたが、その目はさっきまでと違って笑っていない。
「な、何だよそれ...お前に関係ないだろ.....」
「そう言い切れますか?僕が見つけて君の事を考えて、
誰にも見つからないように運んだのに?」
「すす須釜!目が、目が笑ってない!?」
「じゃあ話してくれますよね?vv僕に知る権利あるでしょ?」
俺は無言でめいっぱい首を縦に振るしかなかった。
「ケースケくんは僕の事が好きらしいんです。
でも『僕には好きな人居るんで、それには答えられませんね』
って言ったらキスされたんで突き飛ばしたんです。
で、宿舎に帰ろうとしたら君が居たって訳です~」
平然と話す須釜に、唖然として開いた口が塞がらない。
と須釜は傷に触れるのか手を伸ばしてきた。
触られて既に痛くはない、が唖然としていた意識を
引き戻されてビクッとしてしまった。
須釜は傷を口元に触れさせてすぐ離し、反対の左手を見ていた。
俺の左手には、傷痕を隠すのにリストバンドがしてある。
それに手を掛けようとしたのが解ったから、咄嗟に右手でバンドを隠した。
「...それ見せて下さい。」
「......」
何を言う事も出来ずただ俯いて顔を逸らす。
「郭くんと若菜くんは?」
察しがついたのか、そう聞いてくる。
「...言ってはない、けど英士は多分.....」
「その方が良いと思います。」
「え?」
言葉の意味が解らなくて顔を上げる。
「君は二人の傍に居るせいで悩んで...
イエ悩まされているんじゃないですか?」
静かに言った須釜の言葉に、俺はカッとなって須釜を睨みながら声を荒げた。
「なっ!そんなんあるわけっ」
「ない、と言いきれますか?」
言えない。
だって須釜の言う通りだから...。
俺が控えの時、
オーダーから外された時、
二人は試合に出てる。
何も...言い返せない。
「......」
「何かある度に、そうやって自分の中に溜めて自分で解決しようとして
自滅するんじゃないですか?...って真田くん?」
シーツを握ってそれを見つめながら話を聞いていた。
須釜が突然名前を呼んだ。
どうしたのかと思い俯いていた顔を上げると、須釜の長い指が顔に触れた。
「何で、泣いてるんですか?」
解らない。
泣いてる?俺が?
認めたくなくて、今まで自分の中で否定し続けてきた事を、
親しくもない奴に肯定しざるを得ない言葉を言われた。
認めたら自分はきっとサッカーも何もかも出来なくなる気がしてた。
「...泣きたいときに泣くだけ泣いて溜めこまないで。
君は硝子みたい壊れそうだから...」
須釜は辛辣な顔をして俺の頬に触れた。
「僕に真田くんの全てを話してくれませんか?」
「え?どうゆう意味...」
そう言いかけた口は何かで塞がれた。
それが唇だと理解するのに大分掛かった。
舌を入れられそうになってやっと体が動いた。
「何っ!してんだよっ!!?」
須釜の体を思いっきり突き放した。
顔が熱い、きっと顔中赤いと思う。
「何って...キスですけど~?知らないんですか~?」
平然と須釜はまた笑って聞いてくる。
俺は半ば興奮して
「なっ!そうじゃなくて!!俺は男だぞっ!?
てゆーかお前好きなやつ居るんだろ!」
そうゆうと笑顔であっさり
「ええ、居ますよ~」
言うんだ。
「だったら!そいつにやれよこうゆう事は!!」
俺は納まらなくなった興奮をまた須釜にぶつけた。
「だからしたじゃないですか~」
「...は?」
俺の興奮をものともせずに笑顔で指を指して言う須釜に、
俺は真抜け過ぎる声を出した。
一気に興奮は冷めた。
「だから僕が好きなのは君ですよ~真田一馬クンvv」
俺は体中が熱く感じた。
イヤ多分耳迄真っ赤になっていると自分でも解る。
「可愛いですね真田くんvv
僕にその弱さも強さも、あの二人に見せないありのままの君を、
僕だけに見せて下さい。」
須釜の手が俺の頬に触れる。
ありのままの自分?
心臓の音が凄く大きく感じる。
「...何だよそれ...よく平気な顔でそんな事言えるな」
「平気な顔してますか~?そんな事ないんですけど~?」
だってほら、と言いながら俺の手を自分の心臓に当てた。
何故か俺はそんな須釜を見て
今までにない感情があった。
「ね?凄いドキドキしてる」
今までとは少し違う、優しい笑顔で笑う須釜に
また心が動く。どんどん音が大きくなる気がするのを
ごまかすように手を振り払った。
握られていた手が熱い。
須釜の顔がまともに見れないで居ると、軽く溜息を付いた。
「じゃあまた今度会った時にでも返事下さいね~」
そう言って立ち上がって行く。
「須釜っ!!」
気付いたら呼んでいた。
須釜は扉に手を掛けていたが振り返って
「どうしました~?」
また笑顔で聞く。
「あ、イヤ...えっと...」
俺は何も言う事を考えてなかったから、
うろたえて俯いてしまった。
「大丈夫ですか?」
心配そうにまた戻ってきてそう言った。
俺はその須釜の顔を見て思った。
『あぁこの笑顔がこいつの本当の笑顔なんだな。
この笑顔をずっと見ていたい』
この瞬間に多分俺はこいつへの気持ちに自覚したんだと思う。
その思いは気付けば行動していた。
須釜の手を引っ張って耳元で言ってやった。
「お前の今の笑顔、俺以外の奴なんかに見せるな」
すぐ手を離して俺はそっぽを向いた。
須釜は多分大分面食らった顔をしてると思う。
(自分なんかめっちゃくちゃ恥ずかしい事してないか!?)
と顔を赤らめていたら、
「その言葉、後悔しないで下さいねvv」
俺の頭を抱き込んで耳元にそう言ってきた。
すぐ離れていつもの笑顔をして立ち上がった。
「あ。」
「??なんだよ?」
突然何か思い出したのか、一声上げた須釜を見上げた。
「そ~いえば僕今日誕生日でした~」
「...で?」
「今日今すぐじゃなくて良いんで何かくれますよね?」
「考えとく」
「僕的には欲しい物は別に今手に入りましたから、
今度はもっと深い関係が欲しいですね~」
「は?何だよそれ」
「アハハ~解んないですか?
つまり真田くんがリボンかけてくれれば良いんですよ~」
「俺がお前にリボンつけんのか?」
「アハハハ面白いですね~。
んーとつまりは真田君の体の関係を持ちたいんですvv」
「体の関係?.....」
「解ってくれましたか~?」
「!!!!!??」
「じゃっそうゆう事で今晩にでも楽しみにしてますね~vv」
赤面しまくってる俺をからかう様に須釜は出て行った。
俺は今の会話をまた思い出して
赤面するのと叫ぶのを同時にした。
「お前なんかに惚れるんじゃなかった!!」
廊下を歩いていた須釜にそれが聞こえて、一人ご機嫌だったのは
真田一馬が知る由もなかった。
はいっ!終わりました~♪すっごいそれはそれは楽しかったです!!
幸福でしたvv
最後の方書いてる時に27日が誕生日なのを思い出して
(オバカです;;)急いで最後を予定と少し変えて;;
何わともあれ、
誕生日おめでとう~須釜寿樹~!!
つかオフィシャルの設定的にはいくつになったと考えるんでしょうか...。
内容としては、分類的にどうなんでしょう?
最初の方は自分と一馬を(勝手に)重ねて
痛い物のつもりで書いたのに、
最後の方は漫才ってしまってますね(:_;)
取りあえず、須釜に振り回されて色々な悩みを見抜かれたり
須釜の笑顔にほだされる真田と、
真田の仕種とかもうとりあえず真田に惚れている須釜が
書きたかったらしいです。
二人でお互いに振り回されるのが書きたかった。
ちょぉっと微妙にケースケ→須釜とか
真田×須釜な会話とかありますが;;
取りあえず私の中でスガ真はちょっと須釜に冷たい真田と
笑顔で一馬を脅迫する須釜が楽しいらしいです。
マジで誰か須釜さん系の同盟でも作りませんか...。
これで時間あれば須釜サイドも作りたい。
あとは今日中にアップ出来るのとメールの調子を祈るばかりです...(>_<)
アナザストーリーつか須釜のあの後とかも書いてみたり...
ほぼ会話のみ、同じページにありますめっちゃ簡単...。
つかそれに関しては何も言わないでツッこまないで考えないで下さい;;
須釜は片思いだった相手と両思いになれて機嫌が凄く良かった。
廊下を歩いてると前から気まずそうに歩いてくる人がいた。
須釜は立ち止まった。相手も少し距離を置いて立ち止まる。
「...えらく機嫌良さそうだな、片思いは成就したらしいな」
「ええ、お蔭さまでvv
ケースケくんも嫌いじゃないですが、僕には彼だけで充分なんですよ~vv」
ケースケと呼ばれたのは東海選抜のユニフォームを着た山口圭介。
今だ気まずそうに顔を見ずに言った。
「さっきは...悪かった」
「もう気にしてませんから~」
「俺はお前が諦めきれない、だから相手にフラれたら
俺が慰めてやる」
「ご心配ありがとうございます~、でも...
多分そんな心配無用ですが...。
ケースケくんがどうしても淋しかったら
気の迷いがあったら付き合ってあげますよ」
「早々に別れるのを大いに期待してるよ」
クスッどちらともなく小さく微笑し立ち止まっていた二人の時間はまた動きだした。
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