Green Fairy **　

プロローグ

プロローグ　　　　 2005.5.3

私がこの家にお嫁に来て、１０年以上過ぎました。
来るときに、夫の両親が内装をすべて塗り替え、畳も新しくし
キッチンセットも入れ替えてくれました。
築４０年とは思えないくらいに、きれいな内装で
「私のために･･･。お義父さん、お義母さん、ありがとう」
と、思って嬉しかったのを、昨日のことのように憶えています。

この家は夫の両親が結婚するときに、その両親に建ててもらった家で
当時としては「御殿が建った」と評判になり、
見学者もたくさんあったと義母から聞きました。

今時ではめずらしい平屋です。内部は和風の造りで、洋室は２つだけです。
この家で２人の子どもが相次いで生まれ、無我夢中で育て、
気がつくともう１０年以上も過ぎました。

畳はすりきれ、きれいだった塗り壁もざらざら塗装が落ちてきたり
春先には羽アリが発生したり、部分的に床下が腐ってきたり
雨漏りしたりと、問題がいろいろ発生してきました。

夫が生まれてからずっと住んでいる、思い出がつまった懐かしい家です。

でも今のままでは住み続けられない･･･。

新築のほうがいいんじゃない・・・？
回りの人も勧めました。
でも、予算が足りない。愛着もある。
昔の家だから、材料も、良いものを使っている。

愛着のあるこの家に新たな生命を与え、
家族が、再生されて新たに甦ったこの家で幸せに暮らしたい･･･。

私たち夫婦は、新築ではなくリフォームで、この家を甦らせることに決めました。

現在こういう状態です