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【亞】の玉手箱2
凶となった状況を転じるには?
「
凶となった状況を転じるには?
」
★ 吉と凶の分かれ目 ★
~吉・凶・悔・吝・咎なし~易経より
☆ 易経が教える兆し ☆
【一度、凶となった状況を転じるには、どうしたらいいのでしょうか】
易経には、吉・凶・悔(かい)・吝(りん)という、
良し悪しを判断する言葉があります。
正直いってこの説明はわかり辛いので、
表現方法に悩みました。
でも熟慮の結果、そのままの方が良いと思い
ストレートにお伝えします。
「吉」は良し。「凶」は悪い。
「悔」は吉→福(幸い)の兆し、
「吝」は凶→禍(災い)の兆しです。
「悔」は失敗に気づいて、後悔して改め、
「吝」は失敗に気づいても、改めることをケチります。
悔と吝を比べると「悔」は凶よりも吉に近く、
「吝」は吉よりも凶に近い。
★ 吉凶の分かれ目が悔・吝にある。
凶となる兆しが「吝」であり、
凶を吉に転ずる兆しが「悔」です。
吉凶悔吝は、人の心と行動の循環を表しています。
凶→悔→吉→吝→凶→悔→吉
「凶」~ 失敗して気づき、
「悔」~ 気づいて後悔し、過ちを改めれば吉になる。
「吉」~ 吉になると人はつい油断して、
楽しみを貪るようになる。
「吝」~ 知らず知らずのうちに奢りが出て、
注意信号が点滅してもナメてかかり、過ちを改めるのを惜しみ、
ぐずぐずとしている内に悪い方向へ向かい、凶となる。
「凶」~ 凶になって初めて悔い改める、という巡りです。
吝嗇(りんしょく)は、
“ひどくケチでしみったれ”の意味ですが、
易経でいう「吝」とは過ちを改めることを
出し惜しんで、優柔不断に陥る意。
「悔」と同じように、失敗したと気づくが、
“このくらい、大したことじゃない”とナメてかかり、
改めることをケチり、事実を認めようとしません。
状況が「凶」に向かい、バッシングされても自分の非を認めず、
周りや他人のせいにします。
嘘をつき通してでも、逃れようとして、
ますます悪い方向へ進んでいきます。
人は事の重大さに、自らが恐れ震えなければ、
後悔をしないものです。
次は、この恐れ震える→
感受性が大切であることを、説明します。
☆ 易経が教える兆し ☆
【人は事の重大さに、自らが恐れ震えなければ、後悔をしないものです】
★ 吉凶の分かれ目は 悔(かい)・吝(りん)にあります。
分かれ目というのは、これまでの過失を過失として認め、
潔く方向転換すれば(悔)→吉になり、
それが出来なければ(吝)→凶になるということです。
「 悔・吝の分かれ目は 萌芽のときの処置にある」
「吝」の状態が続くと、
ものごとを観る目、兆しを察する洞察力は鈍ってきます。
そしてある日突然、窮地(凶)に陥ります。
あらわれる現象は 突然のようにみえますが、
実際はその前に何度も警告が発せられていたはずなのです。
赤信号の交差点を平気で渡ってしまうようなもので、
それを毎回続けていたら、必ず事故にあって痛い思いをし、
苦しむことになって後悔します。
そのような危機的事態は、一見突発的な現象に見えます。
が、実は赤信号になる前に青信号が黄色に変わったり、
青が点滅して赤信号へと変わるように、
何度も何度も警告の兆しを、必ず発信しているのです。
例えば、失敗したとき、辛くて嫌な思いをしたとき、
物事がチグハグになるとき、病気や事故にあったとき、
隠していることがバレそうになったとき、
あと味の悪い気分になったとき。
・・・などなど、不自然な状態のときです。
私たちはその警告を見逃してしまうことが多く、
またたとえ気づいても、無視しつづけたり、
耳を貸さなかったりして、
ついには赤信号を渡ってしまうのです。
傲り高ぶりは自分本位の思い込みとなって、洞察力を衰退させます。
次に、吉に変化する「悔」について考えてみましょう。
「
震(うご)きて咎(とが)なきものは悔に存す。
」
(易経・繋辞上伝)
咎(とが)なきという言葉が出てきます。
咎とは災難の意味です。
咎という言葉が出ているのは、
咎められるべき過失があるということです。
それなのに、咎がなくなるのは、過失を補うからです。
震(うご)きて咎なきというのは、
動くと災難がなくなるという意味です。
この‘震き’というのは心が震(ふる)い動くことです。
大抵の人は過ちを
「大したことではない」と認めないものですが、
それを背筋に冷たいものが走るくらいに感じた時、
背筋が寒くなるような思いをした時に
はじめて方向転換ができるのです。
この、
※ 背筋に冷たいものが走るくらいに感じる
※ 背筋が寒くなるような思いをする
ということが、
【 恐れ震える→感受性 】
なのです。
人は事の重大さに、自らが恐れ震えなければ、
後悔をしないものです。
そして、過失を痛切に悔いることが、
失敗を免(まぬが)れて 吉に向かわせるのです。
【 禍を転じて福となす 】
禍(わざわい)を福(さいわい)に転じることも
易経が教える処世の智恵です。
単に禍を避けられるということだけでなく、
何が禍の発端であったかを認識し、
どのように判断して進んでいくのかを
よく思案することが大切です。
自分の心と行動を、
吉・凶・悔・吝に照らし合わせ、
「これでいいのか」と繰り返し省みるうちに、
進むべき道を知ることができると
易経に書かれています。
そう考えると、自分にとって嫌いな人や苦手な人も、
気づかせてくれるきっかけであり、
プレゼントのように見えてきませんか?
※
今回のブログ削除事件は、
【亞】にとっては凶事でなく、
プレゼントのように見えてきました。
わ~~~い! 感謝だい!!(^^v
~編集後記~
易経は中国最古の書で、四書五経のトップであり、
帝王学の書とされています。
時の専門書であり、自分のおかれている立場など、
出処進退に関する行動の指針となるべき法則やルールが
シンプルに著されています。
易経には、幾(き)という言葉が頻繁に出てきます。
幾とは物事が起こる時の兆(きざ)しです。
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