【亞】の玉手箱2

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易経の基礎知識7-9

復刻版「手にとるようにわかる面白い易経」


【亞】の玉手箱時代 の復刻改訂版です。

★“易占い”の解説ではありません★


【中国古典・易経】


7.易経の基礎知識


〈陰〉- 地 夜 悪 邪 止 弱 柔 小 月 寒 女
〈陽〉+ 天 昼 善 正 動 強 剛 大 日 暑 男


陰と陽は一体のもの

陰陽の考え方のまず大事なポイントは
陰と陽は別々のものではないということです。
これをおさえておくと
『易経』が理解しやくすなります。
はじめにおいた太極は
大きくは宇宙ですが
一つの物、事象とも考えられます。
一つのものに
陰の面と陽の面がある
という考え方です。


転化と成長
陰陽は転化します。
たとえば、母親と息子の場合
性別としてみた場合は
息子が陽で母親が陰になります。
親子としてみると
母親が陽で息子が陰になります。
では育てる大地を母親としてみると
母親は大地の陰になります。


一つのものを強い(陽)か、弱い(陰)に判断するとしても
視点や状況が変われば転化します。
何が陰で何が陽かと固定するのは
卵が先か、にわとりが先かを論ずるようなもの。
固定して決まっているわけではなく

陰陽は変幻自在 なのです。
あくまでも、一つの対象を
ある視点から見たときの便宜的な判断です。


そして陰と陽はつねに対立しあって
対になって作用します。
そこからすべての変化が生じます。
夜があるから昼がある
不在があるから存在があり
静があるから動があります。
一年は、冬から夏へと向かい
夏はまた冬へと向かい
転化して作用しあって春夏秋冬がめぐります。



【鼻唄まじりに読める易経】

易経が難解といわれるのは
最古の書という以外に、
沢山の約束事(基礎知識)があるからです。

でも、基礎知識がなくても
案内人(ここでは私)さえいれば、易経は読めるんです!
腑に落ちることが一つ二つと増えて積み重なり
興味がわいたら、他の先生の解説書を読んでみてください。
たとえば安岡正篤先生、そして本田済先生とか。
「なあんだ~♪」って、鼻歌交じりに
スラスラと読めるのに気付かれることでしょう。




9.易経の基礎知識(3)


易経の構成(経と伝)

易経(えききょう)は
「経(けい)」と呼ばれる本文と
「伝(でん)」と呼ばれる注釈と解説で
構成されています。


本文は、六十四卦(か)を
上経(じょうけい)と下経(かけい)に分け
上経は三十卦(か)、下経は三十四卦(か)です。
「経(けい)」には
「卦辞(かじ)」と「爻辞(こうじ)」が記されています。


「伝(でん)」(=解説)はその本文の解釈を
十の翼で助けるという意味で
「十翼(じゅうよく)」といいます。
解説・注釈として
のちに書き加えられたのが
この十翼です。
「上彖伝(じょうたんでん)」・「下彖伝(かたんでん)」・
「上象伝(じょうしょうでん)」・「下象伝(かしょうでん)」・
「繋辞上伝(けいじじょうでん)」・「繋辞下伝(けいじかでん)」・
「文言伝(ぶんげんでん)」・「説卦伝(せっかでん)」・
「序卦伝(じょかでん)」・「雑卦伝(ざっかでん)」の
全部で十伝(じゅうでん)です。


易経は
まず六十四卦それぞれについて記された「卦辞(かじ)」、
「爻辞(こうじ)」の本文と、
その解説である十翼「上彖伝(じょうたんでん)」、
「下彖伝(かたんでん)」、
「上象伝(じょうしょうでん)」、「下象伝(かしょうでん)」
で構成されています。
純粋な陽の卦である乾為天(けんいてん)と
純粋な陰の卦である坤為地(こんいち)には
「文言伝(ぶんげんでん)」が加わります。
「繋辞上伝」、「繋辞下伝」、「説卦伝」
「序卦伝」、「雑卦伝」は
六十四卦の後に
それぞれ独立してまとめられています。


伏羲が陰陽を唱え
周の文王が本文を記し
孔子が解釈書をまとめたとされていますが
あくまでも伝説であり
歴史的事実ではないといわれています。


上経・下経(易経の本文)

【卦辞(かじ)】
卦の全体の内容。
その「時」の全体像。
彖辞(たんじ)ともいいます。

【爻辞(こうじ)】
六本の各爻にかかる辞で
その「時」、シチュエーションの六段階の変遷過程。
立場、時間的経過、環境、状況の詳細をあらわしています。
乾為天と坤為地の二卦には、六爻だけでなく
用九(陽の用い方)、用六(陰の用い方)が加わります。


はい! 以上を
手にとるようにわかり易く、面白く!
【亞】流に説明すると・・・

易経は
時を深く見つめ、兆しを研究している書物です。
複雑な時の詳細をあらわすために
易経は全部で六十四の卦で構成されています。
(卦は、“け”ではなく“か”と読みます)
この「卦」とは、ある時の様相をあらわしています。

喜びの時、苦しみの時
安泰の時、争いの時など
六十四種類の「時」を展開し
人生で遭遇するであろう
あらゆる時と、その成り行きを示しています。

言ってみれば、ひとつの卦は
芝居でいうところのワンシーン
「ひとつの場面設定のようなもの」
です。

それぞれの卦に
「時」の全体像を説く卦辞(かじ)や
その時の成り行きを六段階で説く爻辞(こうじ)が記され
今のこの時、この環境、立場にあって
どうするべきかという対処を示しています。


時の変化といってきましたが
ここでいう「時」とは
時間と空間の両方を指しています。
「あの時はまだ下積みで、お金もなく苦しい時だったな」
といえば、時間だけでなく
環境、状況、社会的地位などの立場も含んでいます。


正確にいえば・・・
易経でいう「時」とは
時(とき)(時間)と、
処(ところ)(場、状況)と、
位(くらい)(人間関係、地位)
をも含めてあらわしています。


★★★ 重要!! 重要!! ★★★
     ↓ ↓ ↓

易経には 六十四種類の卦
(卦は“け”ではなく“か”と読みます)
というものがあり、一つの卦(か)が
『ある時のテーマ』と
『変遷過程』を
【六段階】で示しています。
起承転結で語られた一つの物語
と考えてください。

     ↑ ↑ ↑
★★★ 重要!! 重要!! ★★★


こうなるわけです。
いかがですか?
わかり易いでしょう!
実はこれこそ、以前に
6.あらゆる時を示す六十四卦
で解説した内容なのですよ♪


何度も言うようにこれらの基礎知識は
前もって読まなくても
この日記では理解できるように書きます。
ですから、難しかったら
とばして先に進んでも大丈夫です。



        続く  


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