2004年03月07日
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きょうは、午後から施設から通っている高校生の男の子が来るはず、、、だったが、高校卒業を目の前にして、入所先が変わったりしている中で引き継ぎがうまくいっていないのか、なぜかなんの連絡もないままお休み。
2時にあわててアトリエに集合したものの、お茶を飲んで帰ることになりそうだった。
だけど、運良く、昨日馬車道駅前にオープンしたBankART1929の会議から帰ってきた「み」さんから電話。
「BankART1929に提出した企画書のことで相談したい」というので、来てもらった。

■OPEN MEETINGー開く・ネットワーク・都市の経験

クリエイティブ・シティ・ミーティングー企画提案をともに考え、実施する場
第一回:3月7日(日)13:00~17:00 1929ホール 無料

BankART 1929では完成したものだけを打ち出すのではなく、様々なかたちで活動されている地域の方々やアーティストやプロデューサーの企画提案を広く受け入れ、共同作業を通して実現し、新しい芸術文化のネットワークを構築したいと考えています。円卓を囲んでのミーティングです。

というので、円卓会議のつもりでいたら、「み」さんのいう通り、円卓会議ではなく、どちらかというと市民からの持ち込み企画を審査する予約制の企画審査会だったみたい。
そんなのこのチラシの文言ではまったくはかれないよー。
だいたいオープン2日目にして企画書提出できる人って、ずいぶん用意のできている人じゃないの?
一応うちも問い合わせてみたけど、まったく返事はなしのつぶて。
もちろん、BankART1929企画の始動から2ヵ月も経っていないんで仕方ないけど、この情報伝達の温度差には、ちょっと不信感あり。

BankART1929(まだ、ホームページはできていないみたいなので、馬車道商店街のサイトの一部で片鱗をご覧ください)
http://www.bashamichi.or.jp/jimukyoku/NEWS/2004-03-06/bankart-1.html

PHスタジオ
http://www4.ocn.ne.jp/~phstudio/

■「み」さん

まあ、うちの場合、とにかく「み」さんが、BankART1929に参加してみてくれたので、きょうの様子は見て取れた。
「み」さんの企画をマンツーで聞いてくれたのは、PHスタジオの人だったらしい。
この「み」さんは、福祉職員時代、障がい者の活動を模索するために受けたダンスワークショップにはまり、まったく芸術にドシロウトだった彼が、結局40にして施設を退職。ワークショップで生きて行くことを決心した男。今は、大野一雄事務所にて、大野さんの介護をしながら研究員として活動をしている人。

昨年12月28日の日記にも書いたけど、教育テレビ『日曜美術館』に、中川幸夫氏とのコラボレーションをするために大野一雄氏を車椅子から下ろす人のひとりとして、彼の姿を発見して、すごく笑った記憶がある。
http://plaza.rakuten.co.jp/artlabova/diary/2003-12-28/
*きょう、「あれは、おもしろかった」と告げたら、「笑うとこでなく感動するとこでしょ」とつっこまれた。

彼の企画は、コミュニティーアートプログラムということだった。この企画を出したら、オーバの話をする前にPHスタジオの人から、オーバの名前が出て来たらしい。
どうも、『おでかけアート展覧会』関連で、すでに少しは存在を知られていたらしい。
実際、オーバとのコラボレーションを考えているとこたえると、「ではおもしろそうなので、もう少し具体的にしてみてください」ということで、きょうのところは帰ってきたということ。

実際、彼の企画書みても、彼のやりたいことの焦点は、いまひとつはっきりしなかった。
今まで、彼の仕事以外での仕事をちゃんとみたこともなかったし、彼と話をするのも2年に1度くらいのものだったから、実際に彼の価値観や彼の目標などがまだまったくわからない。

コラボレーションの場合、どう分業できるかが大きな境目になるので、もう少し彼のやりたいことをはっきりさせてもらって、そのうえでどう乗るか、おりるか、考えてみたい。

まあ、今まで、障がい者とアートに関心のある人といっしょにアートプロジェクトをやったことがないし、しかもその舞台が横浜ということであれば、なおさら、興味深い。

*偶然みつけた「み」さんを含む大野一雄氏のパフォーマンスのことが書かれた批評
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Stage/4320/geodiary.html

■コミュニティーアート

コミュニティーアートとは、20世紀はじめのイギリスで生まれた考え方で、主に、「アーティストと市民による共同のアートプロジェクトによって、主に社会的弱者の問題を明らかにするなどして、アートをもっと社会に貢献させよう。」「その活動を通じて、地元のアーティストの生活の基盤を作ろう」というようなことが目的になっている。

ここで問題になるのは、「high」&「low」のこと。
わりと市民による芸術的関心が高い欧米では、プロによるアートのことを「ハイアート=高い芸術」と呼び、その他の市民によるアートを「ローアート=低い芸術」とよぶ。

2月29日の日記にサンフランシスコと仕事をしたときのことを書いたけど、
欧米では、社会的弱者をはっきりとさせることで、団体やプロジェクトのミッション(目的)をはっきりとさせて、公的プログラムとしての価値を認める=お金がつく。という図式がはっきりとしている。
それは、クラス制度や様々な人種の住み分けなどからきている知恵なのかもしれないが、区別することで、差別を解消するという方法論が一般的にみえる。
日本ではなんとなく容認されやすい「みんないっしょ」みたいな考えは、お金がつきにくい=合理的でないので排除されがちなのか、もともとそういう考え自体が社会的に通りにくかったのかはわからない。

が、とにかくコミュニティーアートという言葉からは、ただ「地域のひとたちがみんないっしょに何か創っている」イメージをしそうだが、実際には「ハイの人がローの人に何かしてあげる。それによって、ローの人たちを救う。それによって地域のアーティストの地位を確保する。それによって地域の文化活動が繁栄する」といった一石二鳥的な合理的な運動になっていることが多い。

わたしも今まで何度かイギリスのコミュニティーアートの現場の人たちの話を講演などで聞いたけど、その結果よりも、「アーティストと市民の関わり」や「弱者が創造によって癒される」といった過程を大事にするコミュニティーアートは、いまだ、その成果物の評価がきちんとされていないらしく、結局は、「コミュニティーアート=下手くそで中途半端なもの」という評価しか得られず、不況の昨今、運営の危機に直面している団体も多いらしい。

「み」さんも、もちろんコミュニティーアートのその辺の問題点はご存知だったので、「ハイとローの分離の問題」と「成果物の提示の仕方/考え方」の問題をクリアにするにはどうすればいいのか。
日本における市民とアーティストによるアートプロジェクトの名称が果たして「コミュニティーアート」とよぶのがふさわしいのかどうか。
今後プロジェクトをいっしょに進めてゆくなら、その辺も含めていっしょに考察できる機会にもしたいと伝えた。

ちなみに「み」さんは、ダンス=舞踏の人で、劇場という言葉がはしばしにでてきたので、町全体を劇場とみたてお散歩しながら観客と町の中でダンスや音楽を見るポタライブなど、楽天日記リンクしている演出家岸井さんの演劇の話もしてみた。

*2月29日の日記「SFのNPOと仕事をして」
http://plaza.rakuten.co.jp/artlabova/diary/2004-02-29/


まあ、なんにしても、BankART1929の出現によって、にわかに横浜のアート活動は活性化してきたように見えるし、少なくともトリエンナーレよりもずっと未来を感じさせてくれるような気もする。

いわゆる日本の「ハイアート」の世界でそれなりの仕事をしてきているPHスタジオと話ができる機会も楽しみです。











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最終更新日  2004年03月08日 01時59分27秒
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Re:アート&コミュニティー(03/07)  
BankART1929の出現によって、にわかに横浜のアート活動は活性化してきたように見えるし、少なくともトリエンナーレよりもずっと未来を感じさせてくれるような気もする。



馬車道HPからBankART1929ページを見てきました。大事にしたい場所はやはり活かさないといけないですよね。その手段としてはとても楽しみな仕掛けだとおもいます。
トリエンナーレよりももっと地元に根付き、進化して行く過程が楽しめそうでわくわくします♪ (2004年03月09日 19時14分02秒)

Re[1]:アート&コミュニティー(03/07)  
art-labヅ  さん
りりま*まま。さん
>トリエンナーレよりももっと地元に根付き、進化して行く過程が楽しめそうでわくわくします♪
-----
きょう、上大岡いったので、京急4階の広場にあるPHスタジオさんの作品みてきました。
お家の形をした子どもの遊具的な作品が何点かありました。
時間が経ってちょっと古くなってたのは残念だったけど、形としてはすごくきれいでかわいかったです。 (2004年03月10日 01時03分40秒)

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