中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2008.07.20
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カテゴリ: お茶
お茶の世界は果てしなく広く、1,2年勉強したぐらいでは全然知識が追いつかないものです。

そこで、中国茶インストラクターの同期で、自主的に勉強会をやっています。
毎回、公共施設を借りてのんびりとやっているのですが、今回は人数も多かったので、気合いを入れました(^^;)
今回のテーマは、台湾茶と高級茶藝師の方に民族茶藝・三道茶を演じていただきました。


台湾茶の部分の担当は、私。

勉強会といっても、しっかりと勉強されている方々ばかり。
なので、私が準備したことといったら、お茶を集めること(=ストックの中から発掘すること)と茶譜を作ったぐらい。
#一応、出すお茶は全部飲んでおかないといけないので、最近台湾茶しかブログに載っていないのは、そういう理由です。でも、知識の整理にはなったなぁ♪

中国茶と比べると、台湾茶は比較的分かりやすいと思っています。

地域も大陸ほどは広くないですし、基本は青茶・緑茶・紅茶の3種類しかないので、発酵度と季節、品種、産地を押さえておけば、あとは組み合わせと焙煎、陳年などのバリエーションを広げるだけ。
全体像(フレームワーク)を理解するのは容易だと思います。
もちろん、1つ1つを突き詰めていくと、台湾茶だけでも大変なことになりますけど(^^;)


今回は、えらそうに講義をしても文字通り「釈迦に説法」なので(^^;)、基本的には、お茶に語ってもらいました。

ですので、私の仕事は、お茶の説明 (もちろん、多少マニアックw) と淹れることだけ。
せっかくなら、美味しく味わっていただこうと鑑定杯を使う予定を取り止め、全部蓋碗で淹れていきました。

・・・とはいえ、やってみて痛感したのが、お茶の個性をしっかり引き出して、次々と手際よく淹れていくのは、なかなか大変だということ(飲む方も大変ですが)。

正直、最後の方は集中力が欠けてきていたのですが(苦笑)、とっておきの陳年茶を投入して、お茶の力で何とかカバー(^^;)
#相変わらず、”茶力本願”ですなぁ。。。


最初に、品種の飲み比べをして、あとは産地・季節ごとに違う味わいと、標高だけが味を決めるものではないことを体感していただいたり。
結局、2時間半ぐらいで、冷茶も含めて 15種類 飲みました(^^;)


台湾茶はどうしても清香系の青っぽいお茶が多いので、茶酔いの心配をしていたら、美味しいお菓子やお茶請け (水餃子や手作りのソーセージまで!) がどっさりで、良い方の茶酔いになっていたのは、嬉しいことでした。

本当は東方美人を品種で徹底比較もしたかったのですが、さすがにそこまで飲むとひっくり返りそうなので、これはまた別の機会に。



・・・まあ、そんな話はどうでも良くて(笑)、三道茶です。

これが面白いのです(^^♪

三道茶(さんどうちゃ)は、雲南省の大理に住む少数民族・ぺー族(白族)に伝わる、伝統的なお茶のおもてなし。

文字通り、三回お茶を淹れて飲むのですが、これを人生になぞらえています。
レシピは色々あるのですが、今回ご披露いただいたのは、こんな感じ。


まず、緑茶を煎ります。

茶を煎る
↑正式な道具がないので、焙烙で代用。

そこにお湯を注いで、煮出します。

湯を注ぐ

お茶を煮出していくので、当然最初のお茶は苦くなります。
でも、それをそのまま頂きます。

一煎目のお茶

この1煎目のお茶は青年期のお茶。
お茶を煎っているので、ほうじ茶に似た香ばしさがあるものの、煮出しているので、ちょっと苦いお茶。
しかし、茶葉の甘みもほのかに感じられます。
まあ、「若い頃は苦労をしなさい。それが人生だよ」ということでしょうか(^^;)


2煎目のお茶も同じように、茶を煮出して淹れるのですが、お椀にあらかじめ黒砂糖とクルミを淹れておきます。

二煎目のお椀

ここに煮出したお茶を注ぎます。
1煎目で苦みがだいぶ飛んでいる上に、砂糖が入っているので、2煎目は甘くなります。

二煎目の茶

人生にたとえると、この2煎目が壮年期。
若い頃の苦労が、甘さとなって報われる。
そんなところでしょうか(^^)

最後の3煎目は、お茶にショウガなどのスパイスを配合。

三煎目にスパイス配合

さらにお椀にも蜂蜜とポン菓子を入れておきます。

三煎目のお椀

そこに先のスパイス入りの茶を注ぎます。

三煎目のお茶

これが老年期のお茶。
渋みは既に無くなり、甘さがありますが、ショウガや花椒などの余韻が残ります。
後味を振り返るということで「回味茶」とよばれます。
老年期は誰しも甘いが、ここで人生を振り返るということなのですね。


1煎目から3煎目まで、一つの同じお茶を使っているので共通のトーンはあるのですが、全く味わいの違う三道茶。

三道茶には、ぺー族の人生の教訓が濃縮して詰め込まれているのです。

お茶を味わいながら、人生について考えられてしまうという、素晴らしい民族茶藝だと思いました。
#私も、諸般の事情で色々考えなければいけないので(^^;)


少数民族の茶藝なので、なかなか体験する機会のない三道茶ですが、是非飲んでみたいと思いませんでしょうか?











そんな皆様に朗報!

今度の週末、27日に開催される、中国茶インストラクター協会の「夏の大茶会」第1部で、三道茶を見て、実際に飲んでいただくことができます(^^♪
#すいません、私、一応会員なんです(^^;) 今日は「ジャパネットあるきち」と呼んでくださいw

第1部は、三道茶だけではなく、宋代のお茶の淹れ方や現代の茶藝も同時に見られるので、かなり面白いイベントになると思います(^^)
あるきちも参加する予定(←見る側ですけど)なので、ぜひお越しください♪

夏の大茶会 第1部

<7月22日追記>満席になったそうです。お申し込みいただいた皆様、ありがとうございましたm(_ _)m


その他にも、夏の大茶会では、中国茶インストラクターの方の色々な講座が開催されます♪

第2部は、お茶とは切っても切り離せない関係にある、水がテーマ。

水温を変えてみたり、水を軟水や硬水にすると、味わいと香りにどんな変化があるのかを、実験します。
講師の方は、テレビなどでもお馴染みかもしれません♪

夏の大茶会 第2部


第3部は、健康に良いということで注目される八宝茶。

これを自分たちでオリジナルブレンドを作ってしまおうという趣向です。
効能などについても、プロとして活躍されているインストラクターの方より色々解説していただけます。
ちょっと疲れた時の自分なりのレシピを研究してみてはいかがでしょうか♪

夏の大茶会 第3部


第4部は、茶葉料理♪

真っ白いバラ型の蒸しパン・花捲。
お茶の香りをつけた花捲づくりを実際に行います。
茶葉料理のレシピを増やしたい方は、是非♪

夏の大茶会 第4部


このほか、11:00~18:00まで、気軽にお茶を楽しめる”なごみ茶席”も用意されています。

講座は事前予約が必要ですが、なごみ茶席は、当日、フラッと来て参加することができるので、お茶好きの間では話題?の映画 『闘茶』 を渋谷に見に来られた際にでも、ちょっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか(^^)
あるきち、ここにも出没する予定です(←またも飲む側ですがw)


みなさま、是非是非、お越しくださいませ(^^♪

夏の大茶会 公式ページ

ブログでも色々紹介されています。

中国茶インストラクター協会 公式ブログ


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週末は渋谷へ♪





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Last updated  2008.07.23 01:26:35
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