八重山マラソン参加の旅(2)


選手団の出発は早いため、猫ダンナもさすがに寝坊することなく早起きしてくれました。
つられて、あるちゃんも早起きさんです。
頼むよ~、2人とも毎日こうして私に楽させてくれ(涙)・・・朝から起こすことにパワー全開じゃあ、悲しすぎるってば。
朝食はあるちゃんの面倒をみながらなので、1人ずつ交代なんですが、猫ダンナは食べるのが遅いため、私が食べる頃には出発20分前、またもや10分でかきこみ不完全燃焼ぎみとなります。
選手団のバスを見送りしたかったんですが、あるちゃん力尽きてトランス状態にて就寝。
私も部屋にて猫ダンナを送り出し、後で応援するため荷物の準備をしました。
気が付くといつの間にやら起きてるあるちゃん、電灯をON・OFFできるように
なったのが嬉しいのか、そればかりやっています。

私の作戦では、タクシーにて20~30キロ地点にていったん降ろしてもらい応援、
再びタクシーに乗り40キロ地点付近にて置き去りにしてもらい応援しつつ競技場に向かうというものでした。
だって、石垣島のタクシー安いんですもの。初乗り390円なんて、岩手じゃ考えられない。
だがしかし、タクシー会社に電話して頼んでみたところ「それはできないねぇ」とのこと。交通規制が多く、無理だというのです。
おかしいなぁ、運転手さんだもん、裏道いっぱい知ってるはずでしょ。
一昨年、地元の人が奥様連中を乗せて10キロ、20キロ、30キロ地点を回り競技場に戻るという観戦ツアーしてくれたんだけど・・・と出かかったけど、そこは公共の交通機関、無理はしないということなのかもしれません。
仕方ないので、38キロ地点に落としてもらうことに。
計算どおりトップ集団通過の5分前に到着し、沿道の観客に混じることができまし
た。
なんと、トップは岩手の選手です。
昨年までは希望者だけだったので、県庁走友会の人が2人ほど上位入賞するのみだったのですが、今回からは北上フルマラソン(石垣島からも参加してくれてます)男女各1、2位が派遣されているだけあって、初の優勝となるようです。
結果、男女とも1、3位を派遣選手がとってくれました。
ここから猫ダンナが来るまではまだまだあるので、歩いて公務員住宅(沿道にあります)へ。
昨日お邪魔したKNさんに連絡をとって、またもや寝てしまったあるちゃんを寝かしつけようと部屋に入りました。
が、不穏な空気を察知してか、あるちゃん起床。
3兄弟はこの日も一生懸命あるちゃんの世話をするのですが、まだ慣れないあるちゃん、泣きが入ってしまい、またもや出された八重山そばの昼食もかきこむ始末
(涙)。
それでも妹が欲しかったのか、3兄弟はお世話をがんばってくれたんですけどねぇ・・・。
ミルク飲ませておむつ交換して、そろそろ猫ダンナも来る頃と沿道に出ました。

なかなか来ない・・・どうやらもう通り過ぎたようだと言う人もあって、私たちはKNさん一家に別れを告げ競技場へ。
途中で私たちを抜いていく選手たちに声援を送りながら、降ってきてしまった雨の
中、必死で歩きます。
そうそう、岩手でマラソンとか見てるとけっこう応援がシャイなんですが、こちらの人は身内や知人がいっぱい出てることもあって力が入ってます。
知ってる人にも知らない人にも大きな声で「頑張って~!!!」と声をかける、手を振る、拍手をする、本当に暖かい感じがします。
私もあるちゃんの手を振りながら「頑張れ~!!!」と言いながら歩きます・・・
と、遠くに見慣れたタプタプの身体(笑)が見えます。
猫ダンナ、やはり今年は遅かったようです。でも、あるちゃんの応援が間に合ってよかったぁ。
あるちゃんの手を振って「元気?」と聞くと「いやぁダメだ」、「あるちゃん待ってるんだから早く来ないとダメじゃん」なんだかこれが応援なのかヤジ飛ばしてるのかわかんない内容。
結果600人くらい走ったうちの301番だったものの、初参加の一昨年とあまり変わらないタイムでした。

雨風が強くなり、みんなが寒い寒いというので、あるちゃんと私は競技場に着いてしばらくするとまたもやタクシーにてホテルへ。
いったん寝かせたものの起きてぐずるあるちゃんを売店に散歩に連れて行きました。
そうそう、沖縄のかすりの甚平(ホテルの部屋着と同じ)、紅型の甚平、南国ムー
ムー風ワンピがあったので、あるちゃんに黄色い紅型の甚平を買ってあげました。
この日の夜、地元の人たちとの交流パーティーがあるので、その時に着せて「なん
ちゃって沖縄人」にしようと思ったのです。
値札をハサミで切ってもらって受け取り、選手団のバスを迎えて猫ダンナと部屋へ戻りました。
ここで猫ダンナ、パーティーのため大浴場に行くことになったので、私があるちゃんの着替え担当になり着替えさせようとしたら・・・ああ、商品がぐちゃぐちゃにならないように全体にしっかりしつけ糸が施されているではないの・・・(涙)。
お店の人、知ってたら一緒にハサミで切ってくれたらよかったのに、そう思いながら歯で切っていると、トランス状態に入ったあるちゃん、千鳥足にてベッドから落下。
顔からガッツリ落ちたあるちゃん、突然の不幸に大泣きしました。
抱っこしてなだめてもダメ、ああもう何でこんな時にぐずるのさ。
しかし、痛かったおかげでトランス状態だったのが完全な睡眠状態に入り、1件落
着。
寝ている間に無理やり着替えさせ、パーティーまで寝かしておくことにしました
(ふぅ)。

しかししかし、私の不幸はこれでは終わらなかったのです。
猫ダンナ、私の言うことを聞かなかったばっかりにとんでもない忘れ物をし、私までがマラソン気分を味わうこととなるのです。

ああ、旅日記のはずが、いつの間にかいつもの怒りの日記と化していますねぇ
(笑)。
どこまで荒れればいいのか、この旅。
そして、私に安らぎの休日は訪れるのか・・・。
3日目、27日の日記はまだまだ続きます。

交流パーティーではいつも石垣島の方々が郷土芸能を披露してくれますが、こちらもお礼に県庁走友会が中心となって盛岡さんさ踊りを披露するのが慣例となっています。
県庁チームの浴衣を着て足袋、ぞうり(これはホテルのサンダルで代用)で踊るのですが、猫ダンナときたらあんなにしつこく「足袋を持つように!」と言ったにもかかわらず忘れてきたと・・・。
この時点で私、既に不快指数70%。
「なくても踊れるだろう」と言うと、「指の間がサンダル(鼻緒部分)で擦れて痛いし先頭で踊るから」、ああもう!ですねぇ。
困ってフロントに聞くと、近くの商店街は日曜日は休みだし、そういう和装系のを扱う店じたいあまりないとのこと。
ただ、片道5分くらいのマックスバリューならあるかもしれないと言われ(片道5分ですねとしつこく確認)、浴衣姿の猫ダンナに代わり私が激走(涙)。
しかし、歩いて5分のはずが走って5分たってもなかなかたどり着きません。
途中で洋品店があって聞いてみたものの「足袋など扱っていない」と言われ(あれは本土の履物なんですね)、さらに走る私。
もう不快指数100%超えてるんですけど、どうしましょう猫ダンナさん。
実際、帰ってから地図を見ると片道5分ではなくゆうに15分はある距離、出産でなまった身体で走ること10分、やっとマックスバリューに着いて無事GET。
完走した喜びより「こんなに遠いならタクシーで来たのに」という恨みつらみが先走る・・・が、そんなこと言ってられません。
パーティーまであと10分、タクシー拾って急いで戻ると猫ダンナ「ありがとう」の一言(怒)。
なおも不快そうな私を見て、この働きを2000円相当と換算し、後ほどお手当てを出すと確約しました。
ああ、こんなマヌケな猫ダンナに誰がした・・・(涙)。
さて、気を取り直して、ここはパーティー会場です。
昨日お世話になった友人KNさん一家も、3兄弟を連れて参加してくれました。
しかし、幹事側の手際が悪く、彼女たちの席がハッキリしません。
確かにマラソン関係でも石垣島に根付いた人(商工会関係とか)ではありませんが、交流パーティーということで参加者は予め予約されているので、今さら「席がありません」はないでしょう。
ちょっと不快な気分で猫ダンナに「アンタこっちの幹事みたいなモンなんだから聞いてきてよ!」と頼んだところ、私と同じテーブルの関係者がちょうど5人キャンセルしたからいいとのこと。
でも、これって失礼じゃないの(怒)。
まあパーティー始まってからは和やかで、あちらの芸能も素晴らしくて感激したし、最後にみんなでカチャーシーとかってゆーんですか、あれ踊ったりしてね(笑)。
私たちなんて、舞台に上げられちゃいましたよ。
パーティー後、KNさん一家とは来年も会おうと約束してお別れしました。
そうそう、沖縄本島に「鼓楽(こらん)」という女性太鼓グループがあるのですが、その代表のHSさんもご一家でいらしてて(さんさ踊りの太鼓をいつも担当してくれ
てます)、あるちゃんにお土産をいただきました。
鼓楽のメンバーはみんな仕事を持ち、家庭を持ち、それぞれ都合も事情もあるだろうに頑張って活動されているグループです。
その代表のHSさんも、私たちとことあるごとに交流してくれて、娘さんもとてもかわいいしダンナさんも理解ある方のようです。
今回は実家の小浜島に帰省してた帰りに寄ってお手伝いしてくれたのですが、本当に気持ちのこもったお土産をいただいて感激です。
もしこれを読んでた方で、沖縄に行くことあって鼓楽の演奏に触れることがあれば、温かいご声援をよろしくお願いします。
ツアー3日目はこうして終わり、いよいよ明日は岩手に帰ります。
あるちゃん、疲れただろうね。今日は早く寝て、明日に備えよう。

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さて、4日目・・・いよいよ岩手に帰る日がきました。
私としては、さっきの飛行機事件よりこっちの方がショックです(涙)・・・帰りたくなぁい。
前日は3人ともそれぞれの事情にてぐったりだったため、早めに就寝したためか、比較的早い時間に起きることができました。
3人でゆっくり朝食をとって、部屋で少し休んで(あるちゃん寝かしつけたんだが寝ない)、荷物をまとめフロントに預けて商店街に出ました。
その前にホテルでお土産を買って発送をお願いしたものの、公設市場に行くと欲しいもの山ほど。
私はダイエット中だというのに食べ物系、猫ダンナは1対のシーサーが欲しいとおねだりします。
あまり買っても持ち運びが大変なので、シーサーとさーたーあんだぎー1袋、石垣の塩を3袋を購入し、ブラブラしました。
途中で薬店に入り、私はビタミン剤、猫ダンナは栄養ドリンクを一気飲み、あるちゃんは軽いトランス状態となっていました(だから寝ろって言ったのに)。
薬店のおじさんは岩手から来たことに感激して、いろんな話をしました。
「ここはいいでしょう・・・のんびりして横社会だからね」と、日本の中にありながら縦社会でセカセカしている本土との違いを話してくれました。
日本であって日本でない部分がある、そんな話を聞いていると、育児ってこんなところですると子供にもいいのかなぁって実感できました。
そろそろ出発時間ということで、集合場所ホテルのロビーに行くと、あるちゃん完全に熟睡状態です。
疲れてんのよ、プンプン!

ロビーの椅子にすっぽり収まるミニサイズ、携帯には便利なんだけど・・・。
空港には地元のランナーなどが見送りに来てくれていましたが、KNさんは子供の世話で来られなかったようです。
残念に思いつつ、あるちゃんのミルクタイムをしていると、乗る予定だった飛行機が機体の到着に時間がかかりそうで1時間半ほど遅れる可能性があるとのこと。
添乗員さんが1便前のを80席だけ確保したので、80人だけそれに乗り、残りの1
0数人は予定通りの便で那覇に向かうこととしたとのことです。
私ともう1人、MAさんがダンナさんと別便となりました。
一般のお客さんにそんな不便をさせるわけにもいかないので、どちらも県庁走友会の会員です。
猫ダンナは心配そうだけど私はその方が気楽なので(笑)、「運の強い私と離れたとたんに事故にならなきゃいいねぇ」とからかっていました。
添乗員さんは「仙台行き120便に乗り換える旨を話して荷物を預けるように」と指示があり、猫ダンナ「120便仙台・・・」と繰り返し唱えていました。
ところがセキュリティの関係と観光客の多いのとで、荷物を預ける列がなかなか進みません。
セキュリティチェックのための機械が1台しかないなんて、観光の島なのに効率悪すぎです。
30分以上かしら、並んだ末にあと3人で私の番です。
付き添いの猫ダンナ、おもむろに「102便仙台だね」、とたんにMAさんが振り向き笑いました。
私も、いつものことながら非常に恥ずかしい気分で笑いました。
猫ダンナ、慌てて「102便だよねぇ」・・・120便だってばぁ(爆)。
ああ、いつもこうなの。
私が同行しない旅行の時、例えば出張の時なんかすっごい心配でしょうがないのはこのためです。
「手に書いててあげようか」「ううん大丈夫」、ああそうかいとMAさんと荷物を預けて後は待合室へ。
「ダンナさんいつもああなんですか」と笑うMAさんに「いつもなのよぉ」と呆れ顔にて説明、残り10数人にくっ付いてないと帰ってこられるか心配だと真顔で説明するハメになりました。
でも、これはまだいい方・・・本当に大変なことをやらかしてくれるのはもっと先
だったんです(涙)。
口止めされてたけど、やはりこれを書かないと旅日記にならないと説得、というか脅迫したので、最後の最後どうなるか見届けてやってくださいね。
たぶんこれ、あと1回で終わると思うけど、字数制限があって面倒だわぁ・・・。

@@@ここでちょっとお休み@@@
さて、昨日わかったことなんですが、実は石垣島に到着の際に私たちが乗っていた飛行機、いったん着陸態勢に入りあとわずかで着陸(もうすぐ足が着くという直前の状態)という時に、突然高度を上げ、着陸のやり直しとなりました。
スチュワーデスさん、機内放送にて着陸のやり直しをする旨を放送し、「原因がわかりしだいいお伝えします」とのこと。
その間の猫ダンナ、心臓バクバク状態であるちゃんを「ぎゅっ」と抱っこし、周りの乗客も「なんだなんだ!」と動揺する中、私が「大丈夫~私は運の強い女だから~」と本当に心配してなかったわけです。
そしてやり直しの末、着陸。
無事に済めばいいものとばかり説明の1つもなかったのですが、出迎えのKNさんのダンナさんたちの話では着陸時にちょうど離陸する飛行機が同じ滑走路にあり(そういえばスレ違ったなぁ)、ギリギリで回避したのだそうです。
こんなニアミス、狭い空港でそうして起こったのかわかりませんが、旅慣れている
(連れ回した)はずの猫ダンナはそれを聞いて怖かったとのこと。
以前の日記にも書きましたが、私は本当に強運の持ち主なので、友人に「怖くなかった?」と聞かれても「ううん全然~」って言ってました。
なぜか危険は私を回避する、あるちゃんもそんなところがきっと私に似ているはずと断定して来ることとしたこの旅行、この強運はまだまだ使い果たされてはいないことが証明された事件でした。

さて、那覇空港では添乗員のミスからちょっとした騒ぎ(私だけ)があったのです
が、これは旅行会社とのこともあるので省略します。
なんだかんだいって予定の便も私たちとほぼ同時に那覇空港に到着、わざわざ別便に乗った意味がなくなった感じです。
ここで最後のお土産と、あるちゃんのおもちゃにシーサーかぶったキティちゃんのマスコットを買い、仙台への機内へ。
行きはおもちゃをもらったあるちゃん、帰りの機内でも何かあるかなぁとワクワク
(は私)・・・しかしなぜかナシでがっかりです。
仙台までの機内では、あるちゃんやや不機嫌。
というのも、睡眠が細切れになっているためのようです。
仙台に到着、あとはバスで盛岡に帰るのみです。
途中のサービスエリアで解散式をし、盛岡に到着したのはもう21時過ぎでした。
みんなバスの下、荷物格納庫(っていうの?)からバッグを取り出してそれぞれ挨拶して帰っていきます。
私は、あるちゃんがバス内でうんちしていたことから、駅西口ビルに行っておむつ交換しなくてはなりません。
猫ダンナにバッグを頼んで先に向かうと、猫ダンナが走って追いついてきました。
中のベンチでおむつ交換し、私たちもトイレに交代で行きました。
猫ダンナが行ってる間、あるちゃんをあやしながらバッグを見ると・・・これ誰の?と目を疑いました。
私のバッグ、あるちゃんのおむつも大量に持たなくてはならないからと、猫ダンナのデカいスポーツバッグを借りてたんです。
つまりこれ、所有者は猫ダンナなんですが、なんで自分のバッグを取り違えるんだ。
それより、自分のバッグがなくて探してる人いるかも・・・トイレから戻った猫ダンナ、せかして走らせて元の場所へ。
いましたいました、県庁走友会の5~6人と一般参加のお客さん(老夫婦)が。
荷物を探って私のとわかり、かといって猫ダンナの携帯の番号がわからず「まさか宮古に帰ってしまったのでは」と困っていたとのことです。
「ゴメンね荷物を開けちゃって」いいんですよ、悪いのはこっちだから・・・でも下着とか入ってたからなぁ。
私の携帯ももう使わないからと入れてて、番号が入ってないか見たとのこと、これも仕方ないです。
それにしても猫ダンナ、けっこう目立つ(黒なんだけど縫い糸が白!)バッグをどうして間違えたのやら。
急いでたの暗かったのと言い訳されても、みんな20分くらいこうして寒い中(大雪だったみたい)を待ってたんだからね(プンプン!)。
しかも、主催者側の人間がお客様に迷惑をかけるとは、最後の最後にやってくれた
なぁと、私もため息の事件でした。
この後コンビニで遅い夕食をとり、2時間かけて宮古に着いたのはもう翌日になった頃。
あるちゃんはすっかり熟睡、私たちも早々に寝て旅は終わったのです。

あるちゃん、あまり人様に迷惑かけることなく初めての旅行を終えました。
逆に、手のかかるのはやはり猫ダンナだということを思い知らされた旅行でもありました。
実は来週末、東京ディズニーリゾートへの旅があります。
ここでもきっと何かある、期待してくださいね(笑)。


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