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今、私は病院で治療を受けたり、薬をもらいに通うこともないのですが、後期高齢者の老いからの不調には、読んで随分と気が楽になりました。50~60代の頃は私も病院通いをしたが、今は月1回の歯医者へ定期診療だけ。血圧が高くて2~3年薬を飲んだけれど、医師と相談して辞めてしまった。血圧の薬を辞めてから、眼科以外は5年くらい病院へ行っていない。それは、不調を感じても気圧のせいか、お天気のせいか?と思える程度で治り、1週間以上不愉快な症状が続くわけでなかったせいもあるが、病院も嫌いだった。この「病気と人生」を読むと、年を取るとどこか不調があるのが当たり前で、高齢者の病気のよさは「治らない」という、曽野さんの体験がベースにある。だから薬も病院へ行く必要もないし、すぐ死ぬこともない。という曽野さんのこの考え方が私は好きです。今、施設にいる90代の義母を身近に持つと、この考え方は最もだと思う。兎に角、義母は病院へかかるのが好きで、ドクタージプシーだった。傍で見ていると、その症状は病的な事ではなくて、生活態度を改善するだけでいいのでは?と思うような事が多く、すぐ病院へ行っては薬を増やしていた。例えばカリウムの数値が多いと減らす薬が処方された。でも、義母はカリウムの多い食べ物を好み、たくさん食べていた。私なら、カリウムの含んだ食べ物を減らすよう努力するけれど、義母は頑として聞かず、ゼリーのような薬を食べていた。そして足腰はやはり衰えてくるので、外を自由に歩けない愚痴をこぼしている。そんな義母を見ながら暮らしていたから、あまり病気探しはしたくないと思った。体調が悪くなったら原因を考えると、たいてい思い当たることがあった。これから先はわからないが、病気探しより楽しいことを見つけるよう努力したい。末期の癌でも好きなことをしていたら、命が長らえて癌が消えたという話も聞く。「病気と人生」を読んでいると、老いからくる不調はすぐ病とかんがえず、楽しく生きることを工夫した方がいいと思えてきます。身体が疲れたなぁ~と思った時、寝転がって読んでいる一冊です。すると、疲れはとれて元気がみなぎってくるから不思議です。病気も人生 不調なときのわたしの対処法 [ 曽野 綾子 ]
2023.04.30
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人間関係につまずいたり、悩み事がある時、私は曽野綾子さんの本をよく読む。すると、悩んでクヨクヨ考えていたのが、馬鹿らしくなってくる。長く生きていると、自分の命の終わりがいつになるのか?という不安が常に心の隅にあって、考えないようにしていても頭を持ち上げる。親しくしていた友人が亡くなっていくのは、寂しさを通り越して虚しくなる。もちろん、両親はもとより、弟妹の方が先に亡くなるということもある。そして、夫や自らの老いについて考えてしまい、心細さに眠れない夜もある。そんな時、「長生きしたいわけではないけれど。」の中に書かれた言葉にハッとした。これは、旧約聖書の伝書の中の「すべてのものに時期がある」という一節です。天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある生まれるに時があり、死ぬに時があり植えるのに時があり、植えたものを抜くに時があり殺すのに時があり、いやすに時がありこわすに時があり、建てるのに時があり泣くに時があり、笑うのに時があり…この後も続くのですが、一人の人間がどうあがいても「すべてに時期がある」なら、自分の悩み・嘆きなど小さなものだと、そん気持ちにさせられる言葉でした。本には毒になるものもあるけれど、こうした心に響く言葉と出会う喜びがあり、曽野綾子さんの書いたものには、ねばならぬという強制がないから好きです。【中古】長生きしたいわけではないけれど。 /ポプラ社/曽野綾子(単行本)
2023.04.28
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曽野綾子さんのご主人の三浦朱門さんは、2017年2月3日に亡くなっています。この本は、亡くなる前の自宅で暮していた2年間の様子を書いています。自宅で介護するということがどんなものか?知りたくて買った本です。でも、やはり三浦朱門さんの名誉のためか、介護する大変さはあまり書いてはいませんでしたので、少しがっかりしました。3人の親ごさん(綾子さんのお母様と朱門さんのご両親)を看取った様子は他の本で知つていたので、もっと具体的なことが書いてあるかと思ったのです。親を看取るのと夫を看取るのは違うとは思いましたけれど、いつか直面する心構えのつもりで読んだので心に響かなかったのでしょう。今は夫婦で元気にしていてもいつかその日は来る。70代も後半を迎えると、その不安が頭を横切ります。この本は、どうしたらいいか?というノウハウではなくて、介護している人に添うような気持で書かれたものでは?と思いました。その時、又読み返そうと思いました。曽野綾子さんは、私の大好きな作家さんです。悩みがあるときや気持ちが落ち込んだ時、同じ本を何度も読み返しています。すると、気持ちが落ち着いて、あるがままの私でいい、と思えるのです。そこに宗教の教えが書いてあるわけではないのですが、不思議です。 楽天ブックス
2023.03.26
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