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NHKのドラマを見てから、原作も読みたくなって図書館で借りてきましたドラマの方では、松坂慶子さんと風間杜夫さんが夫婦役を演じていました。でも、原作を読むとちょっと少しイメージが違うな、と思いました。エリートサラリーマンの男性と結婚した夏江は鼻高々だったが、姉からは、「夏江は相当のぶりっ子だ」と陰口を言われていた。その夏江も70になると「今度生まれたら、この人とは結婚しない」と夫の寝顔を見るたびに、呟くようになっていた。退職後、夫は「歩く会」に入っていそいそと出かけるいく。その姿を見ると、夏江はモヤモヤした気持ちになった。私だってガーデニングの道を続けていたかった。あの時、夫が「子供はどうするんだ」という言葉で諦めた。そんな気持ちで悶々していた時、テレビに映る男性に驚く。昔同じ会社で働いていた、姓が違うけれど後輩ではないか?会社のビルの屋上で一緒に花壇を作り、時々食事に誘われた。その後輩に興味がなかった夏江は、やんわり断っていた。あるとき親戚だという有名店に誘われた時は、つい承諾してしまう。しかし、夏江が秘かに憧れていた男性の仕事を手伝ってあげたことで、同じ日食事に誘われ、後輩の誘いは躊躇いもなくキャンセル。その憧れていた男性が、夏江の夫だった。その後輩は北海道でガーデニングの会社をしていて、かなり有名らしい。夏江は食い入るようにその後輩を見つめるのだった。エリートだった夫はお酒で失敗して、出世コースから外れてしまった。昔、私に好意を持ってくれていた冴えない後輩は、有名人。夏江の気持ちは騒いだ。テレビでは、今東京にいるらしい。もしかしたらガーデニングの仕事も得られるかもしれない。夏江の妄想は膨らむ一方で、ついテレビ局に電話してしまう。もしかしたら、あの時こんな選択をしていたら、今の私ではないかもしれない。子供も独立して、退職した夫のとの二人暮らしになった時、女性の後悔。NHKのドラマは、松坂慶子さん向けに少し脚色しています。小説の方は、小気味いいくらいポンポン悪口が出てきます。でも、これだけ言えたらさっぱりするだろうな~という思いで読みました。ストレス発散したいとき、読むことお勧めです。息子に会社を任したはずなのに、しゃしゃり出てくる老害の父親。これも困りますよね。老害の人 [ 内館 牧子 ]
2023.04.10
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若いころは考えもしなかった「いつ死ぬのか?」ということが、だんだん頭に浮かぶようになってきた。そんな事が頭にあったせいか?「すぐ死ぬんだから」という本が目に留まった。読んでみて、痛快で面白かった。主人公ハナさんは78才。60代までは身の回りのことなど気にかける暇もないほど家業の酒屋を切り盛りするのに忙しい暮らしでした。何度も夫と二人で商売の危機を乗り越えてきました。しかし、ある日実際の年齢より年上にみられたことから、ショックを感じ、オシャレに目覚めるのでした。そして、夫の巌は「俺はハナと結婚して幸せだ~」が口癖でした。それなのに突然亡くなった夫には、別の家族があったのです。ハナさんは生き生きと描かれています。他の家族は色あせて、影が薄いです。「死」は、誰にも訪れることです。でも、いたずらに怯えないで、ハナさんの様におしゃれして、人生を楽しんだ方がしあわせかな~という余韻が残る物語でした。便利になった楽天ブックス
2023.03.24
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