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2016.09.19
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カテゴリ: 観照


先日、前売券を購入していた標記の特別展を鑑賞してきました。10月2日まで、まだ会期がありますので、先にご紹介しておきたいと思います。



こちらは当日購入した図録の 表の表紙(左)と裏表紙(右) です。
地図やイラスト図がかなり併用され、わかいやすいまとめ方になっていて、門外漢の私には便利な資料になりそうです。

特別展を見に行く前のイメージは、発掘された兵馬俑が無数にずらりと並ぶ現地の写真を見た印象だけでした。そこで大兵馬俑という言葉から、展覧用にかなりの数の兵馬俑が搬入されてズラリと並んでいるのかな・・・・ということを、ちょっと期待していたのですが。それは、やはりなかったのが、ちょっと残念です。

その代わり、始皇帝陵と兵馬俑をスポット的に見るのでなく、歴史の展開、時間軸から始皇帝の実像にも迫るという展示品をいろいろと見られました。

展覧会場は、 「第一章 秦王朝の軌跡」 から始まります。秦が西周の周辺に存在した小国から、他国と競合しつつ、巨大な帝国になっていく背景の説明と展示品が並んでいます。秦が西周王朝を継いでいく過程です。中国史における西周時代~春秋時代~戦国時代は、その展示品から青銅器が実際に使われていた時代だったんだということを、改めて再認識しました。
「西周の高度な青銅器や玉器などを模倣して自国の祭祀儀礼のなかに取り込むことは、西周からこの地を受け継ぐ正当性を示すアピールとなった」 (図録) そうです。
王侯の装いとして使われた 玉製品 の展示、青銅器の中では特に 蟠螭 (ばんち) 文鏡 金銀象嵌提梁壺 などが印象に残ります。

「第二章 始皇帝の実像 - 発掘された帝都と陵園」 で、一番印象に残るのは宮殿建築の片鱗としてのインフラ整備の部分の展示です。組み合わせ式のかなり大きな 陶製の水道管 などが、一部展示してあったのです。大きな円形の取水口、L字形水道管、円形の水道管、五角形水道管など。当時の発想と構造が、使う材質の相違だけでそのまま今も継承されているのには驚きです。秦時代のインフラはローマ時代と同様に進んでいたのです。
また、 「双龍壁文空心磚 (せん) の線刻の図柄がおもしろい。

そして、 「第三章 始皇帝が夢見た『永遠の世界』」 です。
ここには兵馬俑の完全体あるいは修復された 現物が一体ずつ間隔をおいて展示 されています。その俑(等身大陶製人形)の周囲を巡りながら眺めることができるようになっています。私の勝手なイメージはかないませんでしたが、ズラリと並ぶ各種の俑をみるとやはり圧巻です。



これが今手軽に PR用として流布しているパンフレット です。ご紹介のために引用させていただきます。上記図録の表紙デザインもなかなかいいですね。

上記写真の俑を右から左に紹介します。
跪射俑  鋭い眼光で跪く射手。弩弓を両手で持っている形です。
軍吏俑  重装備の豪傑。隊長だそうです。左手に剣を携えた姿。
将軍俑  百戦錬磨の武将。手の下に剣を立て、戦闘指揮用の馬車に立つ姿(推定)。
歩兵俑  軽装備の戦士。発掘された兵馬俑坑では、やはりこの数が多いでしょうね。
     右手に弩弓を持ち、左手には革製の盾を持っていた可能性があるそうです。
立射俑  弩弓を持ち、矢を射る所作をしている立像です。弓、準備完了!
勿論、弩弓を持つ兵士達は、背に箙 (えびら) 、つまり矢を入れた箱状の容器を装着しているのです。
複製の弩弓が展示されていましたが、その大きさにちょっとびっくりしました。



パンフレットを開いた右面はこのように展示品を写真掲載して説明してくれていますので、これ自体がいい資料になります。これだけでも入手されるのがオススメです。



パンフレットから騎兵俑と軍馬を切り取り、ご紹介です。
会場には、このほか 御者俑、馬丁俑、雑伎俑 (これは謎の巨漢像です)なども展示されています。

この特別展を見て、兵馬俑坑が陵園からはかなり離れた位置にあることを初めて知りました。それは、始皇帝陵の全域が広大で有ることを意味していることでもあります。

おもしろかったのは、 小さな俑の展示 もあることです。大きい俑だけのイメージでしたが。 兵馬俑、侍女俑、侍従俑、跪座俑、騎馬俑など が展示されています。大小のコントラストもおもしろい。他に、小さな 穀倉、竃のミニチュア道具 も。




もう一つの圧巻が、複製品なのですが、 2つの銅馬車 が隣のセクションに展示されているのです。壁には破損状態で発見された現物の復元作業中のパネルなども展示されています。複製品とはいえ、見応えがありました。

そして、私の兵馬俑イメージは、このコーナーでちょっと味わうことができました。

一つの細長い部屋に、 複製品ですが兵馬俑がズラリと並んでいる のです。兵士の一群です。ここは写真撮影OKです。来場者は、多くの人が記念撮影をしていました。


  こんな感じ!







そして、この部屋の出口側に、複製俑と壁面の写真とで、さらにイメージを膨らませることができる仕掛けもちゃんと作られていました。
勿論、この前で貴方もポーズを撮って参加することもできますよ。



これはこの特別展を観てから、国立国際美術館の建物を出ると。入口前の地面に貼り付けられていたものです。この像がスマホやデジカメのレンズを通すと立体像で見えるとか。
  場所はここ。入口の少し手前です。
下部に説明が記されています。取りあえず写真を撮ったものをご紹介して、終わりにします。
この図が立体に見えるとか・・・・。

まだ少し、会期があります。ぜひ、百聞は一見に如かずですので、出かけてみてください。東京展・福岡展と巡り、この大阪展が最後のようです。

ご一読ありがとうございます。

パンフレットと図録から写真を引用させていただきました。

補遺
秦始皇帝陵および兵馬俑坑  :ウィキペディア
兵馬俑坑   :「コトバンク」
始皇帝と大兵馬俑   展覧会公式サイト
始皇帝兵馬俑博物館
悠久なる秦の最強地下軍団 ―始皇帝兵馬俑―   :「丹沢森のギャラリー」

   ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)





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Last updated  2016.09.19 21:13:28
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