犬と猫




その日、僕は昼寝をしてたんだ。あまりにも暖かいお日様と心地よい風の誘惑に負けて公園の一番大きな木の上で…

それなのに…突然の尻尾の痛みと共に僕は地面に落ちた。見れば僕と同じ緑の髪に獣耳の青年が驚いた顔してる

「だ、大丈夫ッスか!?」

慌ててしゃがみ込んだ彼…長い前髪の合間から覗いた真っ赤な目。僕はそれを睨みながら

「痛い……。」

と体を起こしながら言った。オロオロ慌てて僕を立たせるのを手伝う。真正面に立つと僕より背が高い

「すまなかったッス…つい…」

頭を掻きながら申し訳無さ気にしてるのを見たら…起こされてちょっと不機嫌だけどそんなに怒る気が起きなかった

「気にしなくていいよ」

彼の方を見ずに言うと服の土を払いながら帰ろうと歩き出す。不思議と…いつもの道がいつもより明るく見える気がした。


何日か後に彼が有名な妖怪バンドDEUILのアッシュである事を知り、同時にもぅ会えないんだろうな、と簡単に諦めがついた。僕には関係のない世界の人なんだから…。

それなのに、ある日の一本の電話できまぐれな運命の風向きが変わった。


その電話は神様からで、いつもどおり軽く挨拶を交すとすぐに本題に入った

「よぉ、睦月!元気にしてるか?いきなりで悪いんだが今度のポップンパーティー。出る気は無ぇか??」

僕はまたその話か…と軽く溜め息をつく

「…エム。何度も言うようだけど僕には関係無い話でしょ…?」

「何言ってやがる…こっちも何度も言うようだがお前の歌はお前一人が持ってるだけじゃもったいねーっての!いろんな奴に聞かせて何が悪い!!」

「買い被りすぎ…やだよ、プロの中で歌うの…僕のは趣味。知ってる人にちょっと聞いてもらうくらいが丁度いいんだって…」

「ばぁーか。俺はお世辞は言わねぇ主義だっての。ともかく今度の日曜!俺ん所来るように!!じゃあな」

神様は僕の返事を聞かず電話を切ってしまった。相変わらず自己中なんだから…。これじゃあ行くしかないか…もぅ六回も断ってるし今回だけ、と。僕はハラをくくった

続。



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