カブトムシダイエット

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人の行く裏に道あり花の山


 株式投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、このことばである。投資家は、とかく群集心理で動きがちだ。いわゆる付和雷同である。
が、それでは大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやったほうが、うまくいく場合が多いと説いている。

 大勢に順応すれば、たしかに危険は少ないし、事なかれ主義で何事によらず逆らわないのが世渡りの平均像とすれば、この格言、多分にアマノジャク精神に満ちている。だが、人生の成功者はだれもやらないことを黙々とやってきた人たちであり、欧米では「リッチマンになりたければ”孤独”に耐えろ」と教えるのが通例。人並みにやっていたのでは、人並みの結果しか得られないというわけだ。

 株式相場は、上げばかりでもなければ、下げばかりが続くこともない。どこかで転機を迎える。その転機を、どうしたらつかめるか。四囲の環境や材料から続み取るのは、むろん大切なことだが、大勢があまりにも一方へかたより過ぎたときなどには、この格言を思い出すことだ。

 これと類似の格言に「友なき方へ行くべし」「相場師は孤独を愛す」などがあり、ウォール街にも「人が売るときに買い、人が買うときには売れ」(Buy when others sell; Sell when others buy.) 「株というものは高いときには最上に、安いときには最低にみえるものだ」ということばがある。


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