AYSA'S DAYS

父との対面そして結婚


勘当されてからずっと頑なに心を閉ざしていた父娘・・・。
果たして父はこんな娘の選択を、認めてくれるだろうか・・・?
多くの不安が頭をよぎった。私はもう、成人した大人。やろうと思えば
家族に黙って、婚姻届を提出する事も出来た。現に私の父は今の再婚相手の
継母と結婚する際に、私には黙って婚姻届を出してだんだ・・・。
でも、子供ながらにそれがすごくショックだった私は、自分も同じ事をする事
に抵抗があった。反対されてもいい。1度、ちゃんと筋を通して断ってから
しよう・・・。父に彼と二人で会いに行こう!そう決めた。

想像していた通り父は結婚に大反対だった。これは父の名誉に関わる事なので
断っておくけど、私の父は決して人種差別者ではない。決して肌の色で人を
判断する様な人ではない。だからこそ私は彼を尊敬していたし、私が過去に
付き合っていた黒人男性達も気軽に我が家に遊びに来て、父はそんな彼等に
自ら真っ先に握手の手を差し伸べる・・・そんな人だったんだ。
反対の理由はただ一つ。私が精神的に自立出来ていないから。自分の面倒を
一人でTAKE CARE 出来ない人間に、他者の面倒なんて見れる筈がない。
結婚生活なんて正に日常生活の繰り返し・・・困難な事に出会っても、それを
乗り越えて突き進んでいける程のパワーがその当時の私に果たしてあるのか?
父は不安で溜まらなかったんだと思う。
それでも、私と彼の決意は固かった。私も最後は意地になってた部分があると
思う・・・。
「勝手にしろ!後はどうなっても、もう知らないからな!」

それが父の最後の、言葉だった・・・。

その言葉と悲しみそして、絶対に父の予想を裏切る位に幸せになってやる!
という決意を胸に・・・
私達は、結婚した・・・。

続く・・・



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