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Running&Climbing
第32回札幌マラソン
第32回札幌マラソン
2007年10月7日(日)
『体調不良』
不調を極めた2006年シーズンは満足いく結果を残せたのは北海道マラソンだけでした。その後参加した札幌マラソンも旭川マラソンもさっぽろさよならマラソンも絶不調。札幌マラソンではその不調を直視せず噴出したアドレナリンに任せるまま10kmまで突っ込んでしまい、河川敷以降は塗炭の苦しみを味わいました。特に真駒内公園に戻ってきてからハーフでは何年ぶりかの(停止)をしてしまう有り様。意欲も気力も体力も全て失い、散々なタイムでゴールしたものです。
2007北海道マラソン直前に初エントリーを済ませたつくばマラソンがモチベーションとなり、その翌週末を休養に充てただけですぐに長沼町駅伝5km~余市味覚マラソン10kmレースとなだれ込む秋のシーズン。しかしこの短距離レースというのはともすればフルマラソン以上に心肺機能を酷使するもの。それが堪えたか余市味覚マラソン翌日の疲労抜きジョグを済ませた直後から喉に違和感を覚え始めました。そして翌日の朝にはそこが真っ赤に腫れ上がり、唾を飲み込むのも難儀するほど。2度かかりつけの病院に通い処方された薬を飲んでも劇的回復とは行かず、結果的に火曜日から金曜日まで4日間のランオフを余儀なくされました。そんなことで(果たして参加できるのか?)という疑念を払拭できないまま大会前々日の5日にナンバーカード引替え場所である札幌中島体育センターへと向かったわけです。
数日前から走路公道にはこの看板が目立ち始め、9月9日に熱く燃えた北海道マラソンゴール付近は秋の装いが。
この段階でまだ喉に痛みがありましたが服用し続けた薬の効果がようやく現れてくれ、大会前日の夕刻にはすっかり体調が快復してくれました。これで6年連続となる札幌マラソンへの参加が決定です。
『大会当日』
5時半に起床して外に目をやると見事な秋晴れ。気持ち良く札幌駅前通りを疾走できそうです。迷った挙句今年もマイカーにて出発。去年は目論見が甘く真駒内競技場近辺の豊平川河川敷臨時駐車場が満車になってしまっていて徒歩15分強の大型店舗に駐車せざるを得なかったため今年は7時30分に家を出発しました。日曜日朝の国道230号線はスムーズに流れてくれ30分弱のドライブの末大会会場へ到着。臨時駐車場もまだ閑散としています。走友会の集合場所に向かいながらあちこちで画像を収集しました。
去年が試験的にレース前の必需品おにぎりを食べずに出走してみてガス欠を起こし大変なことになったので、今年はしっかりと2個そいつを腹に収めます。そうこうしていると2km・3km・5km・車いすの部がスタート。4年前の2003年には当時3年生だった次男もこの大会2kmに参加し顔を真っ赤にしてゴールしたもの。まだ走り始めたばかりで知り合いもおらず、親子2人だけで参加したことを思い出しました。当時の私はまだスモーカー。それも1箱/日以上を浪費する不健康ランナーでした。ま、それでも100分をギリギリ切ってハーフをゴールしましたが(笑)
5kmの参加者がスタートして真駒内公園内走路に余裕ができたので少々アップを始めます。軽く一汗掻いたところで10kmに参加する人並みを見上げつつ11時30分に集合場所へ移動。ここで遭遇した不愉快で恥ずべき行為についてはコメントを避けます。スポーツはルールを守ってこそ初めて成立することを理解していない族がいることはとても残念でした。
俺の信頼をすっかり失っているカシオPHYS500ラップよ、今日はしっかり作動してくれよ。去年から試している一般参加の場合は去年の悲惨なタイムだとこの位置からのスタートなのか。いわゆる1列目じゃなく2列目からのスタートだとおそらくやロスタイムは30秒ぐらいあることだろう。90分切りを狙って突っ込んで後半ひどい目に遭った去年の反省を活かし、今年はペースを抑えて前半を入ることにしよう。どうせこんな位置からのスタートじゃ5kmまではまともになんか走れやしないだろうし。ありゃ?時計のメモリー機能がおかしなことになってるぞ!このままスタートボタンを押したんじゃあの蒸し暑かった9月9日の奮闘の証のラップが消去されてしまう。困ったな・・・。どうしよう・・・。あ、でも思い出した!今腕にしているこの時計はカシオに修理に出した本来の俺の持ち物の代替品。だからいずれヨド○シカ○ラに返さないといけないんだ。後生大事にラップを残しておいたって仕方がないんだよ。ブログの完走記も執筆済みだし過去の記録にすがり付いていたってしょうがないじゃないか。なので消してしまえ。エイッ!
号砲一発。
『ガマンガマン』
案の定の足踏み状態。ようやくスタートラインを通過したのは34秒を経過後でした。しかし私は焦りません。こうなることはわかりきっていたのだから。路肩や植え込みの上を走っていく人の姿も大勢。しかし私は焦りません。真駒内アイスアリーナを左折して見通しが良くなったところで前方を確認すると長い帯が延々と続いています。しかしここでも私は焦りません。これも覚悟の上での一般参加なのですから。1kmの看板を見ると5分30秒と少々。34秒のロスタイムがあったことを思えば上等じゃないか、と思う余裕さえ。右折するところで大会スタッフが「道幅が狭くなりま~す! 左に寄って下さ~い!」と大声で叫んでいます。走路の中央を走っていた私ですがその人並みに押されるように歩道側へ。ここはあの9月9日に走友会のキレイどころがキンと冷えた飲み物を
差し入れ
私が強奪した場所(笑) チビリチビリと喉に流し込んだが美味かったっけなぁ。
例年のようなスラローム走行を今回は控え、じっと人の帯に身を任せます。反対側車線にはみ出してまで前を急ぐ選手も大勢。ルールを守ろうよ、ルールを。危ないよ。 前方から見慣れた後ろ姿が迫ってきました。仲良し走友のジュンジュンさんです。 「ジュ~ンジュン、ガンバ!」 「あ、アザラシさん」 10kmコースが左折するミュンヘン大橋付近は北海道マラソンと同様に人だかりができています。 その先を軽く左折して中の島通りへ。尚志学園付近のガソリンスタンドのスタッフが今年も大声で声援を送ってくれています。大きな声を出すのが仕事のような彼らなのでこれはお手の物なのでしょう。
今日は楽しみなことがあります。函館在住の叔母(母の妹)が札幌H高校の同窓会に出席すべく来札するのと、この札幌マラソンのタイミングが合ったためこの先で母と一緒に応援をしてくれることになっているのです。約束の場所が近づきます。センターライン寄りを走っていた私ですが徐々に歩道に寄っていきます。そして私から先にその姿を探し当てました。母は手を振り、叔母は懸命に携帯カメラを私に向けています。私は小さく手を振り被写体としての責務を果たします。あとで見せてもらった叔母の携帯にはシャッターを押すのが早く、大きな私が小さくしか写っていませんでした(笑) その先の環状通りでは父が大声で「○○頑張れ!」と。私も興奮すると大声を出してしまう習性は父譲りのようです(駅前通りを参照)
5km地点通過:23分19秒。今日はフルマラソンだっけ???
幌平橋への少々キツい上りを過ぎると豊平川左岸通りへ。ようやく、ようやくここで自分のペースで走れるようになりました。約1kmここを走った後に南9条大橋が近づいてきます。去年も一昨年も先頭ランナーをこの辺りで目の当たりにできたものですが今年はダメ。私が南9条通りに左折するときにはとっくに先頭ランナーは南9条大橋を渡ってしまっていました。やはり今年はタイムが遅いよう。それはそうです。去年よりも5kmの通過タイムが2分以上も悪いのだもの。
ハーフでは4ヶ所設けられている給水(本来の意味のね・・・笑)の1ヶ所目です。毎年1~2台目のテーブルに人が殺到するのを知っているので私は敢えて3台目のテーブルから紙コップを手にしました。そんなときも反対側車線には高速ランナーがワンサカ。まずはユウトパパさん。声はかけずに手を振るとユウトパパさんは手を振り返してくれました。次いでGOさん。そしてシーハイルさん。不思議なことに高速ランナーたちは総じて歯を食いしばった力走をしません。軽くスムーズに、かつ高速に軽やかに駆け抜けていくのです。ドタバタと忙しく身体を前に進めるだけの己とは対照的。どうすりゃああなれるのだろう。その華麗さに思わず興奮してしまい、駅前通りに響き渡る大声でGOさん&シーハイルさんの本名を叫んでしまいました。やっぱり私は父の血を引いているようです。
走友のおまちゃさんを交わして折り返し地点へ。記念に
赤い四角錐の物体
にタッチ。ここから先の駅前通りは後続選手にほとんど目をくれませんでした。何故ならば人に酔いそうになるから。それほどこの大会は参加人数が多いのです。その先は特筆すべきこともなく南9条大橋を渡り左折して河川敷へ降りる直前が計測ポイント。
10km地点通過:45分39秒。この5kmのラップ:22分20秒。マイペースで走れるようになったのにこのラップ。スピードを失っているなぁ。
そこそこ強い向かい風を感じて間もなくが2ヶ所目の給水ポイント。水を肩にかけスポーツドリンクを喉へ流し込みます。走友会のMさんを交わします。Mさんは苦しそうに喘いでいます。この人はスピード満点の高速ランナーですがキャリアがまだ浅いためペース配分に難がある模様。救護ステーションを過ぎて幌平橋付近では観客が応援してくれています。11月18日(日)に挙行される2007さっぽろさよならマラソンの発着地点はこの辺り。5年連続でこの大会に参加している私ですが今年は翌週につくばマラソンを控える身の私なので、これを執筆している10月20日(土)現在まだ申し込んではいません。
南19条大橋付近にはまた母と叔母が待ってくれているはず。私から見て左側にいるはずの2人なのでそちらへ目をやりながら強い向かい風と対峙しています。すると予想外に右側に母の姿を発見。内心(あれ?!叔母ちゃんは?!)と思いましたがその姿は見つけられず。これもあとで叔母の携帯を見せてもらうと私の後ろ姿が写っていました(笑)
ふと左側を見ると
北海道社会保険病院
が。去年の2月に父がここでガン摘出手術を受けましたが幸いなことに再発はしていません。そして川の中州のようなコース設定がされています。ここは10月21日(日)に6年連続の参加となる北海道ロードレース10kmの折り返し地点。残り3kmと少々のこの地点を私はどんな状態で折り返すのでしょう。あくまでファンランに徹し50分切りを狙っているに過ぎないのですが・・・。
15km地点通過:1時間09分20秒。この5kmのラップ:23分41秒。向かい風にも屈しない強い精神力が不足しています。
『ビルドアップ』
河川敷から堤防へと続く約100m強の上りで私は突如息を吹き返します。グングン加速しそのわずかな距離で先行ランナーを次々?と捉えます。堤防の道でも太陽の広場の外周でも加速し、走友会の会長をここで抜き去ります。故障で参加を見送りお嬢さんと応援に来てくれたシーハイルさんが去年待ち受けていたさけ科学館に向かう橋の上で私はメロメロでしたが今年は違いました。不調のナンバーカード2桁や100番台の選手をもここいらでポツポツ捕捉し始めます。これが一般参加した場合の励みであり喜びでもあるのです。
右側にゴール地点の真駒内競技場を見て左折し中央橋に向かうところで私は不意に時計に視線を落としました。するとそこには『1時間20分○○秒』と刻まれています。ここから更に真駒内公園をグルッと1周3kmが残っている私を横に高速ランナーたちは快調にゴールを目指しています。1時間20分とそこそこでゴールする人たちの足取りはとても軽かったと記憶しています。
中央橋を越えて右折し今大会最後の給水ポイント。去年の私はここで精根尽き果ててついに歩くことさえできなくなったものです。しかし今年は違います。5kmまでを抑えに抑えた効果があり腹筋の奥と太腿にはまだスタミナが残っています。それではここからそいつを全て使い果たしましょう。右に曲がって橋を渡り、軽く左にカーブしつつ上り坂に挑みます。このレース最大の胸突き八丁は前を行くランナーのスタミナを奪っていきます。それを私は1人1人捕捉していきます。歯を食いしばってこのダラダラ上り地獄をようやく終えると今度は急な下り坂。ここでも知り合いのランナーを1人交わします。下りが終わると今度は平坦路。これが上り坂に思えるほど苦しくつらい。時計にはもう目を落とさずただただベストを尽くすのみ。ゴール地点の真駒内競技場からアナウンスの声が聞こえてきました。
20km地点通過:1時間31分54秒。この5kmのラップ:22分34秒。勇ましく書いたほどのペースアップをしてはいませんね(汗)
ここに陣取った走友会の集合場所。10kmを走り終えたメンバーが左右から檄を送ってくれます。私はその全てに返事をしてここを通過します。
10数分前に通りかかった真駒内競技場の横でもう一度時計に目を落とすと『1時間33分○○秒』と記されていました。1周3kmの真駒内公園を私は約13分要したのですね。拷問と呼んでいい最後の上り坂では懸命に腕を振り、下り坂ではつんのめって転倒などしないよう程々のスピードを維持します。真駒内競技場への入場口はこれまた激しい下り坂。ここで若干大人気なく内側をショートカットし、前の走者3~4人を交わしました。競技場に入るとすぐに走友のpuaさんが「○○さん、頑張れ~」と声をかけてくれます。青息吐息で声をかけ返すことはできないので軽く頷いて謝意を表します。バックスタンドでは単位取得のために渋々この大会に参加した高校生が帰り支度をしていることでしょうが目を向ける余裕はありません。ひたすらに1秒でもタイムを縮めるべく全力の走り。急な左カーブを抜けて最後の直線。ようやくこれが見えてきました。
人工芝が敷かれて走りやすいとは言い難い直線で腕を振り懸命に足を前に進めます。有名ランニングチームの女性ランナーを1人交わします。
(15kmから先は頑張ったなぁ。スタートのロスタイムはわかりきっていたことなのだからいいじゃないか。親父にもお袋にも叔母ちゃんにも頑張っている俺の姿を観てもらえて良かった。去年から絶不調を囲っているハーフだけど今日は頑張ったほうじゃないか。ひところは扁桃腺炎で大会参加そのものが危ぶまれたのだから)
そしてゴール。1時間39分台~35分台~32分台~40分台~36分台とこの大会ハーフ5度目の参加で3番目のタイムでした。
~5km:23分19秒。
5km~10km:45分39秒。(22分20秒)
10km~15km:1時間09分20秒。(23分41秒)
15km~20km:1時間31分54秒。(22分34秒)
20km~フィニッシュ:1時間36分45秒。(4分51秒)
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