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第21回春一番伊達ハーフマラソン
第21回春一番伊達ハーフマラソン
2008年4月20日(日)
『待ちに待った開幕戦、のはずが・・・』
左の腸脛靱帯炎とインフルエンザとで不遇の日々を過ごした昨冬と異なり、外ランを中心に思う存分走り込みができた今冬。この大会に初参加した2005年に記録した、(当時の)自己ベスト『1時間33分00秒』を余裕でクリアすべく心身共に充実していました。そんなシーズン開幕戦当日の真夜中、私はある部位の痛みで目が覚めました。ハーフ以下の距離の大会では前日を休肝日にする公約を守り、浅いながらも睡眠を貪っていた私を襲ったその痛みとは右足親指の付け根。激しくはないにせよ、こう何と言うのでしょう・・・、疼痛とでも呼ぶべきなのでしょうか。時計を見ると午前1時50分。それでも眠気に負けて再度就寝。しかしもう一度同じ痛みで目が覚めます。時は3時20分。私の胸中に不安が過ぎります。(これは痛風ではないのか?)と。
疼痛と不安とでもう眠ることができず布団の中で悶々。4時に起き出して今大会用に準備しておいた氷嚢に氷を詰め込み患部を冷やします。しかし何とも言えない疼痛が治まることはありません。勘弁してくれよ、楽しみにしていた開幕戦当日に・・・。不安を記すことで逆にそれを鎮めようと楽天を立ち上げれば延々メンテナンス画面(/_;) どうにもならない状態で自宅を6時に出発します。いざ伊達へ。
マラソン大会に向かうのじゃなくスキーをしに行こうとしているのじゃないか?とさえ思うほどの悪天候だった昨年。対照的にスッキリと晴れ渡った大動脈国道230号線。愛車のエンジンは快調に吹け上がり、一気に中山峠まで至ります。ここで小休止。時は7時20分。
伊達ハーフマラソンに向かうと思しき人たちは概ね軽装。私は長袖シャツの上にノースリーブのウィンドブレーカーのみで下に至っては短パン。いくら温暖な日だったとはいえ私のその姿は異彩を放っていたことでしょう(笑)
去年はうっすらとしか望めなかった名峰羊蹄山も今日はご覧のとおり。2枚目は運転しながら撮影したものです。
良い子の皆さんはこういうことをしちゃいけませんよ(猛省)
1ヶ月と5日後に今年も1周とちょっとを駆けるであろう洞爺湖。その周辺には7月7日~9日に開催される北海道洞爺湖サミット対策なのでしょう、警察の姿がチラホラ。日本国と北海道警察の威信を賭けた大イベントだけに早くも厳戒態勢のようでした。
そこから先が思いのほか時間がかかり、大会会場である『だて歴史の杜総合公園』に到着したのは8時40分でした。公園外に用意された当日限りの駐車場に愛車を停めて会場内へ。さっそくパチリ。
今年もここに来ました。しかし右足親指のなんとも言いようのない疼痛が治まることはありません。この段階ではまだ『出走』 or 『DNS』の判断を下せずにいました。
ナンバーカードを引替えにスポーツセンター内へ。画像ではさほどでもありませんが、実際は鼻息荒いランナーの熱気でむせ返るほどでした。
伊達の名産品を中心に立ち並ぶ売店もこのように満員盛況(でもないか)
我々同様地元の人にとってもこの大会は(春が来た)を実感する行事なのでしょう。
ブルーシートを敷いて一息つき、フィニッシュゲートを撮影しているとスリムな体躯のランナーがアップ中。よく見るとそれはGOさんでした。基本的に不安症の私なので、朝から覚えている足の違和感をこの方に打ち明けずにはいられません。しかし私の症状を聞いたGOさんは一刀両断。 「イヤ~、痛風だったら痛みはそんなものじゃありません。だから痛風じゃありませんよ、きっと」 なんとも力強く心強いお言葉。この時点で『出走』or『DNS』を前者と私は決めました。仲間ってありがたいものですね。
1穴パンチで四隅に穴を開けたナンバーカードを秀逸品のミズノゼッケンホルダーでランシャツに止め、軽く(でもないかな)出走前のエネルギー補給を済ませてアップを開始します。スタート&ゴール地点である広大な公園の外周をグルッと1周し、自席に戻った段階で早くも帽子のつばから汗が滴り落ちています。生来の滝汗っ掻きであることに加えて、昨年と異なり17度と報じられていた予想最高気温対策で潤沢にしていたウォーターローディング効果がさっそく現れています。幸い右足親指の疼痛はほぼ影を潜めてくれていました。そして脇の下と内股にたっぷりとワセリンを塗り込みスタート地点へ。スタート10分前で長蛇の列は数十メートル。後方から徐々に徐々に前方へと割って入り、前から3分の2程度まで来たところを今シーズン開幕戦のスタート地点と決めました。前方数列のところにはOgamanさんの姿が見えています。
今日の設定ペースは5分/km。スッキリと晴れ渡った青い空。去年とは大違い。長袖シャツの上にウィンドブレーカーを羽織り、下はCW-Xロングでも寒さが身に沁みた去年とも全く違って今年はランシャツ&ランパン。初参加だった2005年は強風で長袖シャツの上にランシャツ。体調不良によりDNSを選択した一昨年。それらと比較して今年は何と恵まれた天候よ。存分な走り込みができた今年だが突如発覚した右足親指の疼痛。しかしこれはある意味必然だったのかも。俺レベルの市民ランナーが大会2日前にハーフの距離なんぞ踏むべきじゃなかったのだろう。これを次回以降の反省材料にすれば良いのだ。4ヶ所用意された給水を全てしっかりと手にして発汗による脱水症状に陥ることだけは避けなければ。楽しもう。今シーズン開幕戦を心から楽しもう。今年の勝負大会はサロマと北海道マラソンなのだから。
号砲一発。
『光景に目をやりながら』
とにもかくにも大混雑にヤラれて転倒しないようスタート。ロスタイムは約20秒。こんなものでしょう。さっそく覚える尿意。会場に到着してから2度もトイレに行ったってのにさ。左折した先は公園内のちょっと長い直線。ここもまだ大混雑。鼻息荒い心境ならばジグザグ走行をするところでしょうが今日は封印します。1km通過タイムは5分30秒弱。ロスタイムを割り引くとほぼ設定通り。国道37号線に面する伊達信用金庫の本店ビルは相変わらず立派な建物。地元の商店等にしてみるとここからの融資を得られるのが一つのステータスなのでしょう。不二家のところを右折して間もなく左折。名物『伊達太鼓』が見えてきました。その先にある給水所。ここでこの大会参加3度目にして初めて水を手にします。
後方から我々の3分後にスタートした小学生駅伝の先頭ランナーが追い抜いていきます。赤いウェアに身を包んだ小柄な女の子ですが速い速い。ひときわ大きな声援がかかります。廃止された旧国鉄胆振線跡を利用したサイクリングロードに入ったところが4km地点で、そのすぐ先が駅伝の中継地点。小学生よりも気合いに満ちた表情をした父兄の姿が印象的。国道37号線を潜った先が5km地点。
5km地点通過:24分28秒。ロスタイムを差し引くと速いぐらい。
有珠山と昭和新山とがハッキリ見通せる。過去2度の参加が天候に恵まれなかったせいもありこれは初めてのこと。もっとも過去は光景に目をやる余裕がなかったかも。練習ではとてもじゃないが記録できない5分/kmペースが、大会ではかくも楽に感じられるものなのか。去年のつくばマラソンでは35km過ぎからこのラップを刻むのが塗炭の苦しみだったのだけど。薄緑のウェアに追い付いた。北海道マラソンクラブのやっさんだ。追い抜きざまサングラスを外して挨拶する。練習では島松方面を精力的に走っておいでのご様子。後ろから「駅伝の子が来たよ!」と声が飛ぶ。小柄な子供がスイスイ追い抜いていく。その先にはヘロヘロになって歩かんとしている小学生がいる。苦しかろう。さぞ苦しかろう。おじさんも学生のときは一番嫌いなスポーツがマラソンだったもの。これから我々に刃を向ける北の湘南橋が右に見えるところが第二給水ポイント。ここでもしっかりと水を手にして喉と首筋を潤す。グルッと迂回するコースを経て坂を下りきった辺りが10km地点。
10km地点通過:49分13秒。この5kmのラップ:24分45秒。この程度のラップだと光景に目をやる余裕が充分にある。
1kmほどの直線を抜けると左側に車の待避所があり、そこが小学生駅伝のゴール地点です。しかし我々はそこから先がこの大会随一の難所である北の湘南橋と伊達トンネル。11kmからその峻険な上りが始まりました。心酔するK先生直伝の『上りは腕を横に振る』を実践し、敢えて小股でここに臨みます。交通規制をする誘導員の笛の音が鳴り響くトンネル内はひんやりしています。だからなのかどうか例年であれば苦痛に顔が歪むこの区間をスンナリとクリアできました。12km地点でラップを測るとこの1kmを5分28秒要しているので当たり前のことなのかも。
トンネルを上りきって左折をすると一人の走友に追い付きました。akkunです。追い抜きながら「akkunガンバ!」 その先では快調なペースを刻む後ろ姿が見えてきました。おおひろさんです。長期間かけて徐々に見事に肉体改革を遂げたおおひろさんの走りは力強い限り。3ヶ所目の給水で一瞬追い付きましたが、すぐにその姿は離れていきます。脱帽。
楽走412の鮮やかなウェアを着た人が精根尽き果てたらしくトボトボと歩いています。ずっと前から見えていた我が走友会の人もペースがガクンと落ちていてとうとう追い付きます。トンネル内と異なりダラダラ続く上りはいやらしいもの。14kmの標識が立てられているところでWoooooooo~と正午を告げる時の音が鳴り響きました。スタートが10時50分で今は正午。場所は14kmなのでそこの通過タイムは1時間10分なのでしょう。見事なまでの5分/kmペース。この辺りは大きなクランクになっているコースなので、ショートカットをしようとする族に目を光らせる走路員が配置されているのはいつものこと。
15km地点通過:1時間15分05秒。この5kmのラップ:25分52秒。上りでのペースダウンが著しい。
直後に右折します。おぼろげな記憶だとここから緩やかな下りが始まるはずでしたが、それは誤りでほぼ平坦な道でした。ここで突然「ご無沙汰してます!」と後方から声が。鮮やかな楽走412のウェアに身を包んだやすさんです。「おおっ!しばらく!」 最近では年に一度逢うか逢わないかぐらいになってしまいましたが、何故この位置にいるのか不思議なほどの高速ランナーです。左折後におおひろさんと並走している姿が遠くに見通せました。
その先はあまり記憶が残っていません。関内小学校に『臨時トイレ』と書かれた(違ったかな?)看板が立っていたのと、高速道路の下を潜る道が急勾配だったこと。そして4ヶ所目にして今大会最後の給水ポイントで喉と肩をたっぷり冷やしたことぐらい。(10km折り返し地点) (5km折り返し地点) (3km折り返し地点)と走路にペイントされた文字を見るにつけ、残りの距離を計算したくなる気持ちをグッと堪えただひたすらに前方を見やります。左折すると道央自動車道伊達インターチェンジに向かう道を右折すると緩やかな下り坂。猛ダッシュをしたくなる気持ちもグッと抑えてスタスタと足を進めます。
20km地点通過:1時間39分55秒。この5kmのラップ:24分50秒。下りのわりにペースアップできていませんね(汗)
右左折を1度ずつ繰り返すと、スタート&ゴールの『だて歴史の杜総合公園』へ。ここも緩やかな下りなので楽に、そしてストライドを大きく取ってラストを駆け抜けます。左側にはいち早くゴールした(らしい)トン子さん。右側にはちかたんとけんいちさん。嗚呼ありがたい。みんな俺のことを憶えてくれているのか。最近は旧来の仲間との交流から退いている俺だというのに。
右折するとその先に、
が見えてきました。腕を大きく振り、今シーズン開幕戦の有終を飾るべく最後のスパート。そして軽く手を上げながらのゴール。
ゴール直後におまちゃさんが手を振ってくれているのが目に飛び込んできました。
~5km:24分28秒。
5km~10km:49分13秒。(24分45秒)
10km~15km:1時間15分05秒。(25分52秒)
15km~20km:1時間39分55秒。(24分50秒)
20km~フィニッシュ:1時間45分09秒。(5分14秒)
DNSではなく出走できたことだけで満足です。
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